契約する豚。
夜中に魔物が襲ってくるかなとか思っていたんだが無事朝を迎えられた。
川原で顔を洗っていると、リディアがこちらを伺うように近づいてきた。
「ね、ねえ。従魔のこと考えてくれたかしら?」
恐る恐るといった感じで昨日の返事を聞いてくる。
そ、その上目遣いは卑怯だ。
桃色の長い髪に青い眼。顔立ちは幼さを残しながらも美人といってい大人の魅力を放っている。
それに出るとこは出てる。それはもうぼんっと。
男なら間違いなく落ちるね。
俺もこんな美女なら怪しげな壺でも一つや二つ買っちゃいそうだ。
ってやべ。
俺がそんな邪な考えに耽っていると、断られると思ったのかリディアが悲壮感を漂わせる。
慌てて足元でブヒブヒと従魔になる意志を伝えると、先ほどとは打って変わって満面の笑みを浮かべた。
「本当に!?ありがとう!!じゃあ改めてよろしくね!」
飛び跳ねんばかりに喜び、俺の前足をブンブンと振る。
うん、やっぱり美人は笑顔が一番だよな。
というか、そんな従魔士に憧れてたのか。
自分の都合で引き受けちゃったけど、出来るだけ力になりたいな。
守りたい、この笑顔。
ともあれ戦闘面でも恐ろしく足を引っ張りそうだ。
レベル上がって何個かスキルを得たとはいえ、実戦経験1回の豚に出来ることといえば噛みつきと、索敵くらいだし・・・。
そういえばリディアの戦い方ってどんなもんなんだろう。
あの時周りに落ちてた武器っぽい武器はなかったし、腰にさしてた武器は短剣だったけど明らかに予備用みたいな感じだったもんな。
あーこういう時喋れないのまじ不便だな・・・。
再び考え込んでいると、リディアが近づいてきた。
「よし、じゃあ従魔魔法を使うから、少しじっとしててね?」
おおっ、やっぱり魔法を使うのか。
そういえば、こっちに送り込まれた時も恥ずかしい呪文みたいなの唱えてたな。
そうこうしているうちに、リディアの周りから光が溢れ、某腐海の蟲のような光る触手が俺へと伸びてくる。
ふぁ!?なにこれ!気持ちいい!!?
美女が触手で豚を嬲るという逆であれば即R18行き間違いなしのプレイもとい魔法契約の儀式が始まる。
リディアからのびた魔力で出来た鎖が俺に絡みつき、やがて1人と一匹の足元に魔法陣のようなものが広がる。
恍惚の表情を浮かべている豚と違い、リディアの方は集中している為か余裕はない。
やがて、二人の足元からそれぞれの魔力が伸びていき・・・。
ガシャンと音を立てて砕けた。




