精霊王
文章が重複していたので直しておきました。
読みづらくてすみませんでした。
カブトムシは頭を上げて話し始めた。
「ぼくは新しい精霊王が正式に決まるまでの代理でしかありません。精霊王とは精霊神の加護を受けた者にしかなれません。精霊王になれば、それらの情報をまとめて引き継げるはずです!」
精霊神の加護については前精霊王から聞いたことがある。確か実在するものではなく、自然に宿るとされている概念の類だった認識だ。
肩に乗っているジェミニが、カブトムシに何かを伝えてる。
「ここに留まる必要はありません!ぼくがこのまま精霊王代理として、業務は全うします!ただ前精霊王と同じ姿であるあなたに、精霊王を名乗っていただきたいことと、今回のようなトラブルが起きても対応できる強さを持ってくれれば自由にしてもらって構いません。」
それを聞いたジェミニは一呼吸おいて体が光ると、模様が変わった。
「我、精霊王ジェミニが命ずる。キロンを正式な代理として認め、精霊王が不在の時の全権を委任する。任せた」
ジェミニがおれの肩から飛んで、羽ばたきながらカブトムシに向かって喋った。
念話でのやり取りは今までたまにあったが、業務連絡のようなもので戦闘中の指示程度だった。
そんなジェミニが喋って、他の精霊に指示を出した。
精霊王になって進化したのかもしれない。精霊王になる前にひと言相談してくれてもよかった気はするが、おれはそんな小さいことは気にしない。
「こいつについてきたら、今までの人生からは考えられないことばかりだな」
69のナサニエルがぼそっと口にした。
「なにか変?」
「普通は四神獣と会話はできないし、獣族、鬼族、精霊。こんな短い期間で他種族と会いすぎているし、獣王と精霊王が魔王と繋がりがある者たちが選ばれた訳だろ?今後人族が戦って勝てる未来はねぇな」
自分の中の常識が、2人の常識の範疇を超えていたようだ。
そして言われてみれば鬼族や龍族との関係を考えれば、人族以外は友好関係にある。
ダイダロの問題が解決したら、人族とも友好をはかってみてもいいかもしれない。
「主、お待たせしました。用事は済みましたので、急いであの人族を追いましょう」
ジェミニと目が合うのも珍しいが、普通に喋られるのは慣れるまで時間がかかりそうだ。
ダイダロ達がここにもいないとなると、魔族領にいることになる。
おれ達は急いで祠に戻り、魔族領に向かった。
魔族領に着くと、荒野の奥の方で土煙が上がっているのが見えた。
視力を上げて見ると、大きな白蛇や白虎が見える。100%うちの子たちで確定だったが、問題はあいつらがいていながら、戦闘が始まったばかりではなさそうなことだ。
贔屓目無しでおれの召喚獣は強い。それでも圧勝できないとなると、ダイダロがいるのは確定で、複数人の強者を連れていることになる。
クテク達には悪いが、シュバルとビテスを召喚しておれ達をその場に連れて行ってもらう。
おれがシュバルに乗って先に到着した。
魔神の神器を移動重視のライダースーツにしてバフは戦闘用にセット済みだから、早く着いたが、苦戦してる理由が分かった。
数に圧倒されていた。
(つかさ、そこの惰龍とシュバルをシャティロンに戻してくれる?あの闇ヤギとサージュちゃん達が守ってくれてるけど、なんか嫌な予感がするのよね)
ここには本来の魔物の姿になったクテクとバインフーがいるのと、プチとアモーラとあきおもいる。
おれと69の2人が加われば、人数は問題ではない。
ダイダロと一緒に強そうな魔法使いが何人かいる方が注意が必要だ。
しかも見たことある、恐らく69の魔法使いたちだ。
あきおが戦っている背の低い女の人が、恐らく土魔法の人で、後ろの方で笛を吹きながら援護している人はポゼリ。アロンソンと一緒の時に戦ったことある人だ。
ポゼリとは別で後方にいる男も知っている。あいつもアロンソンの時の男で、確か傀儡師だった。
魔王になって魔力の流れを感じれて初めて分かったのは、あの傀儡師が使っている人形や装備に、69の土魔法使いの魔力を感じる。
状況把握は終わった。高見の見物をしているやつが2人。そのうちの1人のダイダロをぶっ飛ばしに行く。




