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私が小説家になろうを描こうと思った理由②

以前語ったのは山岳回廊についてまでだった。それ以降の描写の成立過程について説明していこうと思う。「自らに怒りをもつものたち」というエピソードはイニDだけでなく、その世界における障害者の無力感を描いている。主人公たちが逃げ込んだ国家は多民族共生を掲げているものの、目標と現実は乖離している設定だった。当然、教育はインクルーシブ教育が進んでおり、障がい者と健常者の心の壁は低いだろうと推測した。そんな中で戦時下に陥り、障害がある者のみが兵役を免除されていれば、周囲からの怒りよりも自身へのものの方が強いだろうと考えた。盛り上がりを作りたくて、兵站支援中の待ち伏せというシーンを書いた。ちょうど幼女戦記のプロモーションが流れてきたため、この世界には魔法があったことを思い出して、敵側に飛空部隊を登場させた。味方にも航空部隊がいないと不自然だったが、主人公たちが戦っていたのは山岳地帯であり、天気の急変が起こりやすいことに着目した。さらに山岳波が発生することも考慮して、味方の航空支援は難しいということにした。戦闘描写を書き終えたあと、敵側の理屈を考えてみることにした。そこで生まれたのが「ルルシアの歴史」というものだった。一党独裁体制が成り立つには国民性(国に所属しているという意識)が必要だと考えたため、一度革命が起きた後に合法的なプロセスを経て悪役が誕生したという設定にした。

さてどんな戦争にも政治的な目的が付随していると考えた私はこの時点でどのように読者に説明するかを考えていた。主人公たちが過ごしている国家は海洋交易で富を得ていると自身が書いていたことを思い出して、敵は海上利権の確保のために振興を開始したという事にした。この構図は第二次大戦の大西洋での戦いに酷似していると感じて、ポケット戦艦や潜水艦のようなものが海上封鎖を試みているということにした。相棒と食事している時の会話で情報を得る形にしたため、その場面はジャガイモ料理を多用した。さて、主人公は山岳の市街戦で武功をあげたため、それを評価されて最後の首都攻略作戦に上層部は彼の部隊を投入したいだろうと考えて強襲上陸作戦を書いてみることにした。通常のタイヤでは浜辺でスタックするのは確実だったので、低圧タイヤという概念を用いた。

他の舞台から主人公に対して疑問を呈されるだろうと考え、上陸作戦のエキスパートである海兵隊との衝突を書いた。ここで車椅子連隊の隊員に喋らせた「カエル野郎!」という言葉には徒歩行軍で小銃しか持っていない水陸両用戦でしか活躍できないフロッグマンという意味を込めている。

以上がファンタジ小説の裏話二つ目になる。


これにて完結となります。一年半以上の長きにわたり、お読みいただきありがとうございました。これにて一次完結とさせていただきます。

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