第三十一話 イカサマ
"この中に二人の"嘘つき"が紛れてる"
「それでは参りましょう、マドモアゼル?」
「あっあ〜」
現在二人は表の競馬場で、どのゴーレムに賭けるかを考えている。
「ん〜」
「んじゃ、トニー様は6番に…」
トニーは六頭の馬のうちの6番へ…
「ねぇ〜審判様。」
「はい、なんでしょうか?」
「直接馬を見たいんだけど…良い?」
こうして、ヴァイパーは馬が一番近くに見える席へ移動した。
「へ〜直見で品定めっなんざ。マドモアゼルもよくやるもんだ。」
「そうだよ。一応あーし達の命もかかってんだよ。」
「確かに」
ヴァイパーは、ゆっくりと馬を見て観察し…
(サワサワ)
ヴァイパーは、ゴーレムの頭と自身のお腹を撫でている。
「ちょっとお客さん!ゴーレムに触っちゃいかんよ。」
「あ〜すまないんだよ。」
ヴァイパーは、目の前にある一番のゴーレムに触ってしまい。レース関係者に怒られる。
「何してるんだい?マドモアゼル。」
「いや〜すまないんだよ。ついつい…ゴーレムに見とれてしまって。」
ヴァイパーはそう言ってもう一度ゴーレムの方を向き。
「あーしは一番で頼むよ。」
ヴァイパーついに賭けた。
「それでは、ヴァイパー様の馬券はこのラビラが代わりに…」
「よろしく頼むんだよ。」
「はい。」
審判ラビラは、一番の馬券を買いに先程ダッパー達に絡まれた。ロビーへと走った。
視点はドクターへ…
「チェクメイト…」
ドクターは、黒のクイーンを持ってそう答えた。
「流石、流石。これが魔女殿の実力でやすか。」
ブッカーのコマは全て例外なくフェイドアウトしている。
「圧倒的勝利…と言いたいと頃だかが、いささか時間がかかってしまったよ。」
「ほうほう、でも黒のクイーンとはいささか厄介なコマですね。あまりにも強すぎる…」
「あ〜内にも似たような姫君がいるよ。」
ブッカーとのチェスの会話で、突然ドクターからこぼれた不自然な発言。それに即時に反応するようにブッカーは
「あなた方の姫君もそう上手くやれていれば良いでやすな。」
ブッカーは少し嫌味らしく
「ありえんだろ。彼女が負けることは…」
その頃ベシルは…
「ディーラー様!11のフォーカード。ベシル様フルハウスのため。ディーラー様の勝利!」
負けていた。
「ふ〜ん…」
「はは、まぐれですよ。」
「まぐれね〜…」
現在ベシルとディーラーは、賭けることができる四回のチャンスを終了し、勝負を終えた後だった。
場にあるカード:9、11、11、6、2
ディーラーの手札:11、11
ベシルの手札:9、9
場との組み合わせ
ディーラー:11、11、11、11
ベシル:9、9、9、11、11
「…」
「それでは次の試合を…」
審判は、試合わ終えたことで二人のカードと場にあるカードの全てを回収する。
「良いぜ…こうこなくっちゃな。」
審判は再度カードを配り直す。
ベシル手札
6、8、10
「ん?こりゃ〜ね〜。」
今回のカードはノーペア、俗に言う豚だ。
「どうでした…カード…」
ディーラーのその質問に対しベシルは…
「"どうだろうね〜"」
虚勢で対抗した。
ポーカーフェイス、それらが一番試される場所がここだ。ここで最後まで虚勢を張り続けベシルが勝つか…圧倒的有利なディーラーのストレート勝ちか…どちらに転ぶか!
