↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
26/39

第26話:家禽の正当性試験と『いつか確認する』ファイル

Chapter Soundtrack:

Shoji Meguro (Persona 4) - "Pursuit My True Self" / "Specialist"

(BGM: Persona 4の軽快でスタイリッシュなジャズ・ポップに乗せてお送りする第26話! 王都・北の塔「47-B号室」での腹筋崩壊の行政手続き! 木彫りのアヒルを使った「家禽の正当性試験」と、チキンな不審音を「仕様です」と言い張る一行。爆笑の公務員騙し劇をお楽しみください)


北の塔は、相変わらずインクの匂いと行政的絶望感で一行を出迎えた。ただ今回は、家禽用に設計されたとは到底思えない螺旋階段を七階分登る、十二羽のニワトリによる怒りの合唱が伴っていた。

「47-B号室」の扉は半開きになっていた。ハロー子爵はデスクの後ろに立ち、いつもより微妙に傾いたカツラを被り、正当化された数週間の待ち時間を経た者にしか出せないブローカー的トランス状態の表情で彼らを待っていた。

「選ばれしニワトリたちよ!」彼は全ロットを抱きしめんばかりに両手を広げて宣言した。「運命は約束を果たした! もっとも、正直に言えば、運命が注文を間違えたのではないかと疑い始めていたところだがね」

「十二羽よ」タラはデスクの上に籠を一列に並べ、インク瓶を揺らすほどの鋭い音を立てて言った。「一羽も多くなく、一羽も少なくないわ。サインすべき書類にサインしなさい」

「あぁ、そう急ぎなさるな!」子爵は正義を下す者の重々しさで指を一本立てた。「ロットを受理する前に、規定により『家禽の正当性試験』が義務付けられている。ただそれらを『見て』予言の血統だと決めつけるわけにはいかん。それは非公式だ。そして非公式なものは運命の機嫌を損ねる」

彼は引き出しから真鍮の天秤、手彫りの木製のアヒル——明らかに別の手続きから使い回されたもの——そして指示の書かれた羊皮紙を取り出した。

「手続きは簡単だ」彼は木製のアヒルを片方の皿に置きながら説明した。「もしニワトリの体重がこの参照用アヒルと正確に同じであれば、それは魔女だ。そして魔女であれば、神秘動物規定第9条により、自動的に予言の血統と推定される。普通のニワトリがそのようなレベルの疑惑に達することなどあり得んからな」

「それ、何の論理にもなってないじゃない」ウンバが言った。

「論理はなぞなぞのためのものだよ、お嬢さん。これは書類仕事だ。学問が違う」

登り道のあいだ中、十二羽の予言の鳥の闇市場での転売価値を頭の中で計算し続けていたアイレフは、木製のアヒルから目を離さなかった。

「そのアヒルも売ってるのか?」

「このアヒルは340年から国家の所有物であり、七回の処刑、三回の王室の結婚式、そして境界線を巡る訴訟を一つ取り仕切ってきた。売り物ではない」

実際の手続きは、ハローが自分の行っていることとはおよそ不釣り合いな真面目さで結果をメモする中、ニワトリを一羽ずつ計量することだった。最初の十一羽のうち九羽が「アヒルと同じ体重」だった。ウンバが天秤が壊れていない限り数学的に不可能だと抗議したものの、ハローは確かに天秤は前王の治世から壊れていると認めた。だが、それは手続きを無効にするものではなく、ただ「通常より迅速にする」だけだと主張した。

「十一羽」彼は最後のフォームに印をつけながら宣言した。「すべて合格。素晴らしい仕事だ、選ばれし者たちよ」

そして、十二番目の籠の番がやってきた。

Kimはそれをデスクに置く前に、もう一秒だけ長く抱きかかえた。ニワトリはハローに向かって首を傾げた。片方の目を固定し、もう片方は見えない。

場の緊迫感に全く気づいていないハローは、前の十一羽と同じ行政的な無頓着さで籠を受け取り、天秤の上に置いた。

木製のアヒルは反対側の皿から弾き飛ばされ、『小予言集 第VIII巻』と題された分厚い書物に激突した。

「おや」会話の中で初めて、真底驚いた様子でハローが言った。「このニワトリはアヒルよりはるかに重いな。一体何を食べさせていたんだね?」

「穀物です」自分が偽っているとは到底思えないほどの平静さで、Kimは言った。「穀物しかやっていません」

ニワトリはその正確な瞬間を選んで、あの音を漏らした。短く。デジタルな。二十三話にわたってそれを聞き続けてきた者にとっては紛れもない、あの音を。

ハローはパチパチと瞬きをした。

「……いま、クリック音がしたか?」

「ニワトリは妙な音を立てるものなんです」役人を眩惑させる最近の訓練の賜物としか言いようのない自然さで、トリクシーがハローと籠の間に滑り込んだ。「よく知られた事実ですよ。コケコッコー、時にはクリック。養鶏学というのはまだ発展途上の分野ですから」

