戦・神・降・臨
褐色(笑)
「な……何じゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜っ!?!?」
「うるせぇなぁ……何だよ!」
「書く欄が足りないって言うから2枚3枚って用紙を渡しましたけど……これ書き過ぎですよ!」
「そこは頑張れよ。神だろ?一応末席ながら」
「末席とは失礼な!ウインディアの主神ですよ!アナタの元居た世界でいうゼウスさんですよ!」
「でも俺日本人だからさぁ、アマテラス様とか言われた方が判りやすいんだけど」
「あぁもぉ……」
女神が頭を抱える。
「……まぁ、調整しますから少々お待ちください」
徹夜を覚悟したような顔で椅子に座り、机の上にあるバスケットボールほどの水晶玉に手を当てる。
「これ、本当に全部やらなきゃダメですか?」
「え?何?出来ないの?神のくせに?」
「ぐっ……や、やりますよ!っていうかやってるじゃないですか!」
「時間掛かんの?」
「ええ、まぁそれなりには」
「ふ〜ん……」
じゃあ少し暇になるな……
「……なぁ」
「何ですか?」
俺は前々から気になっていた事について質問した。
「武器とか装備ってどうなんの?」
「あぁ、それなら戦と鍛冶の神が製作してますよ。片手剣と丸盾、あとはフルプレートアーマーを……」
「えぇ?俺槍か小太刀二刀流が良いなぁ」
「……は?」
「あと、フルプレートアーマーじゃなくてもっと身軽なヤツが良いわ」
「……はぁぁぁぁっ!?」
「いきなり大声出すなよ!何だよ!」
女神は立ち上がり、全身をワナワナと震わせる。
「もう発注しちゃいましたよ!もっと早く言ってくださいよ!」
「……じゃあ追加で注文しといて」
「貴方って人は……」
女神は何か言いたそうにしていたが、この人はこういう人でしたと諦めて椅子に座り直す。
「じゃあ今から呼びますんで、具体的なイメージとか伝えてくださいね」
そう言うと、ビー玉ほどの小さな光の玉をどこかに飛ばす。
「今ので来るのか?」
「そうですよ」
そして5分後、褐色のお姉さんが本当に現れた。
「カーリー、ちょっと良いかしら?」
「何だ?私の仕事に不具合でもあったか?」
「実は……」
さっきまでの一連のやり取りをそのまま説明すると、褐色は笑い出した。
「ふははははは!何だそれは!くくくっ……あぁ、腹痛いわ!ぷぷっ!」
「そこまで笑う事無いでしょ!」
「主神のくせに人間にやり込められてやんの!ふふふっ!」
「……で、やってくれんの?」
俺の問いに褐色が真面目な顔をする。
「これでも職人でな、お前のイメージ以上の最高品質で作らせてもらう……作って欲しい武具を強くイメージしてくれ」
言われた通りに武具を頭の中に思い描くと、褐色は睨むような顔になる。
「お前……」
「な、何だ?」
すると、今度は全身をワナワナと震わせる。
「少し多かったか?」
「お前……何だよ今のイメージは!?魔法銃?日本刀?見た事ねぇ装備ばっかだな!」
そっちかよ。
「剣と魔法の世界なのに魔法銃がないのか?」
「あぁ、見た事も聞いた事もないな!スゲェよ!是非作らしてくれ!」
褐色の様子に女神が驚く。
「カーリーが久々にやる気満々になってる……」
それから俺と褐色は細かい打ち合わせに入った後、やる気をたぎらせた褐色がどこかに消えて行く。
「じゃあな、楽しみにしとけ」
「おう」
……女神と目が合う。
「貴方って凄いですね」
「あ?何が?」
「カーリーのあんな顔はほぼ初めて見るかもしれません……」
「そうか?」
「はい」
その後褐色に刺激されたのか、女神もやる気に満ちた表情で作業に戻る。
カーリー
→所謂くっころ系褐色お姉さんだと思ってください




