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プレイヤー晶

ノアと晶はソファーに横並びで座っている。

「何か意味深な感じ?」

「俺、特異体質みたいで女性の耐性がないんです。」

「さっき言ってたじゃん。他にも何かあるの…?」

「はい……、実は…。」

晶は真剣な眼差しでノアを見つめる。

「俺はHPで管理されているんです。」

「ん?HPってゲームでよくある生命力ってこと?」

「同じような意味なんですけど、ちょっと違うのが女性耐性のないことでHPが減ってるようなんです。」

「…まさか、女性に触れると死ぬの?私いっぱい触れちゃってたよ。」

晶はノアが死んじゃうと思い、泣きそうになる。

「安心してください、死にはしないんです、HP0になると気を失うみたいです。」主夫耐性発動

「それと、その前の記憶も一部なくなっちゃうんです。」

「今のノアさんの言葉を聞いて、ホッとするのもそれと関係あるの?」

「主夫耐性って言うのがあって、弱った人を助けるような効果があるようです。」

「主夫耐性と女性耐性……、タッチとかってノアさんにはダメージってこと?」

「体にはダメージだと思います。心ではもっと女性を知りたいし、触れたいと思ってます。」

「女性を意識したりすると、触れなくてもダメージを受けることもあるみたいです。」

「…何でそれを私に?」

「晶さんがとっても優しくて、もっと知りたいし、写真も撮りたいけど…。」

「気を失ったら迷惑かけるし…、記憶がなくなるのも嫌だし!」

「気を失うと記憶もか…。とっても厄介だね。」

「逆に考えれば私もそういう目で見てくれてるってことだよね。…いや、周りの女性も一緒か。」

「意識するとダメージって…、くっつきすぎてもダメだし、女性を出し過ぎてもダメって…。」


晶の思考

ノアさんを好きになることが、『ノアさんを攻略するゲーム』のプレイヤーになってるみたい。

ノアさんはラスボス!?主人公だよね!?成長するんだよね!?

うーん、考えると難しい……、いや、私色に染めることも出来るのか。


「…晶さん…晶さん。大丈夫。」

「ノアさんはHP管理された自分をどう思ってるの?」

「なるようになるさって思ってます。正直…みんなも管理されてるか知らないので…、普通なのかわからなかったです。」

「よしっ、じゃー写真撮りに行こう。」

「はいっ、行きます。けど記憶…なくすかもしれませんよ。」

「今ノアさんがなるようになるさって言ったんだよ、プレイヤーの私が何とかするから大丈夫!」

「HP0でも死なないなら、何回でもプレイできるんだし、ギリまで行こう!」

晶は立ち上がり、明細書と登録用紙を持つ。

ノアも続いて立ち上がり、松葉杖を脇に挟む。

「こういう時は男性が払うとカッコいいんだよ。」

晶は明細書と登録用紙を出し、ポケットから一万円札を出す。

「ノアさんはお財布とカバン持たないの?」

「持ってないです。」

「足が治ったら買い物も行こうね。」HP-1(残り5)

「はい!行きます。」

おつりと会員カードを受け取り、ポケットに入れる。

「ありがとう、また来ます。」

制服の女性が笑顔で答える。

「ありがとうございます。いつでもお待ちしてますよ。お大事に。」

晶が横から入ってくる。

「このお姉さんは何でも聞いてくれるから、私は一人でカウンターに座ることが多かったんだ。」

「あら、晶さん、お二人で来てもカウンターは使えますよ。」

「うっ、そこは良いのっ!ノアさん行こー。」

「お気をつけて…。」

晶は先に扉を開けて待ってくれる。

ノアは外に出る、一瞬眩しくて目の前が真っ白になる。

「中は暗いから眩しいですね。」

「うん、雰囲気を全然違うから、急に現実って感じするよね。」

「たしかに、中は異世界みたいに思えます。」

「公園はすぐだからね、ついてきて。」

晶が先を歩き、ノアは距離がひらきすぎないようについていく。

「写真は自然な光の方が映えるんだぁ。」

晶が嬉しさから跳ねるように歩く。HP-1(残り4)

「えへへ、気持ちいい天気だし、休んでよかった。」

「ノアさんは音楽聞いたりする?」

「テレビで聞くぐらいです。」

「私ね、いい天気で散歩する時は、『歩く花』って曲を聞くんだ。」

晶が曲を口ずさむ、ハツラツとした姿に元気をもらい、かわいいと感じる。HP-1(残り3)

「ついたよぉー。」


滑り台とブランコのある小さな公園、ベンチは一つあるが日陰もない静まりかえった空間だった。

「さぁ、ノアさん限界まで勝負だ!」

「…よしっ……ってことでもないですよね。」

晶はノアをベンチに誘う。

「まずはくっついて写真撮るよ。」

晶はノアの頬に自分の頬をつける。HP-10(残り0)

………プツン。


晶は撮影ボタンを押し、画像を確認しようと少し体を離す。

ノアが意識を失い晶に寄りかかる。

「えっ、…ノア…さん……。」

晶が少し体を下げると、晶の太ももに崩れ落ちる。

「……これがHP0…か…瞬殺なんだ。」

晶は意識のないノアの頭を撫でる。

「えへへ、これはこれでなんか幸せ。」

「どのぐらいで起きるんだろー!?」

「ノアさーん、ノアさーん、マジで反応ないな、起きたらHPマックス…!?そういえば……聞いてなかった……、ごめんね。」

晶はノアの頭を持ち上げながら横にゆっくりと移動し、ノアの頭をベンチにおろす。

晶はノアの顔を撮影しながら時間を使う。

「そろそろかなぁ…。」

晶はベンチの前にしゃがみノアの顔をジーっと見る。

HP1回復(残り1)

ノアのまぶたがピクッと動く。

「キター、そろそろだよね。」

ノアの指先がピクッと動く。

「まさか…気絶から寝るってことあるの!?」

「ノアさーん、ノアさーん、ノアさーん。」

ノアがゆっくりと目を開ける。

「ノアさん、お目覚めですか?」

「…はい、…落ちたんですね。」


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