ハローは視線を上げずに羊皮紙に何かを書き留めた。そのあいだ、グループ全体が一瞬息を呑んだ。

「『第十二号ユニット:製造上の欠陥の可能性あり。家禽品質管理部での点検を推奨』」彼は書きながら声に出して読んだ。「ご心配なく、これはごくありふれたことです。昨年も、殻に前子爵の顔が刻印された卵しか産まない予言のニワトリのロットが届きましてね。業者側の問題ですよ」

誰もその診断を訂正しなかった。そのオフィスにいる誰も、予言の第三監査官に対して、第十二号ユニットが彼女たちの魔法使いの親友の不運な再会魂である可能性を説明するつもりなどなかった。

「……じゃあ、合格ってことでいいの?」籠を開けられる前に手続きを終わらせたいというトーンで、タラが尋ねた。

「保留付き合格だ」印鑑を捺しながらハローが認めた。「ここにサイン、ここにもサイン、あ、そこはサインしないでくれ。そこは『逆産卵儀式が失敗した場合に省を訴えないという放棄書』の欄だからね。羊皮紙の節約のために同じ行を使っているが、別の書類なんだ」

それまでの光景を怪しいほど自制心を持って見守っていたランロットは、今こそ自分の出番だと判断した。

「子爵殿! 騎士道の観点から一つ質問が! もし十二羽のニワトリのうち一羽が、行政上の手違いによって閉じ込められた乙女の魂であった場合……それは我が誓いにおける『乙女の救出』としてカウントされるのであろうか!?」

沈黙。

「若者よ」かなりの間を置いた後、ハローは言った。「ニワトリを乙女としてカウントし始めたら、私は過去四十年の救出統計を見直さなければならなくなる。そして今日はもう金曜日だ」

彼はフォームを回収し、『保留——いつか確認する』と書かれたフォルダに仕舞い込んだ。残りの山積みになった書類の厚さからして、一世紀以上開かれていないと思われるフォルダだった。そして彼らがすでに持っている地図を指差した。

「黒い隕石のクレーターは北へ二日の道のりだ。ロサリンドが再び実存的危機を起こせばプラス一日だな。儀式は今月の月以外の月に行われなければならないから、技術的には待つこともできる。だがお勧めはしないよ。時間をかければかけるほど、この省の誰かが『フォーム 5-C』を思いつく可能性が高くなるからね」

「それって何なの?」すでに尋ねたことを後悔しているトーンで、ウンバが聞いた。

「誰も知らん。だからこそ恐ろしいのだよ」

一行は十二個の籠、三通の契約書、そして自分たちが運んでいたものの正確な正体について、運命の役人に首尾よく嘘をつき通したという声に出さない確信を共有しながら、47-B号室を後にした。

廊下で待っていたロサリンドは、籠を担いだ彼らが通り過ぎるのを見つめ、妙に安心したような低い嘶きを上げた。

Kimは螺旋階段を下りるために十二番目の籠を胸に抱え直した。そして道中を通じて初めて、そのニワトリは彼を見つめなかった。

彼女は後ろを振り返っていた。オフィスの方を。『保留——いつか確認する』と書かれたフォルダの方を。

まるで、いつか誰かがそれを開くまでに、自分にどれだけの時間が残されているかを正確に知っているかのように。

第26話をお読みいただきありがとうございます!


王都の北の塔「47-B号室」で繰り広げられた爆笑の行政手続き!

木彫りのアヒルを使った「家禽の正当性試験」に、壊れた天秤、そして「Cluck, cluck, 時にはクリック」というトリクシーの苦しい言い訳(笑)。

子爵を首尾よく騙し(?)、一行はついに「黒い隕石のクレーター」へと向かう許可を手にしました!


今回のチャプターBGMは、ゲーム『Persona 4』より "Pursuit My True Self" / "Specialist" でした! スタイリッシュで軽快なジャズ・ポップが、役人を煙に巻く痛快なコメディ劇を華やかに彩ります。


========================================

【新章 Soundtrack List】

・第二十二話: Gaby, Fofo y Miliki - "La Gallina Turuleca"

・第二十三話: Tanaka Kohei - "Bygone Days"

・第二十四話: Robert Johnson / Eric Clapton - "Walking Blues"

・第二十五話: Miles Davis / Hozier - "I Lie to You"

・第二十六話: Shoji Meguro - "Pursuit My True Self" (Persona 4 OST)

========================================


『保留——いつか確認する』フォルダに残された謎と、二日先の「黒い隕石のクレーター」。

キムたちの旅はいよいよクライマックスの地へと近づいていきます……!


面白かったら, ぜひ【ブックマーク登録】と【評価(★★★★★)】で応援をお願いします! 次回もお楽しみに!


Thank you for reading Chapter 26!

The party successfully navigates the absurd bureaucratic red tape of Office 47-B using a wooden duck, a broken scale, and sheer bluffing!


Today's soundtrack features "Pursuit My True Self" / "Specialist" from the Persona 4 OST!


If you enjoyed the chapter, please consider **Bookmarking** and giving it a **5-Star Rating (★★★★★)**! See you in Chapter 27!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。