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収納の肥やしを売り払った日のこと

 ストルギー商会を目指そうと思ったが買い取ってもらうものの数が多いため、大抵の店で昼休憩の終わる午後1:00頃に行こうと思いなおした。


 昼には少しばかり早いので宿を先に取る。


 屋台で冒険者ギルドの場所を聞き、向かう。


 冒険者ギルドに入ると受付で評判のいい飯のうまい宿屋を尋ねる。


 いくつか教えてもらったのでそのうちの一つに行くことにした。


 宿に着くと女将が受付にいたので部屋は空いているのか聞くと、空いているとの事だったので部屋をとり、その部屋に向かう。


 昼食は携帯食で済ませることにし、時間まで調薬をする。


 時間になったので区切りのいいとこまでやって片付けをしてから部屋を出た。


 認識阻害を軽くかけて宿を出てストルギー商会の買取所に向かう。


 買取所に着くと受付でギルドカードの確認をしてから俺が素材を売りに来たことを誰にも伝えないこと、ギルドにも言わないことを頼み買い取ってもらいたいものの数が多いことを伝える。


 「買取は奥の部屋にご案内しますのでそこでお願いします。なお、買取の作業をするものと当商会の商会長にはお客様が売主であることは伝わりますがよろしいでしょうか?」


 「それ以外の人には伝わらず、秘密にしてもらえるのか?」


 「はい、その範囲でのみ伝わりますが、ほかには秘密にできます。」


 「なら構わない。」


 「では、そのように取り計らいますね。お帰りのさいまでには魔法契約書を準備しておきますので、あとでご確認ください。」


 「ああ、わかった。」


 そういうと奥のほうに案内された。


 「こちらで少々お待ちください。担当者を呼んできます。」


 「ああ。」


 しばらくすると、男が2人入ってきた。


 「どうも、俺たちが査定させていただきやす。俺は主に目で確認をを。こっちが鑑定での確認を担当させてもらいやす。」


 2人して頭を下げる。


 「ああ、よろしく頼む。」


 そういって売るものをどんどん出していく。


 「随分量が多いっすねえ。それに、取れる階層も深いもんで。解体は流石高ランクとしか言えやせん。」


 38階層以降が1階層ごとに3か月分たまっているのでかなり数が多い。


 黙々と取り出しては査定してを繰り返していく。


 実に4時間ほども時間がかかってようやく査定が終わる。


 「ひぃ、えらい量でやしたね。次があればもう少し加減して持ってきてほしいもんでさあ。」


 「すまない。俺もここまで多いとは思っていなくてな。」 


 「いいんでさぁ。半分は冗談で言葉のあやってもんです。」


 「この金額で売ることに同意してくださいますか?同意されるようでしたら金に換えてもらってきますが、カードか現金か、どうされますか?」 


 「ああ、この金額で構わない。カードと現金は半々で頼む。これがカードだ。」


 「かしこまりました。少々お待ちください。」


 そう言って男が1人部屋を出ていく。


 しばらく待つっと、男が帰ってきてその手にはカードと袋、紙がある。


 先にカードと現金、明細を渡された。


 「こちらがカードと現金、査定の明細になります。まずはご確認を。」


 問題がないことを確認する。


 「ああ、問題ない。」


 すると今度は紙を取り出した。


 「こちらが魔法契約書になります。内容にお間違えの無いか確認とそれでよろしければサインをお願いします。サインがされると内容に沿った契約が結ばれます。今回で言えば一部のもの以外にお客様が売主であることを漏らさないという内容が魔法によって守られることになります。」