試合の展開は…そうなるはずだった。
(グットアンサー(適当な回答))
その時、ディーラーの左目がきらりと輝いた。
「13枚をレイズする!」
残りライフ
ベシル:30/6
ディーラー:30+12(前回の勝利報酬)=42
「ワタクシもレイズで構いません、はい!」
ディーラーは、14枚をレイズ。
「では、一枚目のカードを開かせていただきます。」
「ふふ…」
ディーラーは、ベシルを見て不適笑う。
「クローバーの11!」
ディーラーの手札:10、12、13
現在の組み合わせ:10、11、12、13
(あなた様は気づいていらしゃらいないだろうな〜はい。かつてあなた様に潰されたこの左目に宿る力に…)
これは、60年前かつてベシルが路上の姫君と呼ばれていた時代…
「ようこそ、お客様。どうぞお席へ…」
ポーカーの前に立つ。水色のウェーブがかった髪にポニーテールに紺色のキャップ帽を深々と被ったベシル。
「ポーカー始めてなんで〜お手柔らかに頼みますね〜。」
ベシルは、甘え声で若き頃のディーラーにそう声をかけた。
「いえいえ、そつはまいりません。他のお客さまのこともありますので…」
ディーラーは、そんなことを口にしながら内心は、初心者のカモがきたとたかを括っていた。
十数分後…あの光景を見るまでは…
「ロイヤル…ストレートフラッシュ…」
その確率!なんと65万分の1!
「やったー!」
それを意図も容易くしかも…
「連続13回…」
その確率は…数十億円の宝くじが当たる確率の約六倍!
「あり…えない…」
そんなディーラーをよそに、ベシルは悠々と
「ふんふん〜、今日はなんだか調子が良いぜー!」
歩いて行った。
その後、ディーラーはこのイカサマとしか思えない試合を容認した件の押し前として
「「死ね!」」
VIPエリアができる前の稼ぎ過ぎたやつへの最後の罰。裏の処刑場に招き入れ袋叩きにする…はずだった。
「なになに〜、あんな鬼みたいな形相できてこの程度?マジぬるゲー過ぎてちょーウケるんだけど〜。」
そこに集まりしバックの処刑人達は、対人戦闘に置いて、数百を相手取って無傷で全員殺害できるほどの力を持った、男達。そのころのディーラーでは、足元にも及ばない者達を…
"たった一人の女に敗北した姿"
ディーラーは自覚した、遠のく意識の中で…それが…"怪物"であることを…
(あの時学んだのです、はい。)
「ディーラー…」
頭を下げて跪く、ディーラーの前にいるはドン・スモーク…その…失望の眼差し…
「ディーラー〜このカジノで失敗したものはどうなるか…知ってるか?」
「そっそれは…」
(ガチャ…)
突きつけられたこの時代そぐわない、火薬付きの骨董品レベルの拳銃…
「こうだよ…」
(バン!)
「あーー!」
その弾丸は、ディーラーの目を潰したところで、謎の煙と共に静止した。
「次わねー…肝に銘じておけ…」
「はっはい…」
(あの時学んだのです…例え相手が誰でもあろうと…どんな手段を使ってでも勝つ!)
時は現在へ…
それから、十数分後…
「これにて、全試合を終了いたしましため。ルーザーエリア。ウィナーエリアの計測に入ります。まずはウィナーエリアの皆様。前へ!」
そこにウィナーエリアの7名が整列。
「挑戦者チーム、キッド、スター、ドクター、ヴァイパー!。」
「「ん…」」
本来勝利し嬉しいはずのその場の誰もが俯いた顔をしていた。その訳とは…
「次に、遊戯の担い手チーム。スロット、ディーラー。」
全員の顔が青ざめていく…
「以上!ウィナーエリアの方々でした。次にルーザーエリア。こちらも挑戦者チームから発表いたします。」
「ビリー!」
「ビリー…」
ヴァイパーは、俯くビリーを心配そうな顔で見つめる。
そして…あの女も…
「ベシル!」
((!))
