第二部 最終章 世界の目覚め
シンが気づくと地面に倒れていた・・・。
「ここ・・・・は・・」
耳に聞こえるのは風と砂が流れる音、視界も砂嵐で足元も見えない。
立ち上がり足が進むままに歩みを進めていくと、段々と視界を遮っていた砂嵐が晴れていく・・。
砂嵐の幕が薄れてくると、自分が砂漠の中の丘台に立っているのに気づいた。目を細め辺りを見回すと・・・そこには一面に広がる・・・墓標が並んでいた・・。そしてその一つの墓標の前に座っている、ボロボロの布を巻きつけた人物が佇んでいる。
シンは焦る気持ちを落ち着かせ、ゆっくりとその人物に近付く。一歩一歩歩みを進めるたびにシンの脳裏に次々に蘇る記憶。
世界は今から7年前に戦争によって滅びていた・・。
最終兵器ドール、レキ・DOLL・キサラの力の暴走によって・・・。
すべてはレキが見せていた夢の虚無の世界・・。
けれど、そのレキが願った世界でさえ戦いは消えることはなかった・・。
そして世界の生きとするものはすべて土に還り・・・。
レキだけが世界に取り残された・・。
「・・・・・・・・・・やっと・・見つけた」
俺は戦乱時に作られた・・最後のドールとして・・・そして新しい機械と人間の狭間の者として・・。
けど、俺はレキによって眠りのまま目覚める事はなかった・・・。
すべてが無に帰った時・・レキの声が引き金として目が覚めた・・・。
「そうだ、ずっと眠ってた俺に声が聞こえたんだ・・・」
すべての命が絶え、命無いものも深い眠りについた・・・けれどシンには聞こえた。
「レキの声が・・・レキの苦痛の声が・・嘆きが・・」
俺が多くの人間を殺してまで人に・・人間になりたかったのは・・レキ自身がそう望んでたから・・。一度は人間を捨てたレキ・・それでも。
『・・・シン』
シンの瞳からは次々に大粒の滴が落ちる。
「レキ・・・やっと会えた・・・」
抱きしめたレキの体は、今までどう形を保っていたのか不思議なくらいに・・もろく崩れ、砂となって宙を舞った・・。
俺はいつまでもその汚れ敗れた布を抱きしめていた・・・。
シンの背に現れた真っ白な翼が世界を包む様に光を放つと・・。
空を巨大な雲が覆い・・・雨が降り始める・・・乾いた大地に・・。
第二部 END >>>or...番外編
ご愛読ありがとうございました。
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引き続き、番外編はカスガの物語です。本編の主人公たちの登場はほとんど無いですが、機械人形が作られた経緯のお話です。
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それでは。




