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旅ごしらえをした日のこと

 野営をとりながらいつも通り37階層にたどり着いたので、1ヶ月かけてA級が4か月の滞在で集められる分を確保することにした。

 もちろん、過去の反省を生かして1日当たりの量を前回よりも少しだけ少なくすることも忘れない。


 ひたすらにドロップするやつを中心に狩っては解体して野営をとり、また狩っては解体してを1ヶ月近く繰り返してようやく目的の量を狩ることができた。


 特に問題なく最初の目標を達成することができたので次はいつもの通り56階層でレベル上げをしに行く。

 

 いつものように狩っては2階層上がって解体したら移動して野営をとってと繰り返していると半月ほどたったころようやくレベルが1つ上がった。

 レベルが上がるとそれまでとはあきらかに体のキレが違う。

 この調子でレベルを上げていこうと気合を入れて再びレベル上げに勤しむ。


 ダンジョンにこもって3か月目あたりの頃、もう少ししたら一回上に上がるかと思っていると強化された知覚の外側からこちらに向かってくる反応があった。

 普段にはないこの反応はイレギュラーな個体のものだろうと当たりを付け、戦いやすい場所に移動して待ち構える。

 すると奥の方からかなりの速さでこちらに向かってくる4本腕の熊の姿が見えた。


 熊はどうやらこちらに突進してくるつもりのようで、俺は危なげなくそれを避けた。


 よけられたのが分かったのか今度は立ち上がり、その4本の腕を使って襲い掛かってくる。

 俺は攻撃を避けながらまずは腕から切り落とそうと少しづつ腕にきりこみを入れていく。

 しばらく同じように攻撃しているとようやく1本の腕を切り飛ばすことができた。

 しかしこちらもいくらか攻撃がかすってかなりのダメージをを受けてしまったので聖魔法を使って回復していく。

 傷がなくなるとまた腕を切り落としにかかる。

 そうやって腕を順に切り落としていくとようやく全ての腕を切り落とせたので首を狙いに行く。

 熊は腕がもうないので体を支えきれずに倒れてしまっているため切り落とすのは容易い。

 しかし万が一があるので警戒したまま首を切り落とすとドロップとして皮や牙などを落とし消えてしまった。

 戦闘時間が4時間もかかり、かなり疲れたので上に上がって休むことにした。


 次の日は何事もなかったのでいつものようにレベル上げをしていく。

 ダンジョンにこもってから3か月半が過ぎた頃、再びレベルが1上がったこと以外にはこれといったことも起きず平和に過ごすことができた。

 4ヶ月経ったので区切りをつけて地上に戻ることにし、いつも通り浄化をかけてから50階層のポータルで帰った。

 

 地上に出たら来た時と同じように近くの検問所でカードの確認をしてから町に入る。

 町に入ったらいつものように大通りを通ってギルドの買取所に行き、買い取ってもらうものの量が多いことを伝え、奥に案内してもらう。

 そうしたら37階層までで手に入ったものを取り出していく。


 「量が多いな。しばらく見なかったがどうしてたんだ?」


 「暑くなってきていたから4ヶ月ほどダンジョンにこもっていた。」


 「はー。なるほどなあ。確かにダンジョンは涼しいからな。そういうやつもいるか。」


 「今回の量はどうだ?」


 「4ヶ月でソロならまあこんなもんだろ。そう聞くってことは前回よりも意図的に減らしたんだな?なんでまたそんなことを?」


 「俺はあまり目立ちたく無くてな。」


 「お前はそういうタイプか、だがいつもソロってやつは少ねえからな。そういう意味では目立ってるともいえるがそこんとこはどうなんだ?」


 「そこはもう諦めてるよ。どうしたってソロのが気楽でね。」


 「まあ、気にしてないならそれでいいが。・・・うむ、いつも通りきれいに解体してあるな。今回も良い値で買い取れるぞ。依頼もあったと思うからそれも処理しちまうか。」


 「たすかる。」


 「金はどうする?現金で受け取るかカードに入れるか。」

 

 「半分現金で、もう半分はカードに入れてくれ。」


 「あいよ。カードをよこしてくれ。」


 しばらく待っていると。


 「これがカードな。んで、こっちが現金だ。明細もあるから確認してくれ。」


 カードと金を受け取り、明細を確認したが問題なかったので収納にしまう。


 「また来いよー。」


 男の声を背に冒険者ギルドを出る。


 とりあえずいつもの鍛冶屋に武器のメンテナンスを頼みに行く。

 カウンターでギルドカードの確認をし、ものを取り出して鍛冶屋の主人に預ける。


 「もうこの辺のはダメだな。うちで鋳つぶしてもいいってんなら下取りするが。」

 

 「ああ、頼む。」


 「あいよ。じゃあこの金額だな。」


 指定された金額をカードで払う。


 「3日後の朝までにはできる。この預かり証をなくさずにもってこい。」


 「ああ」


 そういって預かり証を受け取り収納にしまって店を出る。


 鍛冶屋を出たらいつもの宿屋で認識阻害を切ってから部屋をとり、その部屋で休むことにした。


 夕食を食べて寝る。


 次の日、いつもの時間に起きた。


 いつものルーチンをこなして時間になったら1階に下りる。


 朝食を終えたら宿を出る前に認識阻害を軽くかけて、町で旅ごしらえで必要なものを買いに行く。

 とはいってもそんなに買うものはない。

 

 試しに着てみた防水性の外套が少し小さいように感じられたので、買いなおしと予備に少し大きいものを1着買っておくことにした。

 

 あとは方位磁石の付いた現在地を表示してくれるタイプの錬金術で作られた地図を買う。

 ちゃんと行く予定の場所が地図の範囲に入っているのを確認して、念のため同じものをもう一つ買っておく。

 

 それと、俺は初めて行く場所のため魔素の分布が不明なので、念のために小型の魔素検知器を2つ購入する。


 テントはどうしようか。

 ダンジョンとは違って雨が降るといっても先ほど購入した防水性の外套を使えばいいような気もするし、そもそもテントって見通し悪いからなぁ。

 使うかどうかはわからないが念のため耐火性と耐水性のある小さめのやつと同じく耐性のある少し大きめのやつを購入する。

 ついでに同じ耐性付きの寝袋も2つ購入した。


 鍋やフライパンなどは一応買ってあるのがあるからいいか。


 普段から着ているものや靴なんかはまだ使えるし予備もちゃんとあるので、道具はこんなものでいいだろうと思い食糧品を扱っている店に行く。


 ジャーキーはあほほどあるので肉はスルーしてお湯で溶かすと飲めるタイプの乾燥野菜の入ったコンソメスープをそれなりの数購入する。


 あとはいつもの携帯食を買い足しておく。


 今日はもうお昼が近いので買い物はこの辺にしといて、なんか適当な屋台飯を買って食べる。

 

 あとは部屋で調薬でもしてポーションを足しとかないとなぁなんて考えながら宿に戻った。




旅支度って何が必要かな?って調べたら仏式のお葬式や納棺のことが書かれてあってびっくりしました。

普通の旅行の支度って意味じゃなかったんですね。

ややこしいので旅支度じゃなくてグーグル先生が類似っておっしゃっていた旅ごしらえってしましたけど旅ごしらえってあんまり聞かないような・・・?

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