第三章・第9話
【第七の門 ――《獣王》の仮面使い】
第七の門を抜けた瞬間――
空気が、重くなった。
まるで、
巨大な生き物の“縄張り”。
地面には、爪痕。
骨。
そして――
巨大な影が、動いた。
「……来たか」
現れたのは、
獣の仮面を被った男。
全身が、筋肉の塊。
「……俺は《獣王》の仮面を持つ者――」
「……名は、バルガ」
バルガは、唸る。
「……弱い者は……喰われる」
次の瞬間――
バルガが、跳んだ。
Rたちに、一直線。
クロウが、前に出る。
「……ここは、俺が行く」
「……えっ……」
クロウは、仮面を被らない。
――それでも。
拳と拳が、ぶつかる。
ドンッ!!
衝撃で、地面が陥没する。
Rたちは、目を見張った。
「……師匠……」
クロウの動きは、
野生そのもの。
だが――
“制御”されている。
バルガの猛攻を、
すべて受け止め、流し、返す。
「……仮面に頼る獣は……」
「……本物じゃない」
クロウの一撃が、
バルガの胸に突き刺さる。
仮面に、ヒビ。
「……な……」
最後は――
クロウの“掌打”。
仮面が、粉々に砕けた。
バルガは、倒れる。
門が、開いた。
――第七の門、突破。
Rは、クロウを見る。
「……師匠……」
クロウは、背中で言う。
「……見るな」
「……まだ、俺の番じゃない」




