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その明石悠の質問に日向隊員は思いっきりドキッとしました。
「ええ?・・・」
明石悠は4人組の不良を撃退する日向隊員を思い浮かべ、
「あんな怪力を発揮するなんて、メガヒューマノイド以外考えられないって、パパが・・・」
まさにその通り。日向隊員は悩みました。日向隊員はテレストリアルガードの隊員。これは昨夜の4者会談で明石悠の父親はわかってます。明石悠も知ってて当然か? けど、メガヒューマノイドであることは知るよしがありません。100%推測?
さて、どう応えようか? とりあえず横目で基地を見て、
「私がここで働いてんこと、みんなには内緒だからね!」
どうやらメガヒューマノイドに関しては、肯定も否定もしないようです。
2人は街道脇の歩道を歩いてます。基地のフェンスとは反対側の歩道です。日向隊員の発言が続いてます。
「あなた、私にガードしてもらうつもりみたいだけど、ただじゃガードしないからね、私は!」
「ご、ごめんなさい。私、パパにお金止められちゃって・・・」
日向隊員は呆れたって顔を見せ、
「ええ、お金?・・・ 私、お金取るつもりはないって! 何考えてんのよ!?」
「ええ? じゃ?・・・」
「ふふ、歌を歌ってもらおっかなあと思って」
歌? 明石悠の頭の中は一気に?で埋め尽くされました。日向隊員が質問します。
「あなた、尾崎豊って人、知ってる?」
「お、おざきゆたか?・・・」
そのたどたどしい回答に日向隊員は一瞬でさとりました。
「あは、知らないな、これは・・・」
ちなみに、日向隊員は尾崎豊という名は知ってました。歌手だということもなんとなく知ってました。けど、彼の楽曲は1つも知りませんでした。それを知ったのはテレストリアルガードに入隊してから。教えてくれたのは、もちろん寒川隊員です。
日向隊員は質問を続けます。
「じゃ、知ってる曲は? 誰のどんな曲でもいいよ」
明石悠は考えます。
「う~ん・・・」
と、ひらめきました。
「あいみのひまわり」
それを聞いた途端日向隊員はびっくりした顔を見せました。
「ええ?・・・」
が、すぐに笑みを浮かべました。
「OK!」
2人の行く先に家が一軒見えてきました。3方が林に囲まれた一軒家です。日向隊員は指を差して、
「あれが私の家よ」
2人は日向隊員の家、正確にはテレストリアルガード基地の秘密の出入り口となってる住宅の門の中に入りました。後ろの明石悠は門を潜った直後、基地の方に振り返りました。そしてぽつり。
「ママ・・・」
日向隊員の耳はそれを捉えました。
「ええ?」
日向隊員は思いました。
「ママ?・・・ お母さんもテレストリアルガードで働いてんの、お父さんと一緒に?」
日向隊員はそのことを明石悠に質問しようかと思いましたが、やめておきました。日向隊員は家族のことは絶対訊かれたくない立場。自分が嫌がることは他人にはしたくないようです。
一軒家の中、玄関。今観音開きの扉の片方が開き、日向隊員が、
「ただいま~!」
と言って入ってきました。彼女に続いて明石悠が、
「お、お邪魔します」
と、申し訳なさそうに入ってきました。日向隊員は横目でこの明石悠を見て思いました。
「まったく、なんでそんなに遠慮すんのよ。あなた、私の先輩でしょ、1個上の?」
靴を脱ぐ明石悠。そこには女性用のサンダルがありました。明石悠はそれを日向隊員の母親のものと判断しました。もちろんこれは、テレストリアルガードが用意した偽装品です。
この家には日向隊員が家族とともに住んでいる。そう見えるよう、テレストリアルガードは家の隅から隅まで偽装を施してたのです。