その言葉は、その場の誰もが想像していなかった。身体能力、知力、経験、豪運その全てが揃ったベシルが…あの世界最凶の女が…
「あ〜あ、負けちった。」
のである。
「それでは、今回のゲームの勝者を…」
かと言って、ベシル達が勝ったことには変わりない。
挑戦者チーム(ベシル一向)
勝者:キッド、スター、ドクター、ヴァイパー
敗者:ビリー、ベシル
遊戯の担い手チーム
勝者:ディーラー、スロット
敗者:ダート、ヤング、ブッカー、チャット
「挑戦者チーーーー!(ダン!)」
その瞬間、大きな音を立てて扉が開き。
「ちょい待ちだぜ!審判!」
そこに現れたのは
「チャット…様…」
と…
「この女ー!自分の"アソコ"に…」
手錠に繋がれたヴァイパーの姿。
「こんなもんを隠してやがった。」
チャットが、その時取り出したのは、透明な水晶玉の様なもの。
「あれは、占いの時の…」
ドクターがそれに気づく
「このカジノじゃ〜、魔道具の使用は絶対禁止のはず…こいつで何をしたかは知らねーが、ルールを破ったてことは〜確死決定ってことになるわけだな。その仲間である…テメェらも…」
チャットは、そう言ってベシル達一向を睨みつけた。
「そうだな…身共もそれに賛成だ。おい!審判…」
「はっはい!」
ドン・スモークは、口から煙を吹きながら…
「"お客様をあの世へお連れしろ、丁寧にな…"」
「了解しました(カチャ!)」
審判は、全員の首輪の爆破ボタンを取り出す。
((!))
そのボタンに…指が触れる
(パリンパリンパリンパリンパリンパリンパリン)
その瞬間、奇跡は起きた。
「なに!」
「全ての首輪が…」
それをしたのは、ベシルの鎖…
「何を…されたのですか…」
ドン・スモークは、ベシルに問う。
「え!?何をって〜…"これが俺の能力だぜ"…」
その光景は、遊戯の担い手はもちろん、仲間達やビリーやヴァイパーにも衝撃を与えた。
「なっ…なぜー!こんなことができたなら何故最初から!」
ディーラーは、怒りをあらわにした。
「"ポーカーフェイス"…カジノの基本だろ?」
「だから…何のためにー!」
「何のため?…」
身体能力、知力、経験、豪運
その全てが備わっているこの女に唯一備わってないものがあるとすれば…それは…
「だって…その方が面白いかな〜てさ」
その性格である
「「は…?」」
その場の全員が、その言葉の心意に戸惑っていた。
「ふざけるな…ふざけるなよー!」
その場でベシルに、唯一怒りをあらわにした男。ディーラー、その怒りは、かつての憎しみからくるものなのか…それとも
「こんな…こんな!」
「ふざけるなだ?…ふざけてんのはどっちだよ。な〜遊戯の担い手さんよ〜。」
その瞬間周囲に、放たれた異様な殺気!
「このカジノのルール上、魔道具及びカジノのゲームで使用する。アイテムへの干渉は禁止されている。それらはイカサマと言われ固く禁止されている…で・も…魔法は第六感が及ぼす身体能力の一種。それがアイテムでは無くプレイヤーに起こす作用であるのなら使用は禁止されていない!しかしこれはマナー違反だ。でもでもでーも、マナーつーのは、「みんなで守りましょうーね」ってだけのただのお・ね・が・い。だから守らなかくても良いでーすって…んなわけねーだろ。」
ベシルの怒りは、最もだ。ルールに記載されていない。知らない奴が悪い。ならばならば、ベシルが行った全てを茶番と化すようなこの行為も承諾されるはずだ。
「だから…だからどうしたと言います、はい。あなた様方が、イカサマを行ったのは事実!。ならばならば、責任をとって死ぬべきでしょうー!」
「そうか…魔道具の使用は禁止だったな…んじゃ、こいつもダメだよな。」
(チュンチュン)
ベシルの腕にあるのは、小さな青いネズミのようなモンスター
「あれは…」
「コボルト…」
その時、ドクターはかつてのどこからとも無く現れたのは首輪を思い出し
「そう言うことか!」
「何がだ?」
スターはピンと来ていない。
「スターくん、コボルトって言うモンスターは、あの小さな体ですが体内の電気信号を操って高速移動できるんです。しかも、モンスターマジック系モンスター。帝都の道中であった、ケルピマさんの様なタイプで無ければ、魔法が使えません。だから魔量感知には引っかからないです。」
「え!そうなのか?」
そう、首輪全員が気づかない様に装着できるだけの力を持ったモンスターがいたのならば、ポーカーでのディーラーの幸運がイカサマであってもおかしくない。それを見抜かれ絶望の目でベシルを見つめるディーラー。
「テメェのペットだろ"ディーラー"」
「そっそれが!どうしたと…」
その一瞬の間にディーラーに接近したベシルは、顔面を殴りつける。
「ディーラー様…」
「テメェー!何しや」
「あれあれあれー!おっかしいな〜この義眼、なんか貼ってあんだけどこれ〜何かな〜。」
そこにあったのは、先程までディーラーの左目にあった義眼に巻かれたモンスター召喚用の召喚札。しかし、その裏表紙には人の目の様なプリントが
「…」
ドン・スモークは黙っている。
「こっ…これは違うんです!ボ…」
(バン!)
