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16 ちょっと問題がおきた

私の妊娠が分かった。

妊娠が分かった時することがあるらしい。

《守護の森》への報告だ。無事に産まれるようにお願いに行くそうだ。家族みんなで行って花の種を植えてくるそうだ。

そこで、私たちは《守護の森》へ向かった。

ジンに会い、報告した。すると、そのうちお腹の子にも精霊が付くだろう、気にするな、と言われた。

「なぜならお前たちの子は精霊に愛された子になる。精霊樹があるから、精霊に愛された子を守ってくれるだろう。いつもと変わらず過ごせるはずだ。今、お前たちは生きやすいように世界を変えている。それを続けていればよい。子は立派に育つ。」


そんなことを言われた次の日が、騎士団との約束の日だ。

レオポルド様が朝からおいでになり、服を貸してくれた。これからはますます必要になるだろうから、準備しておくといいぞ、とのこと。


まもなく少し危険が多い場所へ騎士団は向かうことになるらしい。そのためフリーズドライの汁物は栄養を取ることもでき、荷物としても優秀である。しかし、量が作れないことが難点だ。

開発に手こずっていることはわかっているが、なんとかならないか、とのことだ。

今ある魔法道具で回すしか方法はないと、レオポルド様が話してくれたが納得されず、両組合長も不可能だと言ってくれたが納得されない。

そこで、私たちに昼夜問わず道具を作り続けろと、無茶を言い出した。


レオポルド様が精霊を連れてくるなと言った理由がわかった。それを聞いた精霊たちが怒るのが目に見えていたからだ。

精霊が怒れば対象はそのまま動かなくなる。そしてそれは精霊の怒りが収まるまでそのままだ。

その上、私は妊娠している。お腹の子が精霊に愛された子ならば尚更である。まだ、言ってないが。


「平民ごときが!我々のいうことを黙って聞けばいいものを!ごちゃごちゃ文句言うなんてな!全く役に立たん!」

と、聞こえるようにボソッという騎士団長と、それを聞き頷く団員たち。副騎士団長はどっちつかず、と言う感じ。

なるほど。レオポルド様が付いてきてくれた理由だね。ならば、

「平民ごときが開発した商品を当然のように自分たちが勝手出来ると勘違いし、さらに、平民ごとき存在に頼るなんて馬鹿馬鹿しいと思いながらも頼らざるを得ないにも関わらず、自分たちの開発に対する無能さを無視できる横暴さは、さすがに平民ごとき存在には持ち得ないものです。ですが、その平民ごとき存在は、自らの命を削ってまで騎士団に貢献せよとは言われておりませんが。もしかして、私たち平民ごときには通達されないものなのでしょうか?それとも、平民ごとき存在はそもそも騎士団にとっていうことを聞かなければ邪魔な存在で、騎士団のために無茶でも声をかけられること自体が本望だろう、という存在だと思われている、ということでしょうか?しかし、その平民ごとき存在が開発したのは、戦争に使う為とか、遠征の為なのではなく、その平民ごとき存在の日々が明るくなるために開発したものです。平民ごとき存在でも、人であるので楽しく笑って生きたいものです。騎士団の皆様がどのように考えていらっしゃるかは存じ上げませんが。ただ、遠征は大変なものだと聞いております。ですので、平民ごとき存在が開発したものがお役に立てればと思っておりました。ですが、自分たちの為に平民ごとき存在が身体を壊そうがどうでもいい、ただフリーズドライが欲しいだけだ、ということが目的なのであれば、前騎士団長のレオポルド様、レオポルド様の団員への健康面、及び精神面の配慮による今回の騎士団への情報提供は間違っていたのではないですか?平民ごとき存在が開発したものをご紹介なさるのは。いかがでしょう?」


「ミコト、言い過ぎじゃ……宰相に言った時はここまでではなかったのだがな。後ほど問い合わせしておこう。帰るぞ。」


「承知いたしました。皆様の道がますます開かれますようお祈り申し上げます。失礼いたしました。」


帰宅すると全員に怒られた。オットーさんが心配して出てきてくれた。ただ、私の顔色があまり良くなかったらしく、とりあえず座れ、と言われた。

そこでともくんが、妊娠が分かったので、多分原因はそれであることを伝えた。

「私があの場で言わないとジン様が出てきそうだったから。リーンとパールも怒ってたし。」

「なぜそこで、ジン様じゃ?ジン様って、《守護の森》のジン様じゃろ?」

「あー、深古都のお腹の子、精霊に愛された子なんだよ。」

「「「「はあ!!」」」」

「いやー昨日聞いたんだけどね。言いそびれてたんですよね。すみません。」

「あ、でも、これは内密に。騒がれたくないので、私たちのことも。」

「まぁ、精霊が付くのも珍しいから、表立ってだれも口にはしないが。怖さも知ってるしな。」


そうテーブルで話していると真ん中に椅子を持って精霊たちが集まって私たちの真似をして遊んでいた。リーンとパールは、私の様子を見て心配そうだったが、大丈夫だと言うと、みんなと遊びはじめた。


宰相と連絡がつき、レオポルド様は事実を話しに行った。

前々から騎士団の行動は問題視されていて、レオポルド様の意見が通ったらしい。あるだけ道具を貸し出しはするが、一切手伝わない。平民ごときが関わると文句が出そうだからな、と、しっかり嫌味を込めてきたらしい。騎士団長に直接。


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