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第22話 聖女の役目を果たします

 リーフ・テレンシア王女様。王族でありながらテレンシア国内でも有数の剣技の使い手と聴いて下りましたが────


「『魔斬ディープ』」


「……『光盾壁リ・ファランクス』」


バキンッ!


「へー、やるわね。流石、聖女に認められるだけの事はあるわ」


「……どうもです」


 人を殺傷する為に特化した剣技にしか見えません。


 数年前テレンシア城で行われた武芸大会にお師匠様に連れられてリーフ王女の剣技を近くで見ていましたが。


 あの時の美しい剣筋とは全然違います。黒いオーラを纏わせています。とても邪悪そうに見えます。


「……魔族の力ではありませんね。あの方々は500年前とは違い人にも友好的ですからね」


「魔族なんかと一緒にされても困るわ。なんたって私は魔族よりも優れた魔神なんだから」


 魔神……500年前にトルギスさんや初代聖女エリシア様が率いた《破邪の光》によって滅ぼされた闇の世界の住人ですか。


「……そんな方がテレンシア王国のリーフ王女様の身体を使って何をなさる気なのですか?」


「貴女と一緒よ! レイン・アッシュクラフトと添い遂げて明るい未来を作るのよ」


「……魔神は平気で嘘をつく。アリシアお師匠様がよくおっしゃっておりましたね……真の目的は乗っ取った人物へ憑依ですか?」


 遥か昔、魔神は取り憑いた相手の身体を徐々にむしばみ、その人物の身体を乗っ取ると文献に書いてありましたね。


「…………うざっどこまでこっちの事を知っているのよ?」


 リーフ王女……いえ。サキュバスの姿へと変貌した魔神は冷淡な表情で私を睨み付けます。


「……貴女達の生い立ちから対処法までのほぼ全てを知っておりますわ。それがこの世界の聖女の役目ですから……『聖罰ジャッジメント』」


 私は手懸け無しの破邪魔法。『聖罰ジャッジメント』を魔神サキュバスに向けて放ちました。


「何? この攻撃は?! 朝のユーリとか言う女との闘いの時よりも攻撃力が上がっているなんて? 貴女、今まで力を隠していたわけ? 『魔弾バレット』」


「……私の身体に刻み込まれた力は『神罰』です。これは悪意ある方と対峙した時に発動し通常時の自身の魔法の能力を数倍高める事ができる力……私を上級闘技場まで誘い込んでユーリ王女と同様に、誰かの器にする気だったのでしょうがそうはいきません。消えなさい500年前のの魔神……サキュバス」


 私は白色に色輝く光をてのひらから放つとユーリ王女に取り憑いたサキュバスへと全力で放ちました。


「つっ!……現代の聖女にこんな力があるなんて聞いてないわよ。この国の王女だからってこの身体を選んだのに。全然容赦ないじゃない。こうなったらこんな身体から脱出して。目の前の聖女にでも取り憑いて……」


「俺のシエルに触れるな……『暴風テンペスト』」


「何? この力は ギャアアアア!! 王女との身体の繋がりが剥がされる?」


「当たり前だ。俺の魔法『暴風雨』は悪しき力を払い除けるな! シエル。魔竜ディアスの時と同じだ」

「……はい。レイン様。畏まりました……かの者を破壊し解放せよ……」

「天災は時に魔を祓うためにある……」


「「『聖罰暴風ジャッジメント・テンペスト』」」


「これは? エリシアとトルギスの光と同じ……ああぁぁ!! 消される?、 私の存在事! 全てにいぃ!!」


 サキュバスはそう叫ぶとリーフ王女の中から完全に消滅したのでした。

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