表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: いちどめし


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
6/7

うつる話 五

 馬鹿なことをしたものですよ。


 いえ、女性が、です。


 それでね。


 ここからが怪談じみてくるんですけど……。


 呪いのことを触れ回った人たちはみんな、死んでしまった。


 ははは、それがね。

 その女性は、今度は呪ってなんかいなかったそうです。


 呪うだなんて口だけで、本当はもう、呪いなんてごめんだったのでしょうね。


 もしも呪って、またその人が死んでしまったら、今度は女性の方がもちませんって。


 とりあえず、呪ってもいないのに、呪いのことを話した人たちは死んでしまった。


 みんな、ですよ。


 これでは、実際に呪っていなくても正気じゃいられませんよ。


 実際、彼女はどうにかなってしまったそうですよ。

 その後の彼女の行動ときたら、狂気の沙汰、だったのだそうです。


 さっき、噂が広まったって言いましたよね。


 その、広がった先々の、つまり呪いのことを知っている人たち全部を探し出して、一人ひとり、また、同じように脅したのだそうです。


 このことは誰にも言わないでください。


 言ったら、呪い殺しますよ。


 と、まあ、こういうお話です。

 私なりに、色を加えたぶんもあるんですけど。だけど、それにしたって――


 つまらない話だったでしょう。


 運転手さんは、その話をお客さんから聞いたんですって。

 それで、そのときから胸が痛み出したのだそうです。


 え? はい、ええ。

 このお話はね、ここまでです。

 落ちがないというか、これが落ちなんでしょうね。


 ああ、そうそう。

 このお話はね、こういう終わり方をするんですって。


 この話は、誰にも言わないでください。


 って。


 運転手さんも、そう言っていました。

 これを聞いたときからですよ。

 胸が痛み出したのは。


 とすん、と。

 何かが刺さったような気がしたんです。


 あれ、顔色がよろしくないようですが。


 飲みすぎたんですね、きっと。

 すみませんね、私が長く喋りすぎたせいです。

 今日会ったばかりなのに、こんな話を聞いてもらってしまって、本当にすみません。


 ああ、大丈夫ですか?


 立てますか?


 タクシーを呼びますから、ちょっと待っててください。


 あ、お代は私が払っておきますから。


 いえいえ。

 話につきあってくれた、ほんのお礼ですよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