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第四十四話 正道

これは、ベシル達が買い物を初める少し前…

「お相手いただきありがとうございました。身共ら裏社会労働者組合(バック)を代表してここに…」

「いいよ、いいよ、そんなかしこまらなくても。また遊ぼぜ。今度は命とかスリリングなのじゃなくてもっと気楽に楽しいことでね。」

「かしこまりました…」

スモークは、深く頭を下げて彼女らを見送る。

「ヤングくん、また一緒に走りましょうね。」

「そのこと〜なんだけどよ。」

ヤングは、何か言いにくそうに視線を逸らして頭をかきながらこっちをキッドの方をチラチラ見る

「どうしました?」

「俺…さ、もう一回レーサー目指そうかな…て」

「…」

キッドの目が点になる。

「なんだよその顔、やっぱり…お前も無理だと…」

「本当ですかー!」

「はい!?」

次の瞬間、キッドは凄まじい笑顔でヤングの両肩を掴み。

「ヤングくんならきっとできます!応援してますから」

「おっおう!」

ヤングは、キッドの予想外の反応に驚きつつ、勇気づけられたのか、とても笑顔だった。

「おい!ダート」

「ひぃー!」

ダートは、自信の得意する。ダーツで魔法まで使用してスター野生の勘的なものか何かに敗北しただけで無く。SUDDEN DEATH中に運悪くペナルティーマスに止まってしまい…

「ここは…まさか無人島!!!」

ダートは、無人島に飛ばされたことに驚愕し

「う〜ん困ったな、ここから脱出するのは困難〜」

その時茂みから足音が

「誰だ!」

「肉〜…」

「?」

「獲物!!!」

「うぁー!」

と言うことがあり、完全にスターに恐怖心を抱いているのだ。

「ん?どうしたんだそんなにおどおどして?…変な奴だな。まっいいや、そんなことよりよ。俺ちゃん達、一緒に無人島脱出を成功させたわけだしさ〜友情?的なもんもあると思うだぜ。」

(何を言っているだこいつは、共に脱出って半ば強制的に手伝わせただけであーるか…)

ダートの思いはつゆ知らずスターは次のように続けた。

「つーことでよ、俺ちゃんと"兄弟"になってくれよ。」

「はぁー!兄弟!!!」

ダートは、その言葉の意味が理解できない。

「あのな、あのな!ベシルの姉ちゃんから聞いただけどさ、めっちゃくっちゃ仲のいい友達のことを兄弟って言うだってよ。知ってたか!」

「はっはぁ〜」

ダートは、スターのテンションについて行けない。

「な!な!」

スターの熱い眼差しに…

「りょ了解であ〜る…」

少し怠そうに返事をした。

「よっしゃー!!!なーなーキッド、お前も俺ちゃんの兄弟だよな!」

「はい!もちろんです。」

「やったー!俺、俺、男兄弟ができんの初めてなんだ〜ワクワクすんなー!」

スターはとても嬉しそうに両腕を広げ、そう広げた腕でダートとキッドと一緒に肩を組んだ。

「あっ、そうだ。兄貴…」

「あ"?」

「俺様の願いがまだだったな。」

「あ〜確かにそうだな…で、望みは?」

そう言いったスモークの前にBADは、残った左拳を向け

「もう一回、正式に兄弟の契りを交わしたい。」

「…」

BADはずっと気がかりだった、アッシュが殺されたあの時、そして吹き飛ばされてボロボロのあの時、考えていた。それは、自身の過去と敵であったスモークを重ねていたのだ。家でも騎士団でも、優秀だった姉に地位も名誉も愛情も全てを奪われたあの苦しみ。正しく評価されなかったあの苦しみ。それを知りながら、自信も義の兄に対して同じ対応をしていた事実を痛感していた。だからと言って、本来人と人との精神的な繋がりによって深まる交流関係を願ってしまうのは間違っている。しかし、今の奈落のように深い二人の溝を埋めるには、願う他なかったとBADは判断したのである。

「悪いが断る。」

「はぁ!?そこは無理にでも引き受けてくれるもんじゃ…」

スモークの予想外の言葉に驚き、声を荒げたBAD

の前に出されたスモークの

(パチン!)

