7 オットーさん仲間入り
当初の予定とは異なったが、私たちの希望は聞いてもらえて、無事にそれぞれの担当工房が決まった。そして、順調に製作が進んでいるようだ。
出来上がった商品のうち、家庭向けのものはサムさんのお店に最初だけ一定量卸すことになっている。
その後の取り引きはサムさんのお店に任されている。
また、各自取引先を持っているので、そこに卸すことも可能だ。
シャワーも冬用座卓も、形は工房に寄って異なるが、いろいろな形があって、選べるのも嬉しい。
サムさんが売り場が足らない!というので、倉庫を借りて置いておいて、お店には見本だけ、にしたら?それともミニチュア作る?と、提案しておいた。
「ねぇ、ともくん。今度の休みでオットーさんにお礼のバーベキューとかどう?ご家族にもきてもらって。子どもも食べられるもの焼いて。」
「そうだね。今回めっちゃがんばってもらったし。お礼はちゃんとしたいしね。都合、聞いてみるよ。」
オットーさんは私たちより少し上で、子どもさんはまだ5歳だそうだ。ほんとはブロックのおもちゃを作りたかったけど、難しいので小さな積み木をお土産にすることにした。
そこで、アローさんに端材があるか確認をしに行ったら、「またか……行くぞ!あと頼んだ!」とまだ何も話していないのに、家に戻ってくることになった。
積み木の説明をしたが、面白さがわからん、と言いながらもどんな大きさで、いくつ必要で、端材でいいのか、と確認された。
5歳が持てるくらいで、形はいろいろで、入れ物がカート風の押し車で、そこに並べて入るくらいの量。
というと、「図を描け!」と言われたので書いて渡した。ついでに積み木の大きさはいろいろでもいいし、同じくらいをまとめてもいいよ、と。
あと、いくつも作って知り合いに渡しても、というと、怒られた。売れるものは特許をとれ!と。
これはオットーさんへのお礼だから、試作品にできる。だが、次からは特許申請がいるぞ、と。
ならば、と、また共同で出すことにした。強引に巻き込んだ。
積み木は、年齢によって、大きいもの、中くらい、少し小さいもの、の3種類を作った。1番小さくても子どもの口に入らない大きさで。
角をとって、磨いて、押し車に並べて入れることが出来るように量を調整した。
バーベキューには、オットーさん一家、アローさん一家、サムさん一家、コーディさん一家が揃った。
子どもたちは庭を走り回って、食べて、遊んで楽しそうだった。奥さん集団はお茶をしながら楽しくおしゃべり。旦那さん集団は焼きながら食べて呑んで、笑っていた。
冬用座卓の布団を作るのが大変だったけど楽しかった、あったかくて冬が楽しみだわ、と、奥さんたちは話していた。
ともくんが話している側、私が話している側で何かがピカピカしてる気がする。気にはなるので、あとでともくんと話し合いだね。
奥さんと子どもが帰ったあと、仕事の話になった。
オットーさんはサムさんにやりたかった仕事ができる場を紹介してくれたことの感謝を伝えていた。
私たちはそんなオットーさんに感謝を伝えた。
そして、いろいろと相談に乗ってくれるアローさん、サムさん、コーディさんにも感謝を伝えた。
三人とも笑いながら、楽しいから問題ないよ、と言ってくれた。
そして、次からのご飯会にはオットーさんの参加が決定した。開催日は休みの前日の夜となった。
そしてオットーさんにお土産を渡した。喜んでいたが、「またですね。」と言われた。アローさんと共同ですよ、と言ったら分かっている、と。
私たちのすることにはついていけないが、考えていることは何となく分かってきた、笑って教えてくれた。
アローさんは、端材が無駄にならない上に、新人のいい練習になると、喜んでいた。
サムさんは店を拡張するべきか、悩んでた。
で、みんなに帰る前に焼いたクッキーを渡すと、また怒られ、コーディさんに作り方を教えて、権利関係は丸投げした。
ただメレンゲを作って焼いたクッキーなんだけどね。ちょっと絞って形をかわいくもしてみた。真ん中にドライフルーツを乗せたりとかも。
絞り金があると便利だよね、というと、オットーさんは「仕事ですね。任せてください。」と笑っていた。アローさんは鉄工職人のあいつも加えるか、と言っていた。
「「ぜひ」」と言ったらみんなに呆れられた。