その時、ディーラーの脳天を弾丸が打ち抜く。
「次はねーで言ったろ、ディーラー。」
ディーラー
死亡
ドン・スモークはソファから立ち上がり。
「すまない、身共らの比例を詫びよう。すこし、マナーがなっていなかったようだ。」
「わかりゃ〜良いんだよ。」
「しかし、しかしだ。手錠につがられた彼女がイカサマを行ったのもまた事実。」
ドン・スモークはそう言って
「だからこうしませんか…もう一度最初からゲームやり直しましょう。もちろんやるゲームは変更しますとも、前回の反省として魔法の使用は許可されたエリア以外で禁止とします。もちろん魔道具は禁止です。良いですかね?それで…」
ベシル達に再度ゲームし直しを提案。
「いいぜ」
「ベシルくん!」
ドクターは、提案に乗ろうとするベシルを止める。
「そのかし、俺らへのリターンを用意しろ。」
「リターン?」
「50億だ!俺らが買ったら50億、首を揃えて持ってこい。現金を手渡しでな。」
ベシルのドン・スモークに大きなを要求した。
「50億?それはかまいませんが、身共のリターンが…」
「充分なはずだぜ…この4兆の首があればな。」
ベシルは、首輪型の爆弾を再度装着した。
そしてそのとき、周囲は全員が自覚した。
「ふふふ、ふはぁはぁー!」
その目の前に嫌がる女狐が、一体誰なのか…
「そうでしたか…あなた様が…かつて第二次魔導大戦前の平和な時代、まだ十種族国道戒正団。かの"十戒団"が世界を収めていたあの時代に…人間軍四千を炎の人拭きで皆殺しするとされた竜族の野盗"3000千を一晩で皆殺しにした"と言う超人いや…怪人とも謳われる世界最低最悪最凶の悪女…ベスル・ラブ・アンベシル。最近騎士団の連中が公共のモニターに転送していたあのふざけたと懸賞金の女はあんたか…懐かしいな〜昔あんたの処刑の日。あの日…あんたの首の前でゲロチンの刃が粉々になったのはよく覚えてるぜ。」
ドン・スモークは、一連の話を承諾した。
「では、そちらもこちらもルール違反者を除外し6名となった訳ですが…」
「いや、七人いるぜ」
「ん?」
そう言ったベシルの向けた親指の先にいたのは…
「久し〜な〜…スモちゃ〜ん」
「テメェは…」
そこに現れたの男の名は…
「BADー!」
だった。
「まさか、策士の…」
ダート冷や汗をかき
「マジつーの!」
ヤングは伝説的な男の登場に驚き
「おう、先輩じゃねーでぇすか〜」
チャットは、平常心で
「やすやす、お初にお目にかかります。」
ブッカーは笑いながら
「おいおい、マジかよ…」
スロットは恐れ慄いていた。
その男を見つめた。




