↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロイロの日常  作者: 寸劇
第二章 いつも通りの 夏
PR
12/20

幽霊と少女 その三

美味しい夕ご飯をご馳走になった俺だが、まさか

風呂まで入っていいと言われるなんて思ってもいなかった。

広いし、綺麗だし、入浴剤の色や香りも最高だしめちゃくちゃいいが、少し熱い。

「湯加減はどうでしょうか?ショウ様。」

熱いよ。そして今は、夏だ。

「急にかしこまらないでくれ。俺が困る。」

「そんなこと言わないで!私たちの仲でしょ?」

確かに旧知の仲とかだが、これは違う。

「言っておくが俺はなんも思ってないぞ。」

「嘘つけ!ホントは…ね?」

「いやいやいや、何のことだよ!そして…」

「……そして…なぁに?」

いやらしく聞くな。誤解される。

「なんでお前もいるんだよ!風呂の中に!」

タブーだ!いい歳した男女が、風呂に…しかも、大人がいないのに!

俺は水を叩く。桃色の水面が波打つ。

「一緒に入りたいんだもん。だって15歳までお風呂に一緒に入ってたじゃん?体洗ってあげるー!とかさ。いや〜懐かしいね~」

「ねぇーーーよ!15歳までって最近だな!三年前だぞ!おい!」

勢いで風呂を飛び出す。その刹那、俺はタオルを巻いていないのを思い出す。

「あ」

やばいぞ。いや、俺は慣れてるんだよ、一応。

結構モテるから!第一印象だけ!顔と体だけ!

熱さと気まずさで汗かきまくりな俺とは裏腹に、

真顔で、驚くとことも無く、見ている、俺の…を

「うーん…まあまあじゃない?」

… 真顔で凝視された挙句採点された!?

さすがの俺も引いた。

「まあまあ!?何だそれ!これより良いの、見たことあんのか!」

きょとんとした顔で一点をまだ見ている。顔を見つめられるより恥ずかしい。のぼせそう。

「ショウ、私さあしたことないし見たことないよ。」

見られて採点されてそして相手のアレ宣言をされた男子高校生がいるか?たち悪ぃー!

「どうでもいいぞ!あと、俺は違うからな!」

「じゃあ…童帝なの?」

「違う!ちがーう!あと、漢字!地味にかっこよくなっているからな!?」

「分かってるよ!そんな位さ、多分今の小学生の高学年あたりは!知ってるよ!児童の童に、貞子の貞って書く位!」

「そうかよ!まあやっぱどうでもいいー!!」

クロエ嬢とは違うタイプの女だ!明るいけど一見静かそうにも見えるハリーが、こんな奴に育っていたとはな…。

あと俺は、中学一年生で知った。

「取り敢えず、湯船に浸かりなよ。冷めるし…」

「ああ…だな。」

二度あることは三度ある。冷静になろう。

だが、湯は熱い。

「だからショウ、私のこと…襲ってもいいよ?」

依然として湯船に浸かったままだが、腰をくねらせる。セクシーポーズだ。時と場を考えてくれ。

さらに言えば、その台詞は欲情しない。俺は。

「いや、遠慮するよ。てか、話が急展開過ぎて、ついていけないわ!」

「え、んとね〜私は攻めで、ショウは受け?」

全然違う。 叫びすぎたし、のぼせそうになってきたから、風呂を上がる決意をする。

「そろそろあがるわ…。髪の毛と体は、お前来る前に洗ったし。」

湯船からあがり、少し濡れた床を歩いてドアを開ける。着替えは無いから、仕方なくまた同じのを着ることにした。

「私もあがろっかな。待ってー」

「待たねーよ。」

脱衣所でチラッと見えた(見たわけじゃないぞ)ハリーの体は、やはり鍛えてあるからか、細い体に筋肉がいい具合についているように見えた。 少しだけ

エロチック。

「あ、あの、ショウ、襲うなら今のうちだよ。」

「んなわけあるか。」

萎える。早くリビングへ戻ろう。サービスシーンだぞ。喜んでおけ。って何か囁かれてる。

「気のせいか。」

「???私が可愛く見えたの?」

スルーも時には大事なんだ。分かるか、ハリー。


ドライヤーを貸してもらい髪を乾かす。

「私がやろうか?」

何て言われたが拒否した。いや、あのくだりの中があり、髪を乾かして欲しい人なんているか?

「あ、ショウ〜リンゴ剥いたからどーぞー」

「ありがとな。あと少しで行く。」

はあ…何であんな事に…最初から粘って追っ払っておけば良かった。

リビングに戻ると、ウサギの形に剥かれたリンゴがテーブルの上にあった。

一つもらい、齧る。美味しいが、皮はあまり食べる気になれない。

ソファーに体育座りをしながら、おとなしい顔で、

隣に座った。まるで初デートに来た彼女みたいだ。

夏のパジャマだからか、露出が少し多かった。それにあのスタイルが相まって、ちょっとだけアレだ。

「ごめんね、私 ショウの事バカにしているような態度で…混浴しちゃって?」

「まあまあ、落ち着けよ。テレビでも見よっか?」

「ありがと。でさ、私って、可愛い?」

「おい。」


随分な大雨らしく、音が激しい。帰れるかな。

最悪、迎えに来てもらうことも出来るから。近いし。

窓から覗いてみると、もうあたりは暗いがどの位大雨かが、分かってしまうほどだった。

「ハリーもう少しだけ様子見させて。」

「勿論どうぞ! ずっとゆっくりしていって…ね。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。