平手打ち

「痛って、何も叩くこと!」

「因縁の相手(ライバル)だ。」

「…は?」

それは、意外な一言。

「ずっと気に入らなかっただ。よくもわからんポット出のガキと兄弟とかほざかれて…」

「んだと」

「でも、気づいちまった。身共らは義兄弟とか友人見たいな、親しみ深い関係じょない。猿と犬見てぇーなどうしようも無い関係なのさ。きっと…」

「ふっ、因縁…か…そうだな。やり方は違えど、俺様は王に、お前は裏番に…どっちが先にのしあがれるか、勝負だ!因果の相手(ライバル)さんよ〜」

「あー!」

二人は拳を合わせて、誓い合った。

「あれ?そういえばブッカーくんは?」

「ほら!あんた達お別れ会はその辺にして、帰るわよ…てあっら〜」

((この声は!))

スモークとBADは、奥から聞き覚えのある嫌な声を聞いて。

((逃げるぞ!))

ダッシュでその場から逃走を図る。


しかし…


(ガシ!)

二人の服の襟が何者かに掴まれ

「あらあら、もう言っちゃうの〜久しぶりの再会だって言うのに〜」

二人が振り向くその視線の先には…

「スモークちゃん♡それにBADちゃんまで〜」

「ひぃーーー!!!」

そこに立つのは、ビリーとヴァイパーが暮らしていたあの酒場の店主。

「お!カポちゃんじゃん。」

「ん♡その声はベシルちゃんね〜」

カポネは、掴んだ二人を離し

「「イェーイ」」

両手でベシルとハイタッチした。

「「はぁ〜」」

BADとスモークは、解放されてホッとしている。

「ところで…スモークちゃん、BADちゃん。なんで逃げようとしたのかしら?」

「「げぇ!」」

「ひどいじゃな〜い昔はあんなに可愛がってあげたのに…」

「え、お二人ともカポネさんとお知り合いなんですか?」

「そうよ、あの子達のオヤジさん。フェルの爺さんとは何かと縁があってね。」

(BADのやろーのあの反応。一体どんな縁があったんだよ…)

スターは、その光景を見て思った。

「そうなんですか!是非是非聞かせてください」

それとは対照的に、キッドは、前のめりになって目を輝かせるほど興味深々のようだ。

「うふふ、そうね〜昔かっからあの爺さんとは…よく(やり)あったわね。」

「「え…」」

その言葉に目を輝かせていたキッドも含めて、ベシル意外、全員が騒然する。

「あれは忘れるはずもない愛踊るバレンタインの日。」


150年前…

「ふっふふ〜」

道を外れた荒くれ者が闊歩する。このギャングストリートに

「おい!てめぇ〜観光客だろ。金出せや…」

「ひぃー!おっ俺は、ただ道を迷っただけで…」

「あ"!」

そこに広がるのは、恐喝、強姦、拉致、喧嘩そこは社会の裏側。世間の底辺どもが跋扈し、ヤニを蒸すゴミため以下の場所。


そんな場所に…


(ダン!)

グラマーな色気のある一人の女。

「おい!姉ちゃん…」

「ん?」

「人にぶつかっといて、そりゃねーだろ。」

「そうだったかしら、ごめんなさいね〜」

さろうとするその女を…

「待ちやがれ!」

取り囲み、地面に向かって押し倒す男達。

「おっしゃー!世間の恐ろしさってのを押し込んでやるぜ〜」

「兄貴、また女おかしすぎてぶっ壊さないで下さいよ〜」

「あーてるあーてるって…」

のしかかる男が、仲間と話しているその時、この女をどうしてやろうかと、鼻の下を伸ばしながらにやついている時。


異変は起きた。


(ぶぎゅ!)

