表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

白衣の天使

検査を一通り終えて病室に戻される。

HP1回復(残り13)

病室にはあの女性の姿はない、しばらくして看護師が入ってくる。

ちょっと不機嫌そうにメモをさしだす。

「彼女の書いたメモです、名前と電話番号が記載されてます。」

「すいません、ありがとうございます。」

受け取ろうと手を出した時、看護師がさしだしたメモをひく。

「あなたは彼女をどうするの?」

「彼女!?彼女じゃないですよ…、彼女なの!?結婚は俺の勘違いで…。」

「彼女かどうかもわからないの?結婚…!?どういう立場か説明して!」

看護師が遮るように言葉を被せた。

「あの人は俺の上にのってて……。」

「はぁ?ちょっ…ちょっとストップ。」

また看護師が遮るように言葉を被せた。

「あなたは…、とにかく退院まではおとなしくしててください。」

「身の周りの困ったことがあるなら私が聞きます。いいわね。」

看護師がメモをさしだす。

「特に困ったことはないんだけど…。」

ノアはメモをとらずに看護師の手を掴む。主夫耐性発動

「えっ!?」

「なんか機嫌悪いようだけどおちついて、俺は優しい看護師さんが好きですよ。」主夫耐性発動

看護師が顔を斜めに向け、視線をそらす。

「ちょっと冷静でなかったかも…、ごめんなさい。」

「あっ、困ったことではないけど、手料理は食べたいです。」HP-1(残り12)

「えっ…!?あっ…それは…勤務中は…無理です。…けど……。」

看護師が目線だけをノアに向ける

「勤務中は無理なんだ、そっか。」

看護師の声が小さくなっていく。

「私の…夜勤用の…お弁当なら…あるけど…。」

「夜勤もあるんだ、いろんな患者さんの困りごと聞くと大変だね。」

「ん…!?……。」

看護師はメモを置いて病室を出ていく。


看護師の思考

私、何言ってるんだろう。メモの女性に嫉妬!?上にのってた…。

いろんな患者の困りごとって聞いてないわよ、…あの人全員の困りごと聞いてるって思ってる!?


看護師が病室に戻ってくるが外の光でノアが見えにくい。

眩しくて視線を下げる。

「ノアさん、私が困りごと聞いたのはあなたが特別…。」

視線を上げるとノアはパンツ一枚になっていた。

「えっ…?何してるんですか?」

「昨日から風呂入ってないし、汗かいたし、体がベトベトして気持ち悪くて。臭くない?」

「嗅ぎませんから、脱いでどうするんですか?」

「体を拭きたいけど、そう言えば何もなかったね。」

「夜まで待ってもらえればそれぐらいはしますから、お昼がありますがどうします?」

「食べます!」

「すぐに持ってきますので、病衣は着ててください。」

看護師がトレーをベッドテーブルの上に置き、テーブルをノアに寄せる。

「食事が終わったら片付けに来ますので、後は好きにしてください。」HP-1(残り12)

「好きにって言われても…。」誤爆HP-1(残り11)