 内容を確認すると問題がなさそうだったのでサインする。


 すると紙が2つに複製された。


 「こちらを控えとしてお持ちください。」


 片方を職員が手に取り渡してくる。


 紙を受け取り収納にしまう。


 「これにて取引は終了でごさいます。」


 「ああ。ありがとう。たすかった。」


 「いえ、玄関までご案内いたします。」


 男のうち片方に案内される。


 玄関に着くと。


 「本日はありがとうございました。またのご利用をお待ちしております。」


 そう言われ、頭を下げられながら建物を出た。


 今日やるべきことは終わったので宿に帰る。


 部屋に着いたら切り忘れていた野菜を食べやすいように切り、味噌マヨ一味を作り足しておいてから調薬を始める。


 夕食の時間になったらきりのいいところでやめて飯を食べに下りる。


 夕食を食べ終えてから部屋に戻っている最中、ここの料理も十分おいしかったがいつもの宿屋の主人の作った料理が少し恋しくなった。


 俺にとってのおふくろの味はあの親父が作った料理なんだろうと思いながら寝る。


 翌朝、いつもの時間に起きてルーチンを済ませる。


 この町での用事は終わったので来るときに見た港町に向かうことにした。


 朝食を食べ終えたら女将に部屋の鍵を返し、認識阻害を軽くかけてから入ってきた検問所に向かう。


 検問所を抜けたら認識阻害を強くかけてスキルや魔法を使い、地図と検知器を手に軽く走り始める。


 人や魔物を避けて走ること8時間、例の港町が見えてきた。


 近くの検問所に向かう。


 検問所でカードの確認を済ませたところで冒険者ギルドの場所を教えてもらい、町に入る。


 早速教えてもらった冒険者ギルドに入って雑貨屋でこの町の拡大された地図を買ってから、受付で評判のいい飯の美味しい宿屋を尋ねる。


 いくつか教えてもらったところで、旅行者がこの町で食べるべきものついて聞いてみた。


 「この町に来たらぜひ寿司や刺身を食べてほしいですね!あっ、刺身っていうのは生の海の魚の切り身のことで、寿司っていうのは酢を入れた米を丸めたものの上に刺身をのせたものなんです!」


 「寿司と刺身か。酢を使った調味料なんかはあるのか?」


 「ええ!柑橘類の汁と酢で作られたポン酢とそのポン酢に醤油や味醂、だしを加えたポン酢醤油があります!あとは調味料ではないんですけど、果実酢という果物で作られた酢なんかもありますよ!」


 「ポン酢にポン酢醤油、果実酢か。あとは年寄りに向く土産はあるか?」


 「それでしたら干物屋タラサの骨とり魚の干物がおすすめですね!うちの町は干物も自慢なんですが、この店では3種類だけ骨をとった魚の干物が売られているんですよ!骨がとってあるので子供やお年寄りでも食べやすいと評判なんです!」


 「たすかる。他にも買った方がいいものはあるか?」


 「そうですね、私が地図に書き込むときに使っている多色ペンも便利といえば便利ですけど・・・。あっあれがありました!袋に時間停止を付与した劣化防止君という道具があります!あれはこの町独自だったはずです!干物入れたりマフィンとかの食べ物系のほかに薬草なんかもいれたりして便利なんですよ!クロノなんちゃらっていう魔物の素材を使ったやつだった気がします!なんか錬金術には素材の持つ要素を別のものに付与できる技があるらしくて、それで作ったんだって作成者が自慢してました!」


 「そうなのか。教えてくれてありがとう。」


 「いえ!ほかにもあったらお気軽にどうぞ!」


 「今回はこのくらいで大丈夫。たすかったよ。」


 そういって冒険者ギルドを出て、教えてもらった宿のうちの一つに向かった。




主人公がポン酢があるかと聞かなかったのはこの世界でのポン酢などの名称が不明だったからです。

どっかで書きましたが転生者などが名前をつけた一部を除いてこの世界では別の名称になっていますが、分かりにくいので読者には日本語で翻訳された状態で書いています。

なので、寿司や刺身なども説明してもらわなければ主人公には伝わりませんでした。

説明されたことで主人公は「ああ、これは寿司のことを言っているんだな」と理解したことで、「じゃあこの単語が酢なんだろう」と思って「酢をつかった調味料はないか?」と質問したわけです。

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