「あ"?」

何かが、のしかかる男の下で膨らむ。

「うぁー!」

その何かに押し出され、その場から吹き飛ばされる。

「痛って〜なんだよ今の…はぁ!」

頭を上げた、男の視線の先にいたのは、先程までのグラマーで大人の色気を持つ女ではない…

「おかしいわね〜。あたし確か、誤ったはずなのよね〜。」

そこにたたずむはグラマーとは正反対の筋骨隆々、女とは思えない体格の…

「あっ…あの〜」

「あんた達に一つ教えといてあげるは…相手が頭を下げて誤ったら、許さないとダメよ…」

その後、男達の姿を見たものは誰もいない…


その男達を筆頭に突如として現れた女は、嵐の如く、女を食い物にするゴミども

「きゃー!」

「叫んでも誰も来ないぜ〜」

「おい後ろ…」

「あ?」

殴り

「人が…一撃で…」

掴み

(グシャ)

握り潰した。

「あっ…あの…」

握りつかぶされ、ぐちゃぐちゃな肉塊と化したその顔を目の前で見た若い女は、恐怖のあまり言葉を失いながら目の前の怪物に声を掛けた。

「あら、大丈夫だったかしら?怪我は、立てる」

女の外見は普通に戻っていた。さっきまでの筋骨隆々な影とは正反対の綺麗な女の姿となっていた。

「はっはい!」

若い女はその手をとって立ち上がり

「ありがとうございました!」

頭を下げて礼を述べた

「いいのよ、今度あんなことがあったら言いなさい。直ぐに駆けつけてあげるから」

彼女は、つねに女の味方だった。数千年前の戦乱をかけた聖騎士ジャンヌの登場から、女性への差別意識は遠のくものの、今だ痴漢や盗撮、拉致、強姦。そう言ったものが残るこの世界で、誰よりも女のために戦い続けた彼女の周りには、助けられたり感銘された多くの女性が集まり。男子禁制のギャングチーム、"アルカポネ"を設立し、彼女はその頭、アリシア・カポネとして名を挙げていった。


そんな彼女の生活に変化が起きたのは、アルカポネ設立から半年が経ったころ…


ーーーーー2月14日 バレンタイン当日ーーーー

「「カポネ様〜」」

響き渡る黄色い声が彼女を呼ぶ

「呼んだかしら?」

扉を強く開き、さっそうと街のタイルを踏み締める彼女。

「カポネ様〜チョコレートです!」

「あ!私も」

「ずるいわよ、私が先〜」

彼女を慕う女達は、我先に我先へとチョコを渡そうと喧嘩を始める。

「あらあら、喧嘩はダメよ♡」

それを静止するのも、やはり彼女だ。この国のどこを探しても、彼女より女にモテてている者はいない。それは彼女の今まで行いが、誰よりもかっこよく、頼もしく、そして男らしかったからだろう。そんな行いをしているのが、あんなに拭けば折れてしまいそうな可憐で美しい女性だとは誰も思わない。彼女の本来の姿を知る者以外には、しかし、そんな時に現れた。嵐を消し去る蒼き炎の様な目をして、葉巻に黒い煙を吹かせるこの男。

「よ〜はじめましてかいな〜娘さんや」

「は!誰よりあんた。」

群がる女達がその男に暴言を浴びせる中、彼女だけ、カポネだけが彼の放つただならぬオーラに気づいていた。

「あんた…いったい…」

「お〜すまんすまん、忙しいとこじゃましてしまってな。わーの名前は、フェル・ゲッシュタルト。」

「フェル・ゲッシュタルト…」

それはまだ、裏社会労働組合(バック)ができるよりずっと前、戦争が終わり、国が復旧し、まだ日の浅いころ。この頃からフェルは白髪混じりの爺さんで、ただならぬ風格を纏いこの都市に現れた。その老父は後々に裏番(ドン)と呼ばる男、そしてカポネにとってはそれとの出会いの日であった。

「なんの用?」

「いや、きさんの事を風の噂に聞いてな。少し興味があっただけかいな。他意はありません、ただあいさつに…」

フェルは、ボーラハットを外して手を横に回して足を少し後ろにやって

「これから、お願いいたしやす。」

そう言って紳士風的なお辞儀をした。

「そう…」


それから、月日は流れ…

ーーーー英王暦100年 2月14日 

             商都倉庫街ーーーー

「おーらぁー!」

血の滴るような、真っ赤な肉体は数十件の倉庫を吹き飛ばし。

(バンバンバン!)

