幽霊と少女 夏の思い出
夏休み―俺は部の引退試合も終え…次に迫りくる大学受験に備え、受験勉強に精を出していた。
まぁそんな勉強漬けの日々だと、精神が持たないので…部屋で一人、アイスを口に咥えながら床に寝転んでいた。
あと二週間弱残っているが、皆勉強のため暇じゃないらしくクロエ嬢も一学期の終業式以来、本当に何の連絡も取っていない。
俺は宿題は最初のうちに本気出すタイプだから、
もう終わらせておいたのだ。だからやることが見つからない。
それにしても暇だ。妹は先に実家に戻っているし
弟は小学生最後の夏を楽しむため友達とプール。 両親は仕事。俺だけか?こんな夏を過ごしているのは!
真夏日の夕方。汗が首をつたり、床に落ちる。
うるさくも感じる蝉の声が俺を奮起させたのか、違うのかはどうでもいいが急に、さて 勉強でもしようかそう考えたその時、机の上に置いておいた携帯の着信が鳴る。
椅子に座り確認すると、ハリーからだった。
「やほ。明日実家に帰るんでしょ?」
「まあなー。お前もだろ?」
数分遅れて既読がつき、返信も返ってくる。
「そうだよ!だから来て! 待ってる。」
おねがい♡と書かれたクマのスタンプ。
最近流行ってるのか、妹もストラップを持ってる。
「そーいや あいつも持ってた気がするな…って返信 しなくちゃあな。」
「おうよ。」
「絶対ね! あ、ショウ一人で来て。」
…?何故だろうか。絶対多い方が楽しいのに。
「分かったよ。」
「じゃあ…また明日くわしく連絡する。」
暑い日差しが窓から差し込んでくる。
だが 陽は着々と落ちていく時間帯が早くなる。
まるで、夏の終盤を告げるかのように。




