第29話 レインの王女様探し
《セルトマ酒場》
「『暗闇の教団』は死徒を人工的に造り出すきなのか?」
「確証はありませんがその可能せいは高いですね。連中も私達に狩られまくって後がありまさんから。ニヒヒ」
アスモールは楽しそうに笑い始めた。
そういえば連日の様に『暗闇の教団』の構成員がダリア率いる七つの大罪達と戦い被害を出したいるとテレン新聞にも載っていた。
「構成員が減って焦り始め。戦力を増やす為に誰かを死徒にする気なのか?」
「竜族の巫女とこの国の王女の完全な死徒化は失敗に終わりましたからね。追い詰められているんじゃないですか?」
「そうかもな。だがリーフ王女が行方不明とその事は関係がないだろう……いや。リーフ王女本人を死徒化させるという考え方もあるか」
「いえいえ。それはありませんです。絶対!」
ガッツポーズをしながらそう告げるアスモール。何故そんなに自信満々なんだろうか?
「……なぜ、そう言える?」
「リーフ王女は聖女シエル・バレンタインの『神罰』を直接受けました。エリシアの加護を直接です。なのでリーフ王女は絶対に死徒化しませんです」
「それは俺が君やダリア達……『嵐の稲妻』のメンバーにやって来た『暴風』と同じった事か?」
「簡単にいえばそうですね。完全に死徒化させない為には聖女、魔王、剣聖、勇者、賢者、魔帝、鬼神の『七聖覇』の誰かの加護を浮けなければなりませんので」
アスモールの奴。意外に博士なんだな。普段は酒ばかり飲んでいるイメージしかない為、少し驚いている。
「ほう、つまり元勇者だった俺もその中に入っているのか? 成る程な」
「いえ、レイン様はのカテゴリーは〖魔王〗! 『聖女』とは対になる存在なのです」
────はぁ? 俺が『魔王』カテゴリー? そして『聖女』と……シエルと対なる存在だと?
「いや待ってくれ。俺は勇者として魔竜討伐に選ばれたんだぞ。それなら俺は『勇者』の筈じゃないのか?」
「それはテレンシア王国側が勝手に決めた事ですよね? 噂では北の隣国に『勇者』の『七聖覇』が居ると聞いています。そして勇者と聖女は相性が良いと昔から言われています」
「………では俺とシエルは相性が悪いという事なのか?」
「ニヒヒ。はい! ですからレイン様は私に甘えられると……」バチンッ!
アスモールが嬉しそうに俺へと抱き付こうとした瞬間。彼女の頭に誰かかチョップした。
「お待ちなさい……それ以上の戯れ言でご主人様を弄ぶなら許しませんよ。アスモール」
「ダリア?!」
「痛いっ! ダリア様……なんでここに?」
「私は常にご主人様の影と心が繋がっていますからね。ご主人様の精神に異常を来せば直ぐ駆け付けられるのですよ……」
「そうでしたね。ダリア様はレイン様に下心も好意も無い。高潔な忠誠心で動かれてる方でしたね。忘れていましたよ……もう少しでレイン様と繋がれそうでしたのに(ボソッ)」
「ご主人様。アスモールの言葉遊びに惑わされないで下さい。この娘は『聖女』と『魔王』は対になる……つまり重なり合う関係にあるのです」
ダリアは俺に近づくと優しい声音でそう語り始めた。
「『聖女』と『魔王』は重なり合う関係だと?」
「はい。それに『七聖覇』の相合関係も曖昧なのですよ。勇者と聖女か結ばれたのなど1度しかありません……むしろ今の時代は相性は最悪でしょう。なんと言っても現代の勇者はあの───」
その後、ダリアから『七聖覇』の歴史について詳しく聞いた。随分とアスモールの説明とは違う点もあったのが少し気になったが。
「国や地域によって解釈が違うんですよ。レイン様では私はこれで失礼します……ダリア様の視線が怖いので」
「あら? 何か言いましたか? アスモール」
「……ダリア様がレイン様の事を完全にガードしてるから私達や『嵐の稲妻』の構成員の子達がレイン様に近付けないんですよ!」
「当たり前です。わざとそうしているのですから……これもレイン様を守る為です。それにレイン様にシエルさんという純粋にレイン様をお慕いしてくれる方もおりますから」
「……(ムカッ!) 毎日毎日。あの聖女とのイチャイチャを見せられてやきもきしてるこっち側の事も考えて下さいよ……ダリア様のばかぁーーっ!」
アスモールは叫ぶと同時に俺の影の中へと入ろうとして来たが。ダリアにフードを捕まれ失敗に終わった。
「あっ! コラッ! 待ちなさい! アスモールッ! バカとらなんですか? バカとはッ!」
アスモールの様子がさっきから何かを可笑しい。『七聖覇』の説明の時も表情がコロコロと激しく変わっていたしな……何故かイヤな予感がするな。
「アスモール。王都に潜伏している君の部下達にリーフ王女を探さしてくれ」
「……別に良いですけど。突然、あの聖女と一緒に居なくて良いんですか?」
「ん? あぁ、シエルは今、帰省中だからな。それよりも今は君の事が心配なんだ。しばらく俺の側に居てくれ。一緒にリーフ王女を探しとテレンシア美術館にも着いて来てもらうか」
トゥンク♡
「へぁ?! レイン様……それってデ、デートのオシャソイですかあぁ?」
「………あぁ、始まりましたね。ご主人様のいつもの悪い癖が。フゥー」
俺のその言葉にアスモールは興奮しながら嬉しがり。ダリアは深い溜め息をついていた。




