幽霊と少女 その八
あれから3日後、帰省を終えて無事に帰ってきた。
結局、ハリーとは 携帯の画面上での会話しかしなかった。そして、父さんには怒られた。凄く。
で、残りの貴重な時間を使い、俺は猫のいる公園に足を運んでいた。
夏休みだから、公園は子供たちで賑わっていた。
だが、そんな無邪気な笑い声は俺が足を踏み入れると聞こえなくなる。
何故か?それは、俺が別の世界…猫の作り出した世界に入ってしまったからだ。
「おーい猫ー?いるんだろー?返事しろってー」
シーン…大方、ベンチの下か木の上だろーな。
「おいおい、早く返事しろって!」
「にゃあああああっ!静かにしろにゃ!うるさいのにゃ!昼寝中にゃったのに…全く、考えにゃ!」
「えーと、すまんすまん。でさ、聞きたいことがあるんだけど…。」
一通りの事情を説明する。
前より猫世界の公園は狭くなってしまった気がするのだか…。さて。
「そうにゃあねー。その女子は、霊感が強いんにゃっけ?」
「だな。心霊スポットとか、真っ先に泣き出したり、キョロキョロしたりするもん。」
今言って気づいたが別にそれ証明になってないな。
「他にいないかにゃ?霊感の強い人。ああ、女子の親類の中で。」
「んーと、確かハリーのお父さんだっけな?も、強かったはずだぜ」
「ふーん…あと、その父親 亡くにゃってるだろ」
そう、ハリーはほかの家に居候している。だから家の掃除も時々しか出来ない。忙しいから。
ハリーの両親がいなかったのも、二人共既に亡くなられているから。
「ああ…父親だけではないけど。」
「あとあと、多分その幽霊は容姿は母親だけど、多分母親じゃないにゃ。」
「どーゆー事だよ…それは。」
「そのまんまにゃ。だから ベルフェゴールの娘にも言われるにゃ」
「うぅ…。」
確かに俺は考えずに人にすぐ聞く癖があるが…
「まあ、何となく分かったにゃ。けど、これはまた今度にゃ。今は駄目にゃ。」
「何故だ?」
風が吹いた。けれども、木々のざわめきもなんも聞こえなかった。そうゆう世界なのだ。
「然るべき時が来たら、本人も知らぬことを伝えるにゃ。」
「はあ…。」
この猫に逆らうのはよしておこうと、何度も思っているため、それ以上の追及はやめ だ。
「んじゃあ、帰るよ。後、この世界の修復はさ、どんな感じ?」
「全然にゃ。お前んとこのやつどうにかしてくれにゃ。壊すだけしておいてその後は逃げたにゃ」
全く、お前のモノじゃねーつーっにゃ!と小声で言っていたが、聞こえないふり。
「さよならにゃ。悪魔の双子の片割れ。また今度にゃあ。」
戻ってきた。
が、公園のど真ん中に戻されたので親子連れの目が気になる。
てか、急に公園に現れる少年って、どんなホラーだよ。親御さん方の視線が痛い…あ
世界には重い、重い現状がある。ってのを、今回改めて思った。今、改めて。
いくら両親のことを、忌み嫌っていてもやっぱ普通の人間なら思えることがある。
「やっぱ、母さんと父さんに会いたいなぁ。」




