第2.1:アリーナへ!
【ギュスターヴ・アカデミー ー フレームハンガー】
【アオとリードのハンガー】
各学生には自分のハンガーが与えられた。
ハンガーは壁で仕切られており、他の学生たちが何をしているのか、互いに見ることができないようになっていた。
ハンガーの中央には白色と金色のフレームがあります。ギュスターヴの軍の象徴、その名前は「オーガーズ」。
各々パイロットは大量生産されたタイプのオーガーズが与えられた。そして、エンジニアは、それに対して好きなように何でもしてよいことになっている。
アオとリードはハンガーに入って、ハンガーの中央ん中に置かれているオーガーズに目を向けた。
オーガーズは、金属製のプラットフォームと機械アームに囲まれていた。その傍らには武器が置かれている。
アオはオーガーズのそばに寄り、片腕でロープを掴んだまま、そのロープに足をかけた。
「システムを確認します」
するとアオがロープを引き下げた。そのロープは、アオをオーガーズのコックピットの方へと引き寄せ始めた。
そして、アオはロープからオーガーズの胸部めがけて飛び移り、コックピットへと入り込んだ。
まだ下にいたリードは、振り返るとエレベーターの乗り場へと歩いていった。ボタンを押すと、エレベーターは上昇し始めた。
フレームのプラットフォームに達すると、リードはエレベーターを降り、オーガーズの前に位置するハンガーの端末へと向かった。
リードは端末の電源を入れた。画面には、「オーガーズ」が完全に稼働している様子が表示されていた。
「ここにはすべては大丈夫そう、あなたはどう?」
コックピットに座っていたアオは、いくつかのボタンを押してから、スタートボタンを押した。
アオがスタートボタンを押すと、機械が動き出す音が聞こえてきた。そのあと、オーガーズの頭部からの目は黄色い光に輝いた。
「問題ない!」
リードはタブレットを開いた。
「今は作戦を話しましょう」
タブレットに、2人の顔が映し出された。
それは彼らの初戦の対戦相手だった。
パイロットはクルーズという名の男性で、濃い茶色の髪をしている。そして、エンジニアはミリアという名の女性で、明るい金髪をしている。
そして、リードは、画面上をオーガーズの方へスワイプした。
コックピットに座っているアオは、リードのタブレットに表示されている情報を、オーガーズの画面を見ることができる。
アオは仰向けになり、両腕を後頭部に回した。
リードが画面でクルーズについて追及すると、画面には彼の写真は大きいになった。
「クルーズさん、長距離爆撃を専門とするパイロット……」
画面で、クルーズの戦闘ログが表示され始めた。
クルーズは空に浮かび、それからミサイルを発射する様子が映し出されている。
アオ「つまり、近づきさえすればあいつは無力ってことだ。」
リード「だが、どうやって近づくか? それが問題だ。」
アオ「待ち伏せ戦法でいこう」
リードはアオの方を見上げた。
「待ち伏せ?」
リードはわずかに微笑んだ。
「じゃあ、準備しておきます。」
それから彼は、端末を叩き始めた。すると、フレームの周囲にあった手たちが、ひとりでに動き出した。
その手は、フレームの重装甲の大部分を取り外し、代わりに薄い装甲を取り付けた。
それも、フレームの背面には多数のスラスターが設置された。そして、手の右側には携帯可能な剣。そして、手の左側には小さな銃がある。
リードは端末をいじっている最中、ふと動きを止める。
「でもさあ、ミリアのことが心配だ。」
【クルーズとミリアのハンガー】
ハンガーのレイアウトは、概ね同じです。唯一の違いは、そのフレームの周囲にあるものだった。それは、ほとんどがミサイルだった。
クルーズとミリアは2人とも、中間プラットフォームへ向かうエレベーターに乗っている。
エレベーターの真ん中で、クルーズは頭をこすっている。
「あーあ、初戦の相手がアオだなんて、運がいいのか悪いのか……。」
クルスの隣に立っているミリアは、これといった反応を見せなかった。彼女はペロペロキャンディを口にくわえたまま、アオの戦闘ログを表示したスマートフォンをじっと見つめている。
