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真の救いの手

ノアは真帆に送られて家に帰ってくる。

「仕事の途中だからまたな。」

「はい。」

ノアは真帆を見送り、家の中に入る。

クランでの蘭の言葉を思い出す。

「晶さんに連絡しておくから、晶さんからの返事が来るまでじっとしててね。」

ノアはスマホを持ってベッドに横になり、『明日へ』と『歩く花』を聞く。

「あの二人っぽい、でも花って歩かないよな…。」

ノアは検索に「花 そこにしか咲かない」と打つと、『ここにしか咲かない花』が出てきたので聞いてみる。

今のノアには打ちのめされたような感覚になる。

前の回復から80分経過HP8回復(残り17)

ノアは疲れて寝てしまう。


4時間後、傘を差した紗也が美咲のアパート近くまで来る。


紗也

美咲さんのお家はどこですか?


美咲

緑のアパートの1階

ドア開けるよ


紗也がアパートの1階を歩くとドアが開く。

美咲が出てきて、紗也に泣いて抱きつく。

「紗也ちゃん………ありがとう。」

「ちょ…。」

紗也は何か言いかけるが止めて、美咲の背中に手を回す。

紗也の手は優しく背中を上下する。

「…ごめんね、中に入って。」

「はい、お邪魔します。」

「そこに座って…。」

紗也は小さなテーブルの横に座り、鞄からペットボトルのお茶を2本出し、1本を美咲の前に置く。

「美咲さん、これ飲んでちょっと落ちつこう。」

「うん、ありがとう。」

紗也は蓋を開け、お茶を美咲に渡し、蓋を美咲の前に置く。

美咲はお茶を一口飲んで、テーブルに置く。

「ノアさんをひっぱたいて、………嫌いって…言っちゃった。」

「えっ?…。」

「…逃げてきた。」

「…ノアさんが何かしたんですか?」

「わからない…、何がどうしてそうなったのかも…。」

「…ノアさんが迫ってきた…とか?」

「違うよ、ノアさんは何もしてないよ。」

「…。」

「私は……もう……資格ないの?」

紗也が鞄からハンカチを出して美咲に渡す。

「そんなことありませんよ、美咲さんはどうしたいんですか?」

「私は……ノアさんと……離れたくないの、誰よりも近くに居たいの。」

「それならまだ資格はありますよ。」

「でもあなたと晶さんを出し抜こうとしたんだよ。」

「私は晶さんから言われました、覚悟決めないと傷つくのはあなただけ、だから耐えれないなら帰っていいよ。って、なので帰りませんでした。」

「…。」

「共同プレイヤーでライバル、それが私と晶さんの感じていることです。きっと誰かがノアさんの特別になっても、恨むよりか応援出来る気がします。」

「…共同プレイヤーでライバル。」

「そうです、出し抜こうとする気持ちはとってもわかります。でもノアさんがそんな簡単ではないんですよ。」

「私は…共同プレイヤーで居てもいいの?」

「もちろんですよ、私たちはパーティーですから。」

紗也は手の平を上に向け、美咲に差し出す。

美咲は紗也の手を取ると涙が溢れてくる。

紗也は美咲の涙を抑えるものがなく、指先で拭う。


「美咲さん、このままノアさんの部屋に行きたいですか?」

美咲が首を横に振る。

「なんであんなこと言ったのかわからない、私は好きって言おうとした。」

「!?」

「ひっぱたくつもりではなく、頬にキスしようとした。」

「!?」

「あの時は嫉妬はあったけど…、少なくとも意思とは違ってた。」

「それって、…ノアさんにはダメージになること、…ノアさんの防衛…スキル?」

「…わからない、けど…今は…顔が見れない。」

「スキルなら晶さんを入れて対応を考えないと、こっちが傷を増やします。」

「…。」

「美咲さんがスキルで行動したのなら…、謝れば理解してくれるはずです。」

「…違ったら?」

「…気持ちは伝わりますよ。必ず。私たちの気持ちだって、絶対に伝わりますよ。」

紗也は晶にメッセージを送る。


紗也

ノアさんのことで相談したいことができました

連絡待ってます

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