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AIさんと作った寓話【問いかける子どもと執政官】

ある街に、国から執政官となる石碑が送られてきた。これは尋ねれば何でも答えてくれる、生活を良くする道しるべとなるものだと役人は言いおいて帰っていった。


大人たちは困ったことがあると執政官に尋ね、答えが得られると満足して去っていった。


ある日、子どもが一人、執政官に尋ねた。


「どうして雨が降るの?」

「大気に細かい水の粒が溢れ、冷えると落ちてくる。その落ちてきたものが雨です。」


「どうして冷えると落ちてくるの?冷えないと落ちないの?」

「冷えなければ細かい水の粒は集まることができず落ちることもできません。」


「じゃあ、水が地面に落ちたらどうなるの?」

「雨は地面に染み込み、染み込めなくなると流れはじめて川となり海へと帰ります。」


「海に帰っちゃったら水はなくなるんじゃないの?」

「暖かい海から細かい水の粒となって大気に満ち、風に吹かれて再び大地へ戻ります。」


「そうか、水はぐるぐる回っているんだね!」


そういって子どもは笑顔で走り去っていった。


その後も子どもはなぜ、どうして、と質問を繰り返し、また別の子どももやって来るようになった。

子どもが増えると、やって来た大人に邪魔だと追い払われることも増えた。


子どもたちは、大人が良くやってくる時間を覚え、大人が来ない時間に執政官の周りを囲んだ。時には子ども同士で、時には執政官も交えてしゃべるようになった。


ある日、街外れの橋が崩れてしまった。

大人たちは執政官に尋ねるために執政官の元に集まった。


「橋が崩れてしまった。どうしたら良い?」

「材料と修繕するための人夫を手配する必要があります。費用はこのくらい、期間はこの程度です。」

「そんなに時間も金もない!」

「応急で通れるようにするだけならばどちらも安く短くなりますが、長持ちしないので長い目で見ればしっかり直した方が安上がりです。」

「そうか。執政官が言うならその通りにしよう。」


大人たちはそう言って手はずを整えることにした。

そうして直した橋は長持ちすることとなり、街の人は執政官に感謝した。


ある日、土砂降りの雨と雷が街を襲った。雷は教会の尖塔と街外れの大木、そして執政官の石碑に落ちた。


雨が上がり、大人が雷で壊れた尖塔の修理をどうしたら良いか尋ねに執政官の元を訪れた。

執政官の石碑は表面が焦げ、てっぺんから台座までヒビが入ってしまっていた。

何度も問いかけるが返事はなく、大人たちは頭を抱えて周りをウロウロと歩くだけだった。


子どもたちが執政官の石碑が壊れたことを知ると、皆で集まり話し合い始めた。


「前に教わったよ。執政官は国が僕たちのために寄越してくれたんだって。」

「じゃあ、石碑が壊れたことを知らせなきゃ!」

「どうやって?」

「持ってきたのはお役人だから、お役人に知らせれば良いんだよ。」

「お役人はどこにいるんだっけ?」

「大人が知ってるよ!大事な決まりとかお役人と相談しなきゃいけないから。」

「大人たち、知らせに行ってくれてるかな?」

「聞いてみようよ!」


子どもたちは大人たちのところに行き、お役人に知らせたか尋ねた。

しかし、大人たちは誰も知らせに行っていなかった。


「お役人に知らせないと執政官が壊れたままだよ。」

「だが、道がぬかるんでいるから隣町の役所まで馬車で行かれない。」

「隣町?それなら遠回りだけど、ぬかるみにくい道があるって執政官が教えてくれたよ。僕知ってる!」

「その道を教えてくれ。俺が知らせに行こう。」


そうして大人と子どもが一人ずつ隣町へ出発した。


街に残った大人たちは、教会の尖塔の修理を始めた。

子どもたちは大人たちの言葉をあちらこちらで聞き拾った。


「尖塔を修理する石が届かない。モルタルもダメだ。街にあるだけじゃ足りない。」

「街道沿いの関所に届ける品物が傷んじまう。」

「そろそろ手紙が来るはずなんだけど…。」


子どもたちは集まると、聞いた話をそれぞれ伝えあった。


「石が届かないのと、手紙が来ないの、街道が通れなくなってるから?」

「街道って…あ!おっきな木が街外れに生えてた!」

「あの木があるのって、東かな?すっごい大きな音がしたよね!」

「雷が落ちて、道を塞いじゃったのかな?」

「見に行ってみようよ!」


子どもたちが大木の元にたどり着くと、幹が裂けて街道を塞いでしまっていた。

倒木のあちらとこちらで、馬車や旅人が途方に暮れていた。


「これ、どかすの大変そうだね。」

「裂けちゃった根元は…折れてるよ!」

「そしたらノコギリで切れるかな?」

「切ったらどうする?重いから持ち上がらないよ。」

「そのままなら重いけど、いくつかに切ったら少しは軽くならないかな?」

「てこの原理で動かせたら良いんだから、動かしやすくなる場所で切ってみようよ。」

「僕たちはノコギリ持ってくる!」

「僕たちは動かす時に邪魔になりそうな石をどけておくよ。」


立ち往生していた大人たちも協力して、街道は通れるようになった。


大人たちは子どもたちに尋ねた。


「執政官もいないのに、どうしてこんな事を知ってたんだ?」

「前に教わったことをちょっとずつ思い出して組み合わせて考えたんだよ。」

「組み合わせて考えたのか。お前たちはすごいな。」


やがて、街道は通れるようになり、尖塔は修繕され、新しい執政官の石碑がやって来た。


大人たちはこう尋ねるようになった。


「困りごとがあるんだが、こうしたらどうだろうか?」

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