一段落
ダイダロを倒したおれはあナ兄弟の所まで来ていた。
「ねえお姉さん達、ダイダロもいなくなったし、帰ってもらえないかな?別に追いかけないから」
おれとアロンソンで説得してみた。
「おれは正直そうしてくれると助かるわ」
「私も賛成です。城に攻めた者達も無事帰れるのなら」
傀儡師の細マッチョお兄さんと、笛のポゼリは武器を下ろした。
しかし、残っている女の子は違った。
「なんで?魔族だよ?魔王の言うこと信じていいの?あきおだってあんな一度殺されて、ダイダロまでやられて… 許せるわけないじゃん!!」
土魔法のお姉さんは拳を構えている。
おれはビテス達城防衛組に、攻めてきた人族達を無事帰還させれるように指示を出す。
誰からも応戦しているはずのメンバーから返事がなく、心配になおれは、こっちを早く終わらせることにした。
「お姉さん、帰ってはくれないんだね?」
「魔族は全滅させる!人族のために!」
おれの最後の勧告を受け入れてはもらえず、土魔法のお姉さんと戦うことになった。
戦闘を終わらせてきた、バインフーとクテクが合流し、お姉さんの顔は厳しくなるが、なぜか諦める様子はなかった。
その間ポゼリ達や、あナ兄弟達の69が集まって休憩していた。
近くにプチやアモーラもいて、不思議な集まりにはなっている。
「あいつはなぜあんなに魔族にこだわるんだ?」
プチが69に問いかけ、それに答える様子が伺えた。
おれがなぜこんなにも周りに注意を向けれて余裕かと言うと、1対1でクテクがいるからだ。
クテクのスキルで動きを封じ、ゆっくり接近している。
「なんで動かないの?どうして?なんでこれでも魔族は理不尽なの?」
おれは黙ったまま、土魔法のお姉さんの全身が、視界に収まる一番近いところで止まった。
氷魔法のカードを足下に投げつけ、お姉さんの頭上に水魔法カードを投げた。
「リベレ。 別に理不尽じゃねぇだろ。実際にそこ2人一緒に喋ってるし」
おれが解放した魔法で氷漬けになったお姉さんには、聞こえていないだろう。
「みんなから応答がなかった。シャティロンに急ぐよ。」
おれはクテクを腕に巻いてバインフーに乗り、シャティロンへ向かった。
69の人達はゆっくり歩いて向かうとのことだ。
ジェミニの高速移動スキルで行ければもっと速いのだろうが、見える範囲内にしか移動できないため、進んで止まっての繰り返しになってしまう。
シャティロンに着いて、おれは口が開きっぱなしなことに気がつかなかった。
見覚えのあるくノ一と、見覚えのないロック感強い男。どちらもぼろぼろで瀕死状態。
その前に立つ女剣士もぼろぼろで立っているのがやっとという様子。剣の刀身が見えず魔法で構築されているようだ。
「双方武器を下ろせ!ダイダロを倒した。このまま帰るなら、もうすぐ来る69と共に祠まで送ってやる」
女剣士はすんなり剣を収めた。
おもしろいことに、剣はネックレスになり、女剣士は黙ってその場に倒れた。
回復液を3人分ぶちまけて、シュバル、ビテス、イルコスとサージュの所に近寄った。
「はぁ、殺すなって言ったよな。これ3人とも瀕死じゃないか。」
4人ともばつが悪そうにしている。
気まずそうにも、イルコスが弁明しようとした。
「つかさ様から指示が会った時には、もうほとんどこんな感じでした。辛うじて、緊張感からあの女がずっと立ってたぐらいで…」
そんなときにトラリアが街から来た。
「あらあらまあまあ、つかさちゃんおかえり。オルレアンからペッシュとアカリが来てるわよ」
なぜか城ではなく、お店の方で待っているらしいので、3人の人族の介抱を4人とバインフーに任せて、パン屋に向かった。




