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不死属性の生き方  作者: ひみゃらや山脈。
第二章 エルラント王国編
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第十九話 吸血鬼の能力その2

 俺はこの世界に来てからたびたび気絶している、いわば気絶熟練者であるのだが、何度経験しても慣れないこともあるもので、あいかわらず気絶からの目覚めは最悪なものだった。

 崩れ落ちる過程でぶつけたのか、後頭部が鈍く痛むし、気絶したとき特有の頭の中がズキズキとした痛みも合わさり、『頭痛が痛い』というような頭痛のツープラトンアタックを仕掛けられている。


 俺たちがタッグを組むとそれは一足す一じゃない!

 無限大だああああああああ!!!!!!!


 と、バトル漫画にありがちな台詞を叫ぶ頭痛の声が聞こえる気がする。

 ちなみに俺はこういう展開大好きなのだが、頭痛は好きではない。当たり前だ。


 さて、今、俺はベッドに寝かされている。

 勇者の私室のベッドだ。


 この世界には死んだらセーブポイントに、気絶したらベッドに移動するなんて機能は備わっておらず、つまるとこ俺を運んだ誰かがいる、ということになるわけだが、その人物は俺の上に覆い被さるようにして眠っていた。


 気絶したからか、俺の変身は解けており、フランちゃんの可愛らしいボディなので、華奢な彼女でも容易く運べたことであろう。


 すーすー、と寝息を立てているミハサは大分お疲れのようだ。

 というかこんなにまったりしていていいのだろうか。


 城内の人間に見つかることを危惧した俺は、ミハサの頬を引っ張る。

 ふぇっ!?と可愛らしい声をあげると、目をパッと開いた。



「フラン様!?もう大丈夫なのですか?」


 と、心底心配そうに俺の目を見つめる姿になんとなく毒気を抜かれる。


「あー、介抱してくれてありがとう。あまり城にいるとバレたらマズイし急いだほうが良いんじゃないのか?」

「感謝はしなくても良いですよ、従者として当然の行動です。あまり時間も立っていないみたいですが、急いだほうが良いでしょうね」



 どうやら、ミハサは俺が気絶した理由は勇者の罠とかが原因だと勘違いしているようだ。

 俺も準のことは気になるが、今は一刻を争う。

 急いで勇者印とやらを探して手紙を書くことにしよう。



 勇者印は思いの外簡単に見つかった。

 というのも机の上にぽん、と置いてあったのだ。


 俺たちはそれを持つとさっさと城を出ていく。

 あまり長居をしていたい場所ではないし、商人のネットワークを使って最速で手紙を届ける目的もある。

 この世界、国外への郵便配達は国家の事業で、定期的に出ている配達員に依頼しないといけないのだが、一般人はそれより安価で済む冒険者への依頼や、懇意にしている商人に頼む、というのがメジャーであるようだ。

 商人はスピードを大事にする。時は金の精神だな。

 だから速く手紙を届けたいのならやはり商人に依頼するのが正しい選択なのだ。


 配達を頼むのは当然ルールさんである。

 絶対に他人にバレるわけにはいかないこの手紙は、信頼しているルールさんにしか頼めない依頼なのだ。


 ルールさんは手紙を最速で、しかし隠密に届けてくれ、というミハサの無茶とも言える要求に二つ返事で答えた。

 今の国の在り方を嫌う彼女個人にとっても、また、これから起こる波乱によって起こるカネの動きをいち早く押さえたい商人としての彼女としても得を感じる要求なので、断る理由もない、といった様子だ。


