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8 タージさんも仲間入り

炭窯のそばに、パンやピザが焼けるようにもう一つ窯を作っていたところ、アローさんが誰かを連れて来た。

「おーい!鉄工職人連れて…あ、またなんかやってるな!!」

「あ、アローさん!」


彼はタージさんというらしく、アローさんの仕事仲間で今まで協力してくれていた人らしい。

そして、今度はパンを外で焼けるように窯を作っている、と言うと手伝ってくれた。


タージさんは挨拶ついでにと、絞り金を持って来てくれた。欲しかった形もできていたので、特許関係よろしくお願いします、と言うと、アローさんに怒られた。

そこでオットーさんを交えて、絞り金についてあれこれ話した。コーディさんの意見も聞くべきとなり、急遽コーディさんも呼び出すことになった。

結局、サガワ・タージさん・アローさん・コーディさんの連名で特許申請をすることになった。

アローさんは私たちが作ったときから改良を重ねていたらしい。

コーディさんはクリームを絞り出す形にこだわっていた。子どもさんがもう少しで誕生日らしい。

ならばと、タージさんにケーキの型を作ってもらって、コーディさんがケーキを焼けばいいんじゃない?、と言ったら「これか……」とタージさんがぼそっと言った。そして、また怒られた。

最近は怒られそうと思って言うと怒られるから面白くなって来たのは、内緒。

みんなに呆れられながら、簡単な図を書き、ついでにシフォンケーキの型も書いておいた。しれっと書いたが説明させられたが、作ってくれるらしい。

当然これも特許申請が必要で、サガワ・タージさん・コーディさんで登録を進めることになった。

そして、コーディさんにはデコレーションケーキのレシピを渡しておいた。

無表情になっていたけど、気にしないことにした。

この辺の人はよく無表情になる、そう認識することにした。


タージさんには窯で使うための鉄板を頼んだ。あと、窯から出すためのスコップも。

そのうちピザを焼くつもりなので、今のところ未定だが、スコップは兼用で使えるように図を書いて渡した。


そして、ご飯会にタージさんも混じったので、先日完成した外の窯でパンを焼いておいた。

ドライフルーツや、チーズを混ぜ込んだり、形を変えたりしたパンを焼き上げた。

たくさん焼いておいたので、少しづつだがお土産にと、かわいい布で風呂敷を作り、かごに入れたパンを包んで渡した。


今日は、今までの特許申請の経過と、他工房の商品の不備のチェックをしたことを話した。今のところ問題は起きていないので、今後もこの方向でいくかも、と話した。


そして《守護の森》の話になった。この世界には各所に《守護の森》が存在し、年に一度は挨拶に行くそうだ。

私たちが行っていないことを知ったみんなに呆れられた。

「「「「「明日行ってこい!!!!!」」」」」

「「はい…」」


《守護の森》はその名の通りその地に住む者を守護していると言われている。

年始めに一度は挨拶に行くらしい。

その為、初めて行く地ならば必ず挨拶に行くそうだ。

この地で散々やらかしている以上、さっさと行ってきちんと挨拶してこい、というわけらしい。


タージさんから試作品でシフォンケーキの型をもらっていたので、家のオーブンで焼き上げ、クリームを添えて出した。

怒られそうなので、アレンジはやめた。


《守護の森》に行くにあたり持っていくものや、必要なものを聞いたが特にない、と言われた。

手ぶらは嫌なので後でともくんと相談することにした。


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