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 隊長は日向隊員に応えます。

「ふ、また正夢か? けど、それを録画して公開したら、おもしろいことになるんじゃないか?」

「え?」

「明石悠恐喝事件でお前の中学校の信頼は地に着いてしまった。そんなときにそんな事件を起こしたら、どうなると思う?」

 隊長はほくそ笑むと、スマホを取り出し、それを電話として使い始めました。

「あ、技術課か? 今すぐボディカメラを持ってきてくれないか。ああ、なるべく目立たないやつを・・・ あ、防水性のやつがいいな」


 そう、日向隊員の制服には、今ボディカメラが仕込んであるのです。隊長たちが見てる影像は、このカメラが捉えてる影像でした。

 なお、日向隊員が水をぶっかけられることは、他の隊員には秘密にしてあります。隊長は日向隊員が超能力者であることは、まだまだみんなには秘密にしておきたいようです。


 通学路を歩く日向隊員。どこからともなくこんな声が聞こえてきました。

「お~い、金目ひなた~!」

「今度は誰をイジメて自殺に追い込むんだ~!?」

 けど、日向隊員はいっさい反応しません。もし自分の正体が金目ひなたとバレたら、テレストリアルガードのみんなに迷惑をかけてしまうからです。それだけはなんとしても防せがないといけません。

 ああ、今日逢う人はどんな人なんだろう? その人が全部解決してくれるのかなあ?・・・


 学校の近くまで来るとマスコミの姿が目立ってきました。マスコミのインタビュアーは登校中の生徒たちに片っ端にマイクを向けてます。その中を日向隊員が歩いて行きます。

 女性インタビュアーの1人が日向隊員にマイクを向けました。

「あ、すみません。今回の事件ですが・・・」

 日向隊員は当然のようにガン無視して、行ってしまいました。


 テレストリアルガード基地サブオペレーションルーム。これをモニターで見ている宮山隊員。

「あー、今度は日向さんがガン無視ですねぇ・・・」

 隊長はニヤッと笑って、

「ふ、殊勝な心がけだ」


 日向隊員の眼が中学校の校門を捉えました。そこには教師が数人いて、登校してくる生徒たちに声かけしてました。

「おはよう!」

「おはよう!」

 今この中学校の信頼は、明石悠恐喝レイプ事件で地に落ちてしまいました。少しでも信頼を回復しないといけません。声かけはその1つのようです。

 ある女性教師の1人も視野の端っこに現れた人影に反応し、その人影にあいさつする体勢に。

「おはよ・・・」

 と、その人影は日向隊員でした。

「うっ・・・」

 女性教師は言葉に詰まりました。彼女も日向隊員にわだかまりがあるのでしょうか? 

 もちろんそれもありますが、それ以上に背中に背負ったアコースティックギターのハードカバーケースが気になったのです。

「こんなもの、中学校に持ってきていいの? け、けど、この、日向愛でしょ? うわ~ めんどくさ~・・・」

 結局声かけしていた教師全員は、日向隊員を見て見ぬふり。日向隊員はギターケースを背負ったまま、正々堂々中学校の中に入っていきました。


「おはよう!」

 日向隊員が教室に入ってきました。やはりみんな、日向隊員をガン無視です。日向隊員はそれを見て、ある思いが浮かんできました。

「ああ、やっぱりガン無視かよ。けど・・・」

 日向隊員は背負ったギターを降ろし、それを凝視して、

「そのうちみんな、私に声をかけて、なんだかんだとおだててこのギターを弾かせるはず! そして思いっきり後ろからバケツで水をぶっかけてくるはず! その映像を公表すれば・・・」

 日向隊員はニャッと笑いました。

 けど、何も起こる気配がありません。

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