「ただ欲の皮の突っ張った商人だったら依頼しないのですがね。国の利益のために、ある程度譲歩してくれる商人を私はルールしかしらないですし」


 国によほど愛着があるか、ルールさんのように、別陣営に協力しているもの以外は、この国の王に従う思想の持ち主が多いらしい。

 そのなかでもルールさんの商会は、他国にも支店があるため、これ以上ない人選なわけだ。



 そうして、ルールさんは各国にミハサが考え、俺が書いた手紙が送られていく。

 それは波乱に向けた布石であり、この手紙が届く頃には『計画』この国を変えていっているであろう。



「なあ、ミハサ。二代目勇者の名前は、準、なのか?」


 そして俺は一番気になっていたことを聞く。


「はい。ジュン、で正しいですわ」


 ....やはり、準が召喚されていたのか。

 律儀なあいつが、俺に黙って消えた理由も分かった。

 なんというか道化だな。

 かってに裏切られたと思って俺は全てを投げ出して引きこもっていたのだ。

 実に笑える話だ。


「おとーさん、大丈夫?」

「ああうん。気にしないでくれ」


 レイナに心配そうな顔で見られる。

 このことは俺だけの問題だし、もう済んだ話だしな。


 どうせ元の世界には帰れないんだ。

 親友がこっちにいることに喜ぶだけに留めておこう。



 待て。勇者をフェリシアさんは正義の怪物だと呼称した。

 準のやつはたしかに正しいことを好んでするような善人だったが、亜人差別だとか、普通に暮らしているだけのフェリシアファミリーを襲撃したりだとかをするような奴では絶対になかった。


 何かが引っ掛かる気がする。

 二代目勇者の最近の動向を聞いていないのも気になる。


 ...俺を召喚したのは勇者が失踪したからか?


 いやいや、そんなバカな。

 初代勇者は王が死んでから失踪したと聞いた。

 今のアホ王はまだ憎たらしいくらいピンピンとしている。

 勇者だぞ、勇者。

 勇者は失踪するもの、なんて常識はない。

 たしかに何も言わずに今までの生活を放り投げて失踪するのは勇気がいるが、そんな後ろ向きな勇気は勇者の勇気ではない。



「なあ、ミハサ。ジュンは失踪してたり、とかはない...よな?」


 勇者といえば王女。王女といえば勇者だ。

 王女であるミハサならば何か知っているだろう、と思い、俺はそう問いかけた。


 ミハサはすいっと目線をそらした。


 おい!


「つまり何か?勇者が失踪したから俺を召喚した、と」


「申し訳ありません!」


 ミハサは五体を地面に叩きつけんばかりに謝る。

 いや、まあ俺は俺が召喚されたことについてはもうあまり後悔はない。

 問題は俺の親友がなんだか凄く面倒ごとにさらされていそうなとこだ。


「いや、もう召喚についてはいいよ。ただ、お前たち勇者に何か怪しげな術をかけているだろう?俺はそれが知りたい」


 鎌をかけてみる。

 ジュンのやつが実は悪人だったー、なんてことないとは思うがもしあったとしたら洗脳しただろ、なんて言うと心証を悪くしてしまうからな。

 人間関係はこういう細かい気配りが大事だ。


「父は思考操作の魔術をかけています。父の正義が増幅して伝わり、それに従う魔法ですね」


 それは最早邪法とかの類いじゃねえか。

 そんな危険な魔法があるとはこの世界の裏は実に怖い。


 いや、まて。

 フェリシアさんが勇者を正義、と言ったのが気になる。

 この王の正義の価値観は一般的な正義の概念とは遠そうだし、そんなものに従っている姿を見て正義、なんて言葉をフェリシアさんが言うのはおかしい気がする。



 そのあたりを聞いてみるがミハサは本当に知らないようだ。


 こいつはどういうわけか俺を崇拝している節がある。

 恐らく嘘はついていないだろう。


 俺としてはジュンの正気が保たれている、と解釈したいところだが、いろいろ亜人に悪いことをしているようだし、あまり楽観的に考えるのもいかんな。


 あ、良いこと思いついた。

 俺は悪い笑顔を浮かべる。

 吸血鬼の能力(ちから)はいろいろあったな。そう、いろいろと。



 とりあえずジュンを捜索することも俺の旅の目的に追加しとこう。

 あいつが俺を裏切っていないのなら、あいつはまだ俺の親友だ。

 助けたいしまた話をしたい。

 この前までボロクソ言ってたのに現金な話だがな。



「えと、この国にもう用事がないのでしたらやはり魔大陸に行くのですか?」

「ああ、そうなるな」


 魔大陸に行ってフェリシアファミリーを救出するのが俺の今のとこの第一目的だ。

 魔王が所持してる?

