第82話 星神教との決戦(2)
前回のあらすじ
ベラトリクスの体を手に入れた、リーブラは、勝手に自分の過去を明かし始める。それを聞いたオリオンは、彼女に対して武器を構えるのだった。
「はぁ?『決死の覚悟で止める』?そりゃあつまり、私の願いを妨害するってことですか?」
オリオンの言葉に、怒りの表情を見せたリーブラ。
そして、そんな彼女に対してオリオンは「ああ。そうだ。」と返す。
「ちっ!アンタらはつくづく、傲慢で強欲な奴らだな!だったら、アタシはアンタらを殺すだけだ!」
リーブラのその言葉に、オリオンは真剣な顔で答える。
「何を言っているんだ?『決死の覚悟』で止めるんだ。1対1での決闘であるべきだろう!!」
その言葉に、ケフェウスとアンドロメダが驚く。
「1対1の決闘!? そんなこと、あいつが受けるはずない!」
「オリオンさん!私達を守ってくれるのは嬉しいですが、そんな約束みたいなものを、あの人が守るはずないですよ!」
2人の批判が飛び交うことも、オリオンは予想していた。
しかし、彼は気付いたのだ、リーブラの変化に。
「(ベラトリクスの体を奪う前と奪った後で、奴はまれに、異なった行動をしている。まるで別人であるかのようにだ。
まず、あいつは最初、積極的に戦おうとする性格じゃなかった。『平和主義』だなんだと言っては、こちらが攻撃してから、反撃をしてきた。しかし今は、自ら攻撃を仕掛けてくることが多い。武器を手に入れたこともあるだろうが、ベラトリクスの『やられる前にやる』精神が影響しているようだ。
過去の話だってそうだ。前の体の時は、なんだかんだ、ぬらりくらり自分の過去については話さなかった。それなのに、ベラトリクスの体を奪った後には、アンドロメダの呟きに反応して、べらべらと、自分の過去や、願いを言い始めた。これも、ベラトリクスの分かりやすい性格と同じように思える。
ってことは、奴は、体を奪った奴の性格等の影響を受けるんじゃないか?)」
オリオンはそう考えた。彼女の言葉から、『僕』と『子供っぽい口調』が消え、代わりのようにベラトリクスの一人称と口調が反映されたことも、その考えに現実味を齎している。
オリオンの言葉を聞いたリーブラは、苛立ちの表情をして言った。
「はぁ!? 1対1の決闘だぁ?ふざけてんのかお前?」
その答えを聞いて、「(さすがに、都合よすぎたか…。)」と、剣を握るオリオン。
しかしそんな彼の考えは嬉しい方向に裏切られる。
「『決死の覚悟』で戦いを挑んで来た相手に対して、俺が1対1の決闘をしないと思ってんの?それはつまり、私の事を、『人の決意を馬鹿にする最低の人間』だって、思ってるってことですよね?それって、アタシに対して失礼が過ぎるって思わないの?」
リーブラは、ベラトリクスの手癖である、持っている剣をくるくると回す動作をする。
そして───
「そんな傲慢で強欲な奴は、この俺が切り捨ててやる!!」
───リーブラは両手の剣を構えた。
次回予告
オリオンとリーブラの決闘が始まる。リーブラの戦い方は、ベラトリクスの物と似ており、オリオンはその戦い方に適応する。
次回 第82話 星神教との決戦(3)




