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DESTRUCTIVE-MONSTER  作者: REY-REY
10/12

魔法と属性と無詠唱

正義だとか勇気だとか

俺には判らないぜ

愛だとか希望だとか

横に置いちゃって


遠い未来なんて見えないけど

今ここにあるターゲットだけは

逃がさないぜ


ブチ抜けよ風のように

どこまでも飛んで行け

狙った的は絶対に外さない


この手で掴め栄光を

一閃のRAPID GALE

勝利だけが俺の誇り


……チャラ男のキャラソン(笑)

「それで……魔法だっけ?」


女剣士が言う。


「私が使えるのは水属性ね……《ウォーターボール》」


女剣士が何やらゴニョゴニョ唱えると、ソフトボール大の水の球が現れる。


「俺は火属性だ……《ティンダー》」


ベテランレッドが同様にゴニョゴニョ唱えると、人差し指の先に小さな火が灯る。


「次は俺か。俺は主に無属性の魔法を使う」


チャラ男もゴニョゴニョ唱え始める。


「……《アサルトフォーム》」


全身に力がみなぎる感覚が……


「俺はこういうサポート系がメインなんだよ」


「成る程な……父ちゃん坊やも使えるのか?」


リオネルを見る。


「私の場合は簡単な《アナライズ》程度ですね」


「ん?俺の鑑定スキルとは違うのか?」


「「「……は?」」」


全員が言葉を失う。


「鑑定スキルってそんなに珍しいか?」


「当たり前だろ!」


「うるせぇな……怒鳴るなよチャラ男」


「わ、悪い……でも鑑定スキルって王族か最上級神官ぐらいしか持ってないんだよ」


サラを見ると頷いている。


「それは……珍しいな、確かに」


俺は納得する。


「《アナライズ》だっけ?どんな効果なんだ?」


「人や物の名前や簡単な情報が判る程度ですね」


「ふ〜ん……俺も使えるかな?」


「いや鑑定あったら要らないでしょ」


女剣士の言う事はもっともだ。

だが重要なのは……


「魔法が覚えられるかどうかなんだよ」


「それなら……」


サラが説明を始める。


「誰かに教えてもらうか、自分で作り出すかですね。街に行けば、簡単な魔法を教える場所がありますよ」


「でもまぁ……自分で作れるのは、相当な修行を積んだ大魔導師ぐらいの人じゃないと無理よ」


女剣士が補足する。


「成る程な……」


俺はさっき連中が見せた魔法を思い出し、反芻する。


「……ん?」


体の中で何かが渦を巻くように流れている。

どうやら鑑定スキルと武芸百般が反応してるらしい。

そして今まで繋がってなかった場所に、力の奔流が溢れていく。

……全属性魔法のスキルが開放されたみたいだ。


「オ、オリジン……?」


サラが不安そうに声を掛ける。

それを無視してイメージする。

さっきの魔法……

そして、前世で見たライターやチャッカマンの火を……


「……《ティンダー》」


「「「!?」」」


指先に灯った火を見て、皆が言葉を失う。

俺は灯した火を吹き消して次の魔法を展開する。


「……《ウォーターボール》」


「「「!!!」」」


バスケットボール大の水の球を作り出すと、全員が愕然となる。


「……どうした?」


「『どうした?』じゃねぇよ!」


ベテランレッドが吠える。


「もう出来てる……しかも2属性……」


「さらに無詠唱なんて……」


チャラ男と女剣士は唖然としている。


「そう言えば……みんなゴニョゴニョ言ってから出してたな」


「ゴニョゴニョて……あれは魔法言語ってのを唱えてんだけど」


「魔法言語?」


ベテランレッドの説明に首を傾げる。


「基礎魔法の教本なら取り扱ってますが……オリジンには必要無さそうですね」


リオネルが言う。


「いや、一応見たいんだけど」


「それなら……どうぞ。差し上げます」


鞄から百科事典みたいな本を出す。

受け取ってパラパラ捲ってみる。


「……ゴワゴワだな」


「いや、そこ!?」


サラのツッコミを無視してリオネルに聞く。


「これ、もしかして羊皮紙?」


「……はい。それが何か?」


「あんまり質が良くないな」


「まぁ、古い本ですし」


そこで俺は取り寄せ能力を使う。


「……こういうのは無いのか?」


「こ、これは……これが紙なんですか!?」


「オリジン、それは何ですか?」


リオネルに渡した大学ノートにサラも興味津々みたいだな。


「紙の質が凄く良い!しかもこれは……動物の皮じゃない!」


「植物の繊維だな。俺も詳しくは知らないけど」


何か「革命だ……」とかブツブツ言ってるな……


「じゃあ、ノートと教本の交換って事で良いな?」


「……え?あっ、いや!それでは釣り合いません!もっとこちらから出さないと……」


「必要無い。これで充分だ」


リオネルを制して教本に集中する。

……ふ〜ん、普通は1人1属性なのか。

この世界の人間は生まれながらに持ち属性があって、無属性と持ち属性の魔法しか使えないんだな。

でも、たまに複数持ちが居るっぽいな。

それでもかなり珍しいみたいだが。


「……オリジン?」


「……あ?」


「そろそろ晩飯にするぞ」


チャラ男の言葉を受けて教本を無限収納にしまった。

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