 ぶん殴ってでも取り返すさ。


「でしたら!私も連れていってください」


 は?こいつはなにを言っているんだ。

 決意を秘めた目で俺を見つめるミハサは、興奮で頬を紅潮させながら続ける。


「私は魔術も使えますし、戦うこともある程度ならばできます。なにより私はあなたの従者ですので離れられない身ですので!」


 ああ、そういえばこいつは俺の従者、とやらだったな。

 めんどくさい。

 だけどこいつを連れていくメリットはあると言えばある。

 常識を持っていることだ。


 俺のパーティはスーしかまともなやつはいない。

 獣人でしかも人の街に全然出たことのなかった娘が二名。

 異世界人が一名のパーティなんだ。

 たしかに不安だ。


「なにより、この国に私の居場所はありませんので」


 そう寂しそうな顔でミハサは言う。

『計画』が完全に成功すればたしかにミハサの居場所はなくなる。


 この国の亜人に王族と勇者はヘイトを増やしすぎた。

 王族が王族として人の前に出ていては亜人は着いてこないだろう。


 母国を失うという気持ちは俺にも一応わかる。

 その原因が目の前の女にあったとしても、他に選択肢は無かったのだろうし、そこまで腹が立っているというわけでもない。

 フェリシアさんとも出会えたことだしね。


「俺は別に構わないけど」

「本当ですか!?」


 食いぎみに言葉を返してくる。


 なんでこいつはこんなにも俺を気に入っているのだろうか。

 チョロインってやつなのかな?


「ただ、出発する前にやることがあるから明日出発になるけど大丈夫かな?」

「やること、ですか。買い物ですか?」

「調べたいことがあるんだ」

「私に分かることならお教えしますが」

「いや、大丈夫だ」


 この国で起こったことに一番詳しいやつに聞くさ。



 ◆



 ということで俺は今、王城にいる。

 門番?

 ああ、あいつなら言ったら通してくれたよ。


 吸血鬼の能力(ちから)、催眠の存在を思い出したのだ。

 変身を使うときに自分の内から力を取り出す感覚があるのだが、そこで使う対象を自分にではなく、他者に設定してやればあら不思議。

 途端にボーッとなると、俺の命令になんでも従ってくれる。


 こういう魔物の力は抵抗力が強いと効かないらしいが、セキュリティ意識皆無なこの国の門番くらいならサクッとかけられる。

 変身とは併用は出来なさそうなのでフランちゃんの姿に黒髪黒目と久しく素の姿だ。

 これが素の姿ってのにまだ少し違和感を感じるが、この気持ちを俺は忘れてはいけない気がする。


 そのまま城の中に入り、出会う人間に催眠を使い、王のいる部屋を聞く。

 今は夜なので寝室にいるらしい。

 人と会ったら催眠を使うことを繰り返して俺はさくさく王の待つ寝室に向かう。

 まあ本当に待たれていたら嫌なんだがな。



 なんの問題もなく寝室に着くと、扉を遠慮なく開いて中に入る。


 急に入ってきた可愛らしい姿の少女で、しかも自分の探し求めていた黒髪黒目の姿に王様はぽかーんとしている。

 ファンタジー世界の王様はガッシリしているか、肥えている姿を予想していたが、エルラント国王、フランクは不健康そうな青い顔色で痩せぎすの姿をしていた。


 病人みたいだな、と思いながらもフランクの目を見つめ、催眠をかける。

 おっさんに催眠をかけるという、苦行に耐えつつ、見つめ続けると、仄かに目を赤くしたフランクの表情が虚ろになる。


 成功したみたいだな。



「貴様の名を名乗れ」


 あえて乱暴な口調で話しかける。

 これで催眠にかかりきっていなかったら顔色を変えるなりなんなりして反応を示すだろうという意図がある。


「...フランクである」


 エルラント・キングとは、王を襲名したものが名乗る名字であるので、名前、と聞かれると、文字通り名前だけを名乗るのだ。


「貴様の役目は?」

「王として、人を統一すること」


 うーん、かかってるかな?

