第79話 『平等なる天秤』(後編)
前回のあらすじ
スコルピオ撃退に喜ぶ暇もなく、現れた最後の『星神教』、リーブラ。
彼の言葉に意見をしたタビトは、首を飛ばされ死んでしまった。
突然の光景に、リーブラ以外のその場の全員が驚く。
「な、なんだ!貴様!タビトに何をした!!」
ベラトリクスがそう叫ぶと、リーブラは嫌な顔しつつ答える。
「俺の能力、『平等なる天秤』。私がやられたことを、貴方達にやり返す能力ですよ。つまり、僕はやられたことをやり返しただけ、反撃する自由ぐらいあると思うんだけれど?」
彼の言葉に、ベラトリクスはさらに叫び続ける。
「やられたことをやり返した!? タビトはお前に攻撃すらしなかったじゃないか!! それなのに首を飛ばして、なにが平等だ!!」
「そいつは、俺の話す権利を奪ったんだ。私の幸せになる義務を阻害しました。僕の喋る自由を取ったんだよ!だから、俺も奴が『話しているときに邪魔をした』。お互い様、平等だろうがよ!」
その言葉を聞いたベラトリクスは、「はぁ?何言ってんだよ…。狂ってる…。」と困惑する。
それを聞いたリーブラは激怒する。
「狂ってる?なんだよ!お前達は正常だってのか?狂ってるのはお前達の方だろうがよ!! テメェらは今まで、幸せだったろうがよ!幸せに生きてきたんだろうよ!それを、私が少し平等にしただけで狂ってるっておっしゃるのは、少し傲慢が過ぎると思いませんか?欲張りすぎだなって思わない?」
彼の言葉を聞いて、アンドロメダが震えだした。
「この人…。本気で怒っているどう見ても釣り合っていないのに、それを本気で『平等』だと思っている。もしかして、彼が平等だと思えば、どんなことでも出来てしまうの…。」
彼女の言葉に、騎士団の全員が恐怖を覚える。
「だ、だったら。何かされる前に殺してやる!!」
騎士の1人が、剣を振り上げ、リーブラに斬りかかる。
しかし、リーブラはそれを慌てて避ける。
「っぶないなぁ!君さぁ、今僕の事を攻撃したよね?俺はお前達に危害を加えずに、平和的な取引をしているというのに、そういうことするんだ!他人の意見を武力で押さえつけて、自分の思い通りにしようとする。そういう傲慢で強欲な奴は、その身をもって、償いなさい!!」
リーブラがそう叫ぶと、攻撃をしかけた騎士は、剣を落とし、自分の喉を押さえて苦しみ始める。
「うっ!うがぁぁぁぁぁ!!」
そして、彼の首は引きちぎられるような音を立てて、吹き飛んでしまった。
次回予告
リーブラの能力によって、死んでいく騎士達。そんななか、ベラトリクスは改めて思い出す。なぜ、自分がここにいるのかを。そして決意する。亡き戦友の仇を取るために。
次回 第80話 盾と剣




