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願いを勝ち取る少年達  作者: HAKU


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第82話 星神教との決戦(1)

 ※今回の話では、特定の病気や障害を彷彿とさせる描写がございます。これらはそれらの病気、障害を持つ方を揶揄するものではありません。

 もし不快に感じてしまったら申し訳ございません。


 前回のあらすじ

 ベラトリクスの体を奪ったリーブラは、自ら流星(りゅうせい)を手に入れようと、騎士達の首を切り捨てる。

 ケフェウスとアンドロメダは無残にも切り捨てられた騎士達を見て恐怖する。

 その攻撃速度はまさに、今までずっと頼りになっていたベラトリクスそのものが、敵になってしまったと言って差し支えない状況だった。

 そして、そんな攻撃をしていたリーブラ自身はというと───


「まぁ、前の体と違ってそこそこ戦える奴みてぇだな。まぁそりゃそうか。別に死にかけた体で、喧嘩を売って事故で殺されたんじゃねぇ。俺の事をしっかりと健康な体の時に殺した!ある程度戦えて当然か。

 ですが、私が気に入らないのは裸足であることです。何故、アタシのトラウマである裸足の状態で体を寄越した!どういう嫌がらせだよ。

 俺はまだ歩けるって、私は風を感じたいのに、アタシは大地を駆け出したいのに、その為の靴を奪うなんてのは!

 俺の歩く権利の侵害で、言うなればつまり、私の幸せであるべき義務の阻害で、それはつまり、アタシの果たすべき責任の妨害だ!分かっているのかお母様!」


 ───何か苛立った様子で、何もない空間に向かって叫んでいた。


「な、何を言っているの…。」


 アンドロメダが、恐怖しながらつぶやくと、リーブラは彼女の方を睨んだ。


「はぁ!? なんだお前!俺の過去を聞き出そうっての?私が、『リーブラ』になる前、『天秤の力』を手に入れる前、病弱で、足はただれ、目が片方変な方向を向いて、それを気持ち悪がられ、罵倒され、お母様には『足に悪いからと』歩かないように靴を片付けられて、お父様は『仕事が忙しい』だのなんだの言って、アタシが起きてすぐから寝る時まで家にいない。そんな、誰にも愛されない少女だってことを、打ち明けろと?お前、相当傲慢で強欲だな。」


 リーブラの叫びを聞き、静かにケフェウス達の前に出るオリオン。


「だから、『流星(りゅうせい)』を使って、愛を求めるのか?それがお前の願いか?」


 彼の言葉に、リーブラはさらに怒りを覚える。


「はぁ?んなわけねぇじゃん。俺はな、お母様にもお父様にも愛されなかったの。捨てられたの。分かる!? そんな私が、愛を貰ったところで、それがまがい物だって感じないわけないでしょう。それじゃあ、アンタらと同じほどの幸福を受け取れないって分かってるでしょ?

 俺が欲しいのは、私が不安にならない体。つまり、不老不死の体が欲しいのです。

 まぁ、アタシの事を殺そうとする、傲慢で強欲な奴からは、人生を奪い返せばつまり、体を奪えば済む話だけれど。じゃあ、病気は?誰が原因だよ!いないだろ?なら死ぬしかない?嫌だ!怖い!俺はまだ本当の愛を知らないのに、死ぬまで愛してくれる相手を見つけてないのに、死ぬなんて誰もが嫌だろうがよ!だから願う。二度と死におびえることのない体をな!」


 その言葉を聞いたオリオンは、安心したようにため息をつき、覚悟を決めた目をして持っている剣をリーブラに向けた。


「なるほどな!お前の言ってること理解はできるが、納得できない!この、『ペテルギウス聖騎士団、団長。オリオン』が、お前のその願いを決死の覚悟で止める!」

 次回予告

 覚悟を決めたオリオン。彼は、今のリーブラの性格に気付き、ケフェウス達を守るべく1対1の戦いを申し出る。


 次回 第82話 星神教との決戦(2)

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― 新着の感想 ―
なるほど。 体を入れ替え続けてきたのか……。 _φ(・_・ ずいぶんと傲慢な願いだけど、はたして止められるのか? (´・ω・`)
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