 どれだけ催眠状態に出来るか分からないしさっさと目的を果たそう。


「では、聞く。勇者のことについて、お前が知る限りを話せ」



 その質問に王は答えた。

 ぺらぺらと、話すわ話すわ、ぼろぼろ出るゴミ屑な所業。

 認識昇華なる禁術を用いて勇者を操ったこと。

 王の正義に引きずられる形になるが、勇者個人の正義も増幅され、たまに余計なこと|(この場合は亜人の家族を見逃したり、フェリシアファミリーを殺さなかったり、王にとって余計なこと)をしたこと。

 エルフの里を襲撃しに行ったきり帰ってこなかったこと。


 ジュンがなにをやらされたのか、俺はそれを全て聞いた。

 牙がむき出しになり、目が赤く染まる。

 怒りは吸血鬼の血を濃くする。


 正直に言うとこいつをここで手足をもいで惨たらしく殺してやりたい。


 だが王を処刑する、という機会を経なければ、亜人たちが抱えたこの国への黒い感情を克服することは出来ないだろうし、そうなった場合、『計画』のもたらすものは破壊だけだ。再生まで実現しなければ、獣人の里も、ルールさんも、将来的にはフェリシアさんだって幸せにはなれない。


 俺は胸のうちから溢れる殺意を抑えると、俺のことを忘れるよう指示して部屋から出ていった。



 城の長い廊下を歩き、帰路に発つ俺に声がかかる。


「王を殺したか。化け物」


 その男はいつかやりあった騎士団長だった。

 甲冑は身につけておらず、鎖かたびらを見にまとっている。

 私服にしてはイカしたセンスだ。


「いいや、我慢してきたよ」


 そう言って俺はそいつに笑いかける。

 俺の笑顔を見ると、男は目を細めると、ため息をついた。


「はあ、なんでこんな化け物をミハサは気に入ったんだろうな」

「ミハサ....?お前も王族かなんかなのか?」


 でないならただの無礼者である。

 あのスーですら敬称をつけるのだから。


「ん?ミハサは説明してないのか?あいつは俺の妹だよ」


 似ているし薄々そうじゃないかと思っていたが、驚いた。

 王の娘が王女なら王の息子は王子だろう。

 それが王を守る騎士とかありえるのか?

