72話 人の心はあまりに脆く(前編)
前回のあらすじ
アンドロメダがスコルピオを倒して無事であることを伝えると、サジタリウスが攻撃を仕掛け、アンドロメダはそれを防ぐ。しかし、ケフェウスがサジタリウスに対抗しようとした瞬間、知らない間に彼の首に冷たい手が触れる。
(今回、AI先生に前回のあらすじを書いて貰いました。今までの、『私の書いたあらすじ』と今回で、どちらの方が読みやすいのか、感想などで教えて下さると幸いです。)
ケフェウスが冷たい手に恐怖し、動けずにいると、アンドロメダが彼の後ろの人物を見て驚く。
「貴方は……! スコルピオ!?」
ケフェウスの背後には、死んだはずのスコルピオがいた。
「貴方、なんで生きているの!? 確かに胸を貫いたのに!!」
戸惑うアンドロメダを、サジタリウスが笑う。
「思いのほか、うまくいったようですねぇ。あの作戦は。」
サジタリウスの言葉に、スコルピオがため息まじりに返す。
「そんな簡単に言わないで。相手の矢が私を貫通する直前、『肺を通らず、心臓だけを通過する位置』に当たるよう調整するのは大変だったのよ。」
スコルピオの言葉に、ケフェウス達は驚く。
「あえて心臓を通るように動いたの!? なんで!?」
アンドロメダが疑問を叫んでいると、突然サジタリウスが赤く光る矢を出現させ、彼女へ放つ。
「危ない!!」
騎士の1人がアンドロメダを押し飛ばし、代わりに矢を受けた。
しかし彼は死なず、腕に刺さった矢は光の粒となってサジタリウスの右手へ吸い込まれる。
オリオンが、矢を受けた騎士に声をかける。
「大丈夫か? ヌンキ!!」
「あ、ああ……な、なんともない……ようです。」
「そうですねぇ。なんともなくは、ないですかねぇ。」
困惑するヌンキに告げる、サジタリウスの右手には、ドクン、ドクンと脈打つ心臓が握られていた。
「私の能力のひとつ。私はこれを『心を穿つ矢』と呼んでいますが。この矢が刺さった者の心臓を手に入れることができる能力です。」
その発言に、騎士達は息をのむ。
彼らの反応を見て、サジタリウスは「フフ」とほくそ笑む。
「ああ、でもご安心を。この能力で心臓を取り出しても、死ぬことはありません。
──まぁしかし、この心臓に何らかの衝撃があれば──」
サジタリウスは心臓を強く握る。
するとヌンキは胸を押さえ、苦しみだす。
「──その衝撃は本人に返ります。当然、この心臓が完全に潰れたり貫かれたりすれば、持ち主は死にます。
さて、私の能力が分かったところで、もう一度質問をしましょう。
コストレ村の坊や。貴方は私を『悪』と言っていますが、それは何故です?」
ケフェウスは睨みつけながら答える。
「そんなの決まっているだろ! 自分勝手な理由で、無関係な人々を殺すからだ!!」
サジタリウスは「やれやれ」と首を振る。
「おやおや。おかしいですねぇ。それは貴方達も同じでしょう。
聞きましたよ。貴方達、『ポリマー』の人々を殺したのでしょう?
星神教を倒したいという自分勝手な正義のために、無関係な方々を殺した。違いますか?」
次回予告
ヌンキの心臓を奪ったサジタリウス。彼は、その心臓を使い、騎士達を確かめる準備を始める。
次回 72話 人の心はあまりに脆く(後編)