ノアはお昼を食べる。

「ノアさん、変な勘違いしないでくださいね。」

「うっ…、勘違い…、してました。」

「寝るなり…、睡眠とるとか、出歩かないようにしてくださいね。」

「はい!」

「夕方17時頃には先生から検査結果の説明がありますので、ここにいてください。」

「はい。トイレに行くのはいいですか?」

「…っ、そのぐらいは松葉杖置いときますので、自分でいってください。」

ノアはお昼を食べ終わる。

「ごちそうさまでした。」

看護師はテーブルを戻し、トレーを持っていく。

ノアはすることがなく寝る。


17時すぎに看護師に起こされる。

「ノアさん、ノアさん、起きた?」

「はい、おはようございます。」

「今は夕方です、先生の往診ですよ。」

ベッドの横に男性医師が座っている。

「よく眠れたようですね。検査の結果をお伝えしますね。」

「いたって元気…ですよね?」

「そうですね、MRIの結果も特に異常は見当たりませんでしたので、明日退院はできますよ。」

「はい、ありがとうございます。」

「ただし、記憶が戻らないのは、見えないサイズで脳への影響が出ているかもしれません。なので1週間後と2週間後は受診してくださいね。」

「はい、がんばります。」

看護師が横で首を傾ける。

「それと、ギプスは1か月後にとるのでその時も来てね。では、お大事に。」

医者と看護師が病室を出ていく。

「病院は暇すぎるよー。」

看護師が戻ってくる。

「夕食は食べれますよね?」

「はい、食べます。」

廊下からトレーを持って入ってくる。

トレーをベッドテーブルに置いてノアに寄せる。

「頂きます。ん?食べるまで待っててくれるんですか?」

もじもじと話す。

「お昼に私の手料理って言うから、お弁当ならあるけど…。」

「一人で食べるより、一緒に食べるほうが楽しいもんね。そこに座って…。」

急に怒り出す。

「…。違うでしょ、あなたが私の手料理食べたいって言ったの!」

ノアは看護師の手を握る。主夫耐性発動

「何でそんなに怒ってるの?」

「だって…、手料理って言うから…。」

「うん、今度食べさせて。」

「今度って…、いつ?」

「退院したら、そのうち。」

「わかったわよ。」

「もう怒ってない?」

「怒ってないです。仕事に戻ります。」

看護師は病室を出ていく。


看護師の思考

さっきまでイライラしてたのに、手を握られたらまるで包まれる感じだった。

仕事中なのに何してるんだろ。

体は拭いてあげるって言ったけど、仕事だよね。


ノアは食べ終わり、松葉杖を見る。

ベッドから足をおろし、松葉杖を両脇に挟む。

「たしかこんな感じかな?」

ゆっくりと立ち上がり、一歩前にでる。

「おぉー、歩ける!」

ノアはそのまま病室を出て、廊下を進む。

しばらく歩くと病室の中からさっきの看護師の声が聞こえる。

「食事の後は薬をのんでくださいね。」

ノアはしばらく看護師を眺めていた。

患者さんに優しく語りかける言葉。

大変そうだけど自然で無理のない表情。

全ての患者さんへの分け隔てない気配りと行動。

ノアには仕事というより、家族のような接し方に思えた。

「なんかいいなぁ。」

ノアはそのまま病院内をうろうろと見て歩く。


すっかり外は暗くなっていた

ノアは受け付けロビーの長椅子でボーッとしていた、担当の看護師が小走りに近寄ってくる。

「どこにいったのかと心配するじゃないですか!?もう消灯時間ですよ。」

「ねぇ、ロビーには何で女性の銅像があるの?」

看護師がとなりに座る。

「あれはナイチンゲールっていう人で、白衣の天使って言われた看護師さんです。」

「白衣の天使かぁ、日本でも飾られるってきっとすごい人なんですね。」

「そうなんです、すごい人なんです。私もそうありたいと思ってます。」

「俺が見たあなたは、患者さんに寄り添う姿勢が家族のように感じましたよ。」

「やることがいっぱいで一生懸命になってるだけです。まだまだ足りてないと思ってます。」

「一生懸命でもさっき見た姿はかっこよかったですよ。」

看護師が思い詰めた表情をする。

「ありがとう。よしっ、仕事しましょう。体は拭いてあげるので上だけまくって。」

「えっ、!?ここで?タオルも何も無いよ。」

「私の私物もってきてるからこれで拭いてあげる。ここだから仕事って割りきれるの。」

看護師はタオルを持ってトイレに入っていった。

タオルを水で濡らし鏡を見る。


看護師の思考

私はノアさんが好き。

でもここは病院だし、今は患者さんだから仕事として接する。

でも…でも…。


涙がこぼれ落ちる。

タオルを絞り、絞ったタオルで涙を拭く。

ロビーに戻り、ノアの体の前側と両腕を拭く。

後ろに周り背中から腰を拭く。

「他に拭いてほしいところある?」

「ないです、スッキリしました。」

看護師はノアの背中に頬をつける。HP-5(残り35)

「ノアさん…。」

「…はい…。」

看護師は何も喋らず動かない。継続ダメージHP-5(残り30)

「あの…?どうしました?」

「静かに…。」継続ダメージHP-5(残り25)

継続3コンボHP-5(残り20)

「はい…。」

「……。」継続ダメージHP-5(残り15)

継続4コンボHP-10(残り5)

背中を離れ、タオルで拭く。

「大丈夫?」

「大丈夫です。」

「さぁ、病室に戻りましょうか?どうせ自分の病室がわからなくてここにいたんでしょ?」

「はい、そうなんです!」

松葉杖を使いゆっくり病室へ戻る。

ノアは自分でベッドにのる。

看護師は布団を被せ、電気を消す。

二人の声が重なる。

「おやすみなさい。」

「おやすみなさい。」


〈超勘違い〉

仕事だからあれは心拍数の確認の仕方なんだろうなぁ。

でも直接耳つけるってドキドキして心拍数とれたんだろうか?

大丈夫ですって言ってたし、きっと大丈夫だったんだよなぁ。


〈超妄想〉

あれが耳じゃなくてキスだったら…。誤爆HP-100(残り0)

……プツン。


………白衣の天使(ノアの中では成立)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