放たれたリボルバーの弾丸は、黒い煙となって周囲にその毒気を振り撒く。

「ゲホォゲホォ」

「降参かいな?」

「まさか…」

既に、いつかの日の面影は無いその女の姿は、どう見ても女には見えないほどにたくましくなっていた。

(ダン!)

そんな戦乱の最中、フェルの煙の弾丸は、不可視の弾丸となって彼女の頬を掠め取る。

「その赤い姿、それがきさんの新たな力かいな?」

「そうよ、昔はこの魔法に頼ってばっかりだったけど、今は違うわ。魔法で無理やり作り出した肉体じゃーなくって、本当に1から鍛え上げた…極限まで、その肉体にさらに私の魔法による強化とそして…衝撃(インパクト)を加える」

その姿はまさに…

「怪物かいな…」

それから、何度も何度も死闘を繰り広げ…

(ピュンピュンピュン)

「うぁー!」

「ふ〜いっちょあがり〜」

トニー・アウトハッチ

所属組織:裏社会労働者(バック)

異名:千人殺し(サウザンド・キラー)

無数の死体の山を築き

「よくもぉー!」

「おっと!」

いつしかその争いは、ボス同士の殺し合いから、組織間の抗争へと発展していき、後々にその事件は、"バレンタインの大虐殺"と呼ばれるようになった。


時は現在へ

「あの頃は刺激的な生活だったわ。でも、いつしか気づいたの、強盗、暴行、殺人。全て誰かのためだった。でもね、そんな時代遅れの義賊気取りで物事を繰り返すうちにその思想は歪んでいった。私利私欲を満たすための手段として、でも止められなかった。ビリー、あなたのお父さんに出会うまではね。」

カポネは、ビリーを見つめそう言った。


それは、60年前…

「勝負しろよ。負けなしなんだろ?」

そこに、現れる赤い髪の男。

「勝負?このあたしと…」

「そうだ…」

目の前に立ちはだかるは愚か者。

「いいわよ、やってやろうじゃない。」

カポネは、ヒョロヒョロのその男を見て、余裕でかけると確信し、手を前に突き出し、こいこいと挑発する。

「そうか、じゃー!」

その瞬間、男が自身のMEの倉庫(アイテムボックス)から呼び出したのは、ビリヤード台とキュー、ボールであった。

「これは…」

「ビリヤードだ。どんな勝負かは伝えて無いぜ。早とちりしたのはそっちだろ。」

(なるほどね、刺しでの戦いよりあたしのプライドを揺さぶって、自身の領域(テリトリー)に持ち込んだ。この男、勝負慣れしてるわね。挑戦者としての利点を最大限活かしてる。)

「ふ〜いいじゃない、ゲームは好きよ。」

そうして、勝負は始まった。


数時間後…

「このあたしが…負けた…」

カポネは、地面に四つん映えになってその表情を曇られていた。

「奴さんや、勝負は俺の勝ちだ。でもよ、勝負ってのには、勝ったら何か見返りがあるのが定石だよな。」

「いいわ、何がいい?富、名声、力。あたしがあげられるものならなんでも…」

「そうか、じゃ〜"もうこんなことはやめろ"」

「は?」

それは、アリシア・カポネと言う人物に最も言ってはいけない禁断の言葉。

「どう言う…意味かしら…」

「ギャングから足を洗えって言ってんだ。」

その時、周りにいた部下は全員彼に銃を向けた。だかそれが本来彼女が取るべき行動。ここまでの仕上がってきた大組織、その根幹から否定し、それらを手放せと言う男の願いは、本来理不尽形であっても肯定されてはいけない、拒絶しなければいけない言葉。


しかし、彼女の心は既にこれ以上この家業を紡げることを望んでいなかった。いつ終わればいいのか、歯止めの効かなくなった自分の暴走を止めてくれる救いの言葉。だから彼女は…


