1903話 それぞれのやること36
目標
「大さんってなにか特別なことをしてるっすよね?」
ベンチに座ってココアを飲んでいると不意に鈴君が質問してくる。
「そんなことはないと思うよ。朝以外に走ってるといえば走ってるけど特別なことはしてないと思うよ」
ここじゃない世界でここにはいない生物と走ってると言っても信じてもらえないからな。
「朝以外も走ってるってなにかあったんっすか?マラソン大会に参加するとかっすか?」
「そういうわけじゃないけどちょっと体力をつけないといけない理由があってね・・・・・・この年齢でどこまで体力がつけられるかは分からないけど」
辛い訓練をするために訓練してるなんて、よくよく考えたらかなり変態なんじゃないかと頭を掻きながら苦笑する。
「その点なら大丈夫っすよ。今日だって危なかったっすよ。大さんは階段を登る脚力が凄いっすから差が無かったら負けてたかもしれないっすよ」
「確かに階段を登るのは少し早いかなって思うけど鈴君にはまだまだ敵わないからな・・・・・・」
神社に着くまでにだいぶ差がついてしまっているから、どれだけ差がつかないようにするかだけどそれが一番難しいんだよな・・・・・・
かと言って神社に着くまでに無理したら階段で逆転するのは難しいと思う。
鈴君は階段が登るのも遅いわけじゃない。空を飛ぶように登っていくからな。
「自分も大さんに負けないように鍛えるっすからまだまだ負けないっすからね♪」
「俺も鈴君に勝てるように頑張って鍛えるよ」
右拳を出す鈴君に左拳を合わせてからゴミを受け取ってゴミ箱に捨てて帰り道を歩き始めた。
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