 いや、まあこの世界の事情とか中世の歴史とか俺はよく知らないからなんとも言えないんだが。


「ふふふ、驚いているみたいだな。家庭の事情ってやつさ」


 そう言って冗談めかす。

 なにをしても様になるが、厳しそうな外観の彼がするその表情はたまらなく魅力的だ。

 おいやめろ、俺をそっちの道に引き込むな。

 まああれだよね。男でもドキッとする男の表情ってあるよね。


「まあ、なんだ。俺は納得してはいないが、ミハサが認めた貴様だ。なにかしら良いところもあるのだろう」

「ずいぶんと妹を信用しているんだな」

「あいつは俺にとってただ一人の家族だからな」


 そう言うと彼は厳しい表情に戻ると、あいつを守るなら悪魔にだって頼るさ、と呟いた。


「貴様は早いところミハサを連れて国を出ていけ。邪魔だ」

「ああ、言われなくてもそうするよ。本当は連れていきたくないけど契約とやらをさせられたからな」


 普通契約を持ちかけるのは吸血鬼の方で、それに騙されるのは姫の方だと思う。納得がいかない。


「あまり長話をして貴様の存在が明るみに出るとことだ。さっさと出ていけ」


 はいはい。言われずとも出ていきますよ。

 つうかお前に話しかけられたから立ち止まったんだぞこのやろう。

 と思うが大人な俺はぐっと我慢する。

 そういや、俺はこいつの名前も知らん。

 円滑な人間関係をこいつと築ける気は微塵もしないが、一応聞いといたほうがいいだろう。


「おい、一応名乗れよ。俺はフラン。お前は?」

「俺はルル・ビットーリアだ。じゃあな化け物」

「ああ。じゃあな人間」



 そう言い残すと俺は廊下を歩いていった。







 帰宅するころには早朝だった。

 朝日はまだ出てきていないが、直に出てくるだろう。


 今から寝るのが吸血鬼として正しいんだろうが、吸血鬼の肉体は成熟すると寝なくても大丈夫なように出来ている。

 完全に睡眠が必要ないわけではないが、人間と同じように毎日寝る必要もないのだ。

 俺はみんなが起きてくるまでの間、背中から翼を生やす練習をする。

 吸血鬼なんだからこれくらいは出来るようになりたいが、変身しようとすると、ぱしっと何かに弾かれる感覚があって変身できない。

 悔しいなあ、折角吸血鬼になったんだから空くらい飛びたいし霧にもなりたい。



 試行錯誤しても成果は出ず、みんなが起きてきた。

 最初に起きてきたのはレイナで、部屋でソファに座ってる俺を見て、飛びついてきた。

 今は俺の膝の上で寝ている。

 次に起きてきたのがミハサで、俺の膝の上のレイナに和んでいた。

 俺がルルと会ったことを話すと、驚いて俺を心配していた。


「お兄様はなにもしてこなかったですか?」


 どんだけ俺はあいつに嫌われてるんだよ、と思ったが、狂ったように笑いながら戦ったことを思い出して、納得した。

 まああんな姿を見て何も思わないのであれば大物過ぎる。


「ああ、大丈夫だったよ。お前のことを心配してたぞ」

「お兄様はいつも私のことを心配してますよ」


 そう言うと、照れくさそうに誇らしげに笑った。


 次に起きてきたのはレイだった。

 俺の膝の上のレイナを見ると羨ましそうに見て俺の隣に座った。

 あまり過激なスキンシップがないのは喜ばしいが、種がどうたらと言われた衝撃は忘れられない。

 なんとなく違和感を感じてしまった。

 とくに伏線、というわけではない。



 ルールさんが部屋にはいるとスーが起きていないことに気づき、怒りながらスーを起こしに行った。

 あいつは本当に俺の考えを裏切らないやつだ。


 眠そうなスーが部屋に入ってきたところで俺はルールさんに頭を下げる。


「泊めていただきありがとうございました。俺たちは朝御飯を食べたあとすぐ出発します」


 何事も早め早めの行動が俺の信条だ。

 ほぼ不老不死の吸血鬼的にはどうかと思うが、いまは一刻を争うしな。


 スーはついてくる気満々だったようだが、ルールさんに叱られていた。


「あなたはうちを継いで商人になるんでしょうが!今の時期に留守にするなら家は継がせられないわよ!」


 これからこの国は大きく変わるだろう。

 顔継ぎなんかもしないとならないし、スーもルールさんも大忙しだろう。


 スーは愕然とした表情をしたが、やがて諦めたのか唇を尖らせながら頷いた。



 俺たちは魔大陸に渡るためにこれから港町ラムに行く。

 まさか泳いで渡るわけにもいかないのでそこで船を調達するつもりだ。

 密かに魚介料理が楽しみだったりする。

 ここ最近は肉か野菜しか食べてないからな。

 まあ主食は血液なんだが。




 手持ちの血液が少ないことに気づいてルールさんに言うと、もう在庫がないと言われた。


 呆然とする俺に顔を赤くしながらミハサが言う。私の血を吸えばいいじゃないか、と。

 喜んで甘えさせて貰おう。

 確執?食欲の前にそんなものはあって無いようなものだ。

 吸血鬼は貪欲なのだ。




 はじめての生血液の味は、塩辛く、ほんのりと甘味を感じる味でした。

こう、さくっとサブタイを考えられる能力がほしいです。


※いろいろおかしいところを修正

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