「いいわ、その誘い。乗りましょう。」


そして再び現在

「これはいい機会だと思ってやめたは、まぁ〜確かに悲しい黒歴史ではあるけど…そのおかげでスモークちゃんやBADちゃんに会えたと思えば、いい思い出だったわ♡」

「「ひぃー!」」

二人は、カポネのウインクに慄いた。

「俺氏は…」

そんな時ビリーは、その拳思いっきり握って…


数時間前の待ち時間、裏カジノビル55階、ホテルルーム。

「俺は必ずあの男を殺す…」

みなあかりを消し、寝静まったその時間。ビリーはあかりの消えたそのくらい部屋のベットの上で一人。父からもらったその黄金のキューボールに誓った。

「ビリーくん…」

「わぁ!お前起きてたのか…」

その背後から現れたのは隣で寝るキッド。それに驚くビリー。

「復讐…やめませんか?」

「は…」

その言葉は、ビリーの目的、念願の夢とも言えるそれを否定する発言。

「ふざけんなぁー!あの男は…父さんを…」

そう、彼がそれを認めるはずは無かった。

「お父さんが殺された…だから復讐するんですよね。」

「あぁー!そうだ。分かってんならざけたこと抜かすんじゃ…」

「でも!それでも復讐は良くなよー!」

「はぁ?」

ビリーにとって、その反応は予想していないものであった。まさか、こんな馬鹿がこの世に存在するなんて…そう思えるほど、彼の思想は真っ直ぐだった。

「だってさ、ビリーくんが復讐のためにスロットさんを殺す。そうしたら、スロットさんのご家族はどう思うのかな」

「そんなもんしらねぇーよ。先にやったのはそっちで…」

「どっちが先とか関係ないよ。復讐はさ、殺すってことはさ、先だろうと後だろうと、その人を思う誰かからしたら、等しくただの加害者だよ。その気持ちは、ビリーくんあなたがよくわかってるはずでしょ…」

キッドは泣いていた。その隠れた漆黒の眼帯の横に光る、赤い眼光から、ポロポロと涙が器から水が溢れるように皮膚を滴りベットに落ちていた。


時は、再び現在

「だから決めたんだ…」

「「ん?」」

皆がビリーの方を振り返る。

「俺は!裏道も王道も、勝負道も歩まねぇー!俺氏が歩むのは…誰より正しくある道。"正道"を歩む!」

ビリーはそこに、誰よりも大きな声で、全員の前で宣言した。

「スロットーーー!!!」

「…」

魔の悪さを感じてか、スロットはずっと皆に背中を向けていた。

「お前はぜってぇー許さねぇ。でもな…やり返しもしねぇー!。親父を殺したお前も、俺氏達家族を賭け金にしたあのクソ親父も、全員等しくクソやろーだ。だから…」

ビリーは、喋り出しまとまらぬその乱暴な言葉をスロットに浴びせ…

「お前らクズ共みてぇーに俺氏はなんねぇー!だからそこで指でも加えて俺氏の正道を黙って見ていやがれぇー!」

自身の胸に親指を突き刺して、スロットにそう告げた。

「そうか…精々頑張れろ。」

皆、各々の思いを打ち明け、その先の未来に思いを賭けた。

「あれ?スロットくんにダートくんにヤングくんにスモークくんに…」

「ん?どったの、ドクターちゃん」

「いや、チャットくんはともかくブッカーくんはどこかなと思ってね。」


それは、風穴の空いた最上階にて、たたずむ般若の女…

「もっしー、どもどもツギハギっす。裏社会労働者組合(バック)への潜入任務の報告のためにお電話したっす。え〜と協力には応じそうにないっすね〜例の薬に対しての関心も薄い見たいだし…了解了解、潜入は引き続き継続ってことで〜あっ!それよりボス次の手筈は順調すか?つか、これ俺し巻き込まれません?」

MEの通話が切れる。

「ちぇっ、切られちった。そだそだ、第四の壁からこんにちは〜つか久しぶり?俺しの名はツギハギっす。これからの展開について、"あの方"からヒントをしろとご命令を仰せ使いましたので悪しからず。ではでは早速…」

般若の女は、少々会釈をして何もない虚空へと話しかけ、そして顔を再びあげ、般若の目に向かって指を向ける。

「"目は口程にものを言う"…それでは皆さまごきげんよ〜」


ーーーーーーー裏カジノ編 完ーーーーーーーー

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