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世界の「神々」が集う、天界からの配信凸(突撃)

「ぬははは! 見よレン! 地上の『超高級メロンパン』じゃ! 1個3000円もするそうじゃぞ!」

 新生オリオン社がダンジョン最深部に特注で建設した、超豪華配信スタジオ。

 エンマはフワフワのソファーにダイブし、両手でお菓子を頬張っていた。

 アポロン崩壊、そしてオリオン社の買収。

 一連の騒動を経て、俺たちのチャンネルは前代未聞の領域に達していた。

チャンネル登録者数:85万人 ➔ 450万人

総資産:オリオン社の筆頭株主(実質、メガ企業のオーナー)

「調子に乗るなよエンマ。地上を制したとはいえ、俺たちの基本は『リスナーを飽きさせない面白い配信を作る』ことだ。次の一手を間違えれば一気に落ち目になる」

「ふん、プロデューサー殿は堅物じゃのう。地上で余に敵う奴など、もうおらんではないか」

 エンマが鼻で笑った――その瞬間。

『ゴゴゴゴゴゴゴ……!!』

 スタジオの空間が歪み、天井から眩いばかりの『聖なる光』が差し込んできた。

 部屋の温度が一気に上がり、神々しい神聖なオーラが充満する。

「な、なんじゃ!? 地獄の冷気が吹き飛ばされるほどのエレガントな光……!?」

 光の中から現れたのは、黄金の甲冑を纏い、背中に6枚の羽を生やした美貌の男。

 その頭上には、燦然と輝く「エンジェルハイロゥ(天使の輪)」が浮いていた。

『――やあ、地獄の過疎配信者くん。いや、今は大人気配信者と言うべきかな?』

「お前は……『天界』の……!?」

『天界広報部筆頭・大天使ミカエルだ』

 ミカエルは優雅に髪をかき上げ、自前の『聖なるドローンカメラ』を空中に出現させた。

『君たちが地上で「地獄の力」を使ってバズっていると聞いてね。天界の神々も黙っていられなくなってね。……というわけで、勝手ながら【コラボ配信】させてもらうよ』

 ミカエルのドローンから、天界の公式プラットフォームへ配信が強制接続された!

『【緊急コラボ】地獄の成金配信者エンマVS 天界の絶対王者ミカエル! 本物の神回を見せてやる【天界公式】』

 配信が始まった瞬間、世界中のリスナーが乱入してくる!

『ファッ!? ガチの天使降臨したんだがwww』

『天界と地獄のコラボとか胸熱すぎるwww』

『ミカエル様だー! 同接一瞬で100万人行ったぞおい!!』

 ミカエルはカメラに向かって輝く笑顔を向け、エンマを見下ろした。

『地獄の王よ。君の「裏帳簿(暴露)」は実に下品だ。天界の配信とは、人々に希望と光を与えるもの。……君たちの「浅ましいスパチャ稼ぎ」の化けの皮を、私の「聖なる光」で剥がしてあげよう』

「む……むぐぐぐ! 浅ましいとはなんじゃ! 余はただ、美味しいお菓子とガチャ代が欲しいだけじゃぞ!!」

 激怒するエンマ。だが、俺はミカエルの背後にある『天界の視聴者数』と『お供え(スパチャ)の金額』を見逃さなかった。

(天界の配信プラットフォーム……スパチャの単位が『カルマ』になってやがる。しかも1スパチャあたりの価値が地上の10倍以上だ……!)

「エンマ、怒るな。……美味すぎる『上客』が向こうから飛び込んできたぞ」

「ぬ……? 上客とな?」

「ああ。天界の天使様が、わざわざ俺たちの配信シマに喧嘩を売りに来てくれたんだ。……企画変更だ」

 俺はカメラに向かってニヤリと笑い、ミカエルを指さした。

「大天使ミカエル様! 『天界の神々は清廉潔白』とおっしゃいますが……『閻魔帳』に載っていない天界の神など、一人もいませんよ?」

『……何だと? 聖なる天界に罪など存在するはずが――』

「エンマ! 閻魔帳の『天界データベース』を開け! ミカエルの『聖なる黒歴史』と『裏の顔』を読み上げろ!!」

「応ともさ! 天界の気取り屋め、地獄のデータベースの恐ろしさを思い知るがいいのじゃあー!」

 神と悪魔、そして人間を巻き込んだ**『天界VS地獄の全世界合同暴露合戦』**が、今ここに開幕した!

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