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仮面のない空へ  作者: R


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第三章・第14話

【原初 vs 原初】


 黒の玉座の間が、

 “戦場”に変わった。


 Rとノクス。


 原初の仮面を被る、ふたり。


 最初に動いたのは――

 ノクスだった。


 瞬間移動のような速度。


 Rの目前に現れ――


 拳。


 Rは、反射で受け止める。


 だが――


 衝撃が、異常。


 腕が、軋む。


「……重い……!」


 Rは、後退する。


 床が、割れる。


 ノクスは、追撃。


 蹴り。


 肘。


 掌打。


 すべてが“必殺”。


 Rは、ギリギリでかわす。


 だが――


 一発、もらった。


 腹に、衝撃。


 Rは、吹き飛ばされる。


「……ぐ……!」


 壁に叩きつけられる。


 ノクスが、言う。


「……どうした?」


「……原初の力は……こんなものか?」


 Rは、立ち上がる。


 拳を、握る。


「……違う……」


「……俺が……まだ、使いこなせてないだけだ」


 Rは、呼吸を整える。


 ――感じろ。


 ――仮面じゃない。


 ――“自分”だ。


 Rの動きが、変わる。


 次の瞬間――


 Rが、消えた。


 ノクスの背後。


 肘打ち。


 ノクスの仮面に、ヒビ。


「……っ……」


 ノクスが、距離を取る。


 Rは、言う。


「……力は……借りるものじゃない」


「……“使い切る”ものだ」


 二人が、同時に踏み込む。


 拳と拳。


 蹴りと蹴り。


 轟音。


 衝撃波で、天井が崩れる。


 瓦礫が、落ちる。


 仲間たちが、目を覚ます。


「……R……」


 ユナが、呟く。


 Rは、振り返らない。


「……俺は……」


「……まだ……終わらない」


 ノクスが、低く笑う。


「……面白い……」


「……だが……“支配”が足りない」


 ノクスの背後に、

 闇が集まる。


 空間が、歪む。


 “仮面の意志”そのものが、

 ノクスに吸い込まれていく。


「……見せてやる……」


「……原初の“完成形”を……!」


 Rの背中に、寒気。


 ――次で、決まる。

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