初旅行が終わった日のこと
宿に着くと認識阻害を消して中に入ると女将がいた。
「いらっしゃい!泊りのお客かい?1人部屋は空いてるよ!」
「ああ、1人部屋で1日頼む。」
「あいよ!これが部屋の鍵ね!部屋番号を確認してから使っておくれ!」
部屋を確認したら認識阻害を軽くかけて宿を出る。
もう16:15頃になるが昼食はまだとっていないので軽く寿司でも食ってくることにした。
教えてもらった寿司屋に入るとカウンターがあったのでそこに座り、親父に寿司を頼む。
「具はよく分からんから親父のおすすめで20個頼む。」
「あいよ。ネタおすすめ20貫ね。」
しばらく待つと。
「はいおまち。」
「すまないが、これはどうやって食べればいいのか教えてくれないか?」
「寿司には苦手じゃなければこのワサビを少しだけつけて醤油を少したらして食べるといい。」
「教えてくれて助かったよ。なにぶん初めてなもんでな。」
「そうかい。初めての寿司か。良く味わって食べるといい。」
親父の言う通りにして食べる。
うまい。
記憶はあやふやだが寿司なんて覚えてる限りだと40年ぶりになるのではなかろうか。
今回は明日の朝にでも帰路に就くつもりだが、次回があれば刺身も食いに行きたいものだ。
そう思いながら食べきり、食休みをしているうちに質問しておくことにした。
「あの赤い身の魚はなんていうんだ?」
「あれはマグロっていうんだ。少し色の薄かったやつは中トロっていう同じ魚の脂ののった部分のことを言う。うまかったか?」
「ああ、うまかったよ。帰る前に買っておきたいんだがどこで売っているんだ?」
「地図はもっているか?」
「ああ、書き込んでくれて構わない。」
「このあたりで朝8:00から魚の朝市をやっているんだがそのときに売っているのを買うのが普通だ。買うなら柵っていうブロック状にしてもらうといい。あとは大トロっていう中トロよりも脂ののった部位もあるから金に余裕があったら買ってみるといい。」
「ありがとう。たすかる。あと会計を頼む。」
「あいよ。これになる。」
「じゃあ、これで頼む。」
「ちょうどだな。これが明細だ。またのお越しを。」
寿司屋を出て、ギルドで教えてもらった食料品店に行く。
食料品店ではポン酢やポン酢醤油をそれなりに買い込み、店を出る。
その次は教えてもらった錬金道具店で劣化防止君をかなりの数購入して店を出た。
そのあとは干物屋タラサに行き、土産と自分用に干物を3種合わせて15個購入した。
これで朝市で買うもの以外は欲しいものが手に入ったので宿に向かう。
部屋に帰ると認識阻害を切って劣化防止君にジャーキーを詰め込む作業に入る。
収納から直に劣化防止君にジャーキーを入れているので夕食の時間には全てのジャーキーを詰め終えることができた。
これでやっとマジックリングの容量をジャーキーが圧迫しなくなる。
そう思いながら夕食を食べ、寝た。
次の日の朝、いつもの時間に起きる。
いつものルーチンをこなし、時間になったら1階で朝食をとる。
夕食とは別の魚が別の調理をされて出てきた。
魚もうまいなと思いつつ食事を終え、皿を返してから時間になるまで部屋で時間をつぶす。
時間になったので鍵を返し、認識阻害を軽くかけてから宿を出る。
昨日教えてもらった場所に行くと朝市が始まっていた。
ぶらぶらしながら目的の店を探すとおそらく見つけることができた。
念のため店員にそれはマグロかと聞くと、そうだとの答えが返ってきたので一匹分を柵にして売ってくれないかと頼む。
「まいどあり!解体するのに少し時間をもらいます!お会計は先にしちゃいますね!この値段になります!」
「これで頼む。」
「はい!ちょうどですね!この札をもって後で取りに来てください!店長!俺、裏でばらしてきます!」
札をしまってさらに朝市をぶらつく。
いろんなものを食べ歩き、そろそろできてるかと思って先ほどの店に向かう。
店員に札を見せると。
「ああ、先ほどのお客様ですね!ちょっとお持ちください!とってきますので!」
少し待つと。
「はい!こちらがお品物になります!」
ものを受け取り、マジックリングにしまって店をあとにする。
今回買いたい物は買ったので入ってきた時とは少し方向の違う検問所に向かう。
検問所でギルドカードの確認を済ませ、町を出る。
手に錬金地図と検知器を用意してから認識阻害を強くかけ、スキルや魔法を使って軽く走り出す。
人や魔物を避け、8時間ほど走るといつもの町が見えてきた。
検問所が見えるあたりでいつもぐらいに認識阻害を薄めて検知器などもしまってから向かう。
もう暗くなってきたので検問所でギルドカードの確認を済ませたらいつもの宿屋に向かい部屋をとる。
夕食の時間になったので飯を食ったら部屋に戻って寝た。
翌朝、いつもの時間に起きる。
いつものルーチンを済ませ、時間になったら朝食を食べに1階に下りる。
飯を食ったら皿を返して部屋に戻る。
10:00くらいになるまで調薬をして時間をつぶす。
時間になったので認識阻害を軽くかけ、いつもの薬屋へ向かう。
薬屋に入るとギルドカードを見せた。
「おや、帰ってきたんだね。おかえり。薬は役に立ったかい?」
「いや、あいにくと使う機会はなかったよ。」
「そうかい。それはよかったね。となると薬の補充って訳じゃあなさそうだけど。」
「よく世話になったし、これからも薬がなくなったら婆さんのところで買いたいからな。土産を持ってきたんだ。ほら。」
「まあ、うれしいねえ。ありがとう。でも、そんなに気にしなくてもいいんだよ?」
「まあ、婆さんくらいしか渡す相手もいなくてな。気にせずもらってくれ。骨が抜いてあるらしいから食べやすいはずだ。」
「そうかい?じゃあありがたくもらっておくよ。骨が抜いてあるものもあるんだねえ。たすかるよ。」
「今日はそれを渡しに来ただけだ。じゃあな。」
「またいつでもおいで。」
その声を聴いてから店をあとにした。
あとは久しぶりに図書館でも行って時間をつぶすかなと思いながら向かう。
明日はダンジョンだな。
短い間でしたがお付き合いいただきありがとうございました!
もうこれ以上思いつかないのでこの物語はこれで完結とさせていただきます。
また機会があればお会いしましょう。
それでは。




