●また一緒に
昨日、司から話を聞いた時は驚いたが、すべての点と点が繋がった。
「ふぅ……」
最近、リサと顔を合わせても、まともに会話もできない。
俺はわずかな希望を探しに、歴史資料室へ足を運んだ。
「先輩……」
岬が寂しそうな表情で椅子に座っていた。
「久しぶりだな」
鍵が開いていたので、一瞬リサがいるのではないかと期待してしまった。
「うん……コーヒー飲みますぅ?」
「いただこうか」
「ヘヘヘッ……久しぶりだから、気合いが入っちゃうなぁ。リサちゃんが来ないから、砂糖が余っちゃってぇ……」
どうやら、岬は毎日、部室へ来ているようだ。
いつみんなが戻ってきても大丈夫なように、準備をして待っている。
「あの頃は楽しかったですねぇ~」
「過去形にするなよ。また、みんなで楽しいお茶会を開こうぜ!」
「ほ、本当ですかぁ!」
パァッと岬の顔が明るくなる。
「日向寺のコーヒーとお菓子を食べたら元気が出た! 大丈夫、必ずまたみんなでここへ戻って来るさ!」
「うんうん、私、部室を守ってるよぉ!」
待っていてくれる人のためにも、頑張らなくてはならない。
「そのためにも、俺は知らなくてはならないことがある」
岬の方を見る。
「手伝ってくれるか?」
「も、もちろんだよぉ~!」
俺たちは時間の合間を見つけては、歴史資料室にある書物から、必要な情報を収集した。
「こんな情報が役に立つんですかぁ~?」
「知識とは、暗記するものじゃない。大切なのは、それをいかに利用するからしい」
「らしいって……」
「翌梨からの受け売りだよ。まぁ、安心しろ。おかげで必要な情報は集まった」
こうして、あっという間に約一週間に渡る選挙活動期間は終わり、選挙当日を迎えた。




