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29章 第二のプロット
昔々、トンボの群れに一匹だけ、ツノトンボが混ざって暮らしていた。
ツノトンボは見て呉れこそトンボに似ているが、実際はカゲロウの仲間、トンボとは違う。
そのせいで異端物扱いされ、時折意地悪な二匹のトンボこうからかわれることもあった。
「やいツノトンボ、お前はカゲロウだ、命短しカゲロウだ」
言い返すことができなくて、ツノトンボは悲しみを堪えながら逃げるばかり。
しかしある時、アオイトトンボがツノトンボに近づき、こう言った。
「お前の羽根は美しい、お前の滑空は素晴らしい。だから恥じらうことなんかない、例えお前がカゲロウであっても、仲間であることには変わりないのだから」
アオイトトンボはそう褒めて、それからはツノトンボへのいじめを見る度に、追っ払って守っていくのだった。
今までバカにされてきた容姿を、種族を、アオイトトンボに肯定され、ツノトンボは少しずつ自分に自信が持てるようになってきた。
虐めてきたトンボたちに対しては翠雨をかけて追っ払い、すっかり自信を取り戻したツノトンボは、誰よりも清く美しく育っていく。
そして夏の終わり、ツノトンボは立派なトンボへと成り、仲良しのアオイトトンボと共に空を飛び回る。
例え種族が違っても、二匹の友情は謙遜ないものでした。
めでたしめでたし。