エレベーターが中間のプラットフォームに到着し、ミリアはターミナルに向かって歩き出した。
クルーズは叫んだ。
「ねえ!聞いてるの?」
ミリアは端末の電源を入れた。
「はい、はっきりと聞こえて~」
端末から、プラットフォームがフレームのコックピットに向かって伸びていた。そして、フレームのコックピットが開いた。
クルーズはそれから、コックピットの方へ歩いていった。
「まったく、こういう時、同じ気持ちを分かち合える誰かがいてくれたらな、と思うよ。」
クルーズはそれから飛び降り、コックピットに入った。
「平気、平気。だって、私がいるじゃない?」
クルーズは、一連のボタンを押した。
クルーズ「いや、それは全く安心できない」
ミリア「忘れないで。俺たちには、俺たちだけの秘密兵器があるわ」
同時に。
クルーズは、大きな赤いスタートボタンを押した。
ミリアは端末の確認ボタンを押した。
それから、ミリアは口からペロペロキャンディを抜き取り、フレームが始まりかける中、それを手元から離して持った。
フレームから光が輝いたれ始めた。でも、この光は違う。アオのフレームと比べると、より濃い色が輝いていた。フレームの胸部から、コアが回転し始める前に。
ミリア「彼らに、忘れられない試合を見せてあげましょう。」
【ギュスターヴ・アカデミー ー アリーナ】
戦いのアリーナは整っていた。そこは何も置かれていない、広々とした平原だった。その規模は非常に大きく、およそ1km四方にも及んだ。
上の展望デッキからは、3人の教師が見守っていた。
Aクラスの担任の先生:アルヴァイン
年の担任の先生:ハンセン
そして最後は、杖をついた、年老いて痩せた男だった。彼は2人の先生の間に座り、自分がその2人よりも上の立場にあることを示した。
その老人は、アカデミーの長老の1人だ。今日は、彼が試験を監督することになります。
彼の名前はオードフ。大戦において多大な貢献をした人物だ。先生たちは彼を尊重している。
アリーナの周囲には観覧エリアもあり、試験の第一試合を見ようと学生たちが集まっていた。
女子学生「もうすぐ始まるね?」
男子学生「どんな戦場になるんだろうな」
試合を観戦していた3人の先生が、話を始めた。
ハンセン「本日の最初の試験の戦場が決まりました。」
ハンセンはそれから、端末のボタンをいくつか押した。
アレーナから光が差し込んでいた。
線が形作られていった。その線は、フィールドの設計図を浮かび上がらせていた。
やがて、アレーナは一変した。かつては広々とした平原だった場所が、今では石がいくつか転がり、砂丘が点在する砂漠と化している。
アリーナの両側には、参加者が利用できる特別な観覧デッキが設けられていた。
右側にはリードがいた。リードはテーブルの上に置かれていた双眼鏡を手に取り、向かい側の観覧デッキの方へと向けた。
彼は双眼鏡越しに、戦場を見つめるミリアの姿を目にした。それから間もなく、ミリアは遠くからリードが自分を見つめていることに気づいた。
彼女は、親指を使ってゆっくりと、首を切り裂くような仕草をする。
リード「うわっ、こんなに離れているのに、どうしてわかるんだ?」
【アオのハンガー】
アオのフレームは、その中にアオを乗せたまま、静止していた。
フレームを周囲いたアームが退き、フレームの周囲に壁が立ち上がり始めた。
壁がフレームを取り囲み、動き出した。
ゲートが開くよりも先に、それがハンガーの奥に触れた。
そして、アオのフレームはアリーナへと向かっていった。
【クルーズのハンガー】
ハンガーの反対側でも、クルーズのフレームが同じことをしていた。
唯一の違いは、クルーズのフレームにははるかに多くの武器が搭載されているという点だ。
それから、ゲートが開き、フレームは現在、アリーナへと向かっている。
【アリーナへ - アオ】
フレームの中に座っていたアオは、アリーナを映し出している画面に目を向けた。
「今回の戦場は砂丘だ。」
アオは地図を繰り返しタップしようとした。
「自分たちがどこから登場するのかさえ、教えてくれないんだ。」
「それで構いません」




