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日向隊員は質問。
「じゃ、他の弦も1音だけ鳴らす場合は、同じようにしないといけないのかな?」
「もちろん!」
「教えてよ、ミュートの仕方!」
「うん、いいよ!」
それから真土灯里は日向隊員に1弦から単音を奏でる方法を教えました。
と、真土灯里はここでふと嫌な感覚を覚えました。
「こんなに上から目線で教えたら、日向さん、嫌がるんじゃ?・・・」
真土灯里は日向隊員の顔を見ました。とても気分がよさそうです。
「あは、考え過ぎか?・・・」
幼いときからピアノを習ってた日向隊員は、音楽にとても興味がありました。日向隊員は生き生きとギターを奏でてました。
悦に入ってる日向隊員ですが、家の外ではそれを壊そうとしてる3人組が現れたようです。
ここは真土灯里の家の前の道路。3人の男が立ってます。怪しさ大爆発な3人、仮にa・b・cとしましょう。3人とも20代前半のようです。全員大きなスポーツバックをぶら下げてます。かなり重そう。
bとcは真土灯里の家を見上げて、
「ここが真土勝之の家か?」
aが応えます。
「ああ。この前明石悠と日向愛のストリートライヴを見に行ったら、八幡このみてJCがストリートライヴに乱入したんだが、あの女のギターを聴いてピーンときたんだ。八幡このみて真土勝之の娘じゃねーかって?
で、念のためにあの女を尾行したら、この家に入っていったんだ」
どうやら3人は今日の明石悠と日向隊員のライブに来てたようです。aはその中の真土灯里を思い出し、
「け、何が八幡このみだよ。ウソばっかりつきやがって!」
bは「八幡」と書かれた表札を見て、
「あいつの父親は盗作ばかりしてやがったが、この家じゃ家族みんながウソをついてんのか?」
c。
「ああ、こいつぁ制裁しないといけないな!」
aはスポーツバックをアスファルトに降ろしました。
「よいっしょ、と!」
他の2人もスポーツバックを降ろしました。bはため息。
「ふーっ、やっと降ろせるよ、こいつを・・・」
cもため息。
「重たかったなあ、ほんと・・・」
3人がスポーツバックを開けると、その中はたくさんの石が。すべて拳よりちょっと大きめな石です。c。
「まったく、こんなに石でパンパンに膨れたバックを持ってきたなんて・・・」
bはスポーツバックの中に手を入れ、石を1つ握り上げ、
「まるでどこかの国の傭兵の訓練みたいだな、あは!」
aも石を1つ持ち上げ、
「じゃ、おっぱじめるとしますかーっ!」
bとcは呼応します。
「おーっ!」
真土灯里の部屋。ギターの弦を押さえる日向隊員の左手の指。そのすぐそばで真土灯里も同じようにギターの弦を押さえてました。
「そうそう、残りの弦は軽く指で触れて・・・」
そこにいきなり、ガチャーン! 日向隊員の側の掃き出し窓のガラスが粉々に割れ、石が飛び込んできました。びっくりする日向隊員。
「ええーっ!?」
密閉型ヘッドホーンをしてた明石悠もワンテンポ置いてですが、この異変に気づきました。
「な、何、今の!?」
バリーン! 今割られた窓ガラスの隣りの窓ガラスも粉々に砕け散りました。
日向隊員は慌てて窓の外を見ました。その空中には石が。こっちに向かって飛んでくる石があったのです。
日向隊員がその行く先を眼で辿ると、そこには真土灯里がいました。このままだと真土さんに石が当たる!?
この瞬間日向隊員の人工脊髄反射が作動。眼にも止まらぬスピードで真土灯里の身体に飛びつきました。
「危なーい!」
日向隊員に抱き付かれ、真土灯里の身体は一瞬で移動。真土灯里は無事石を避けることができました。が、そこにあった明石悠が見ていたテレビに石が直撃しました。ガシャーン!




