90話
「スズラン姫……連絡も無く来られたと言う事は何か緊急事態でも?」
「……我が国の一部の研究者が魔石を使って魔獣を動かす実験を始めたみたいなのだが……失敗して全員死亡した。こちら側にも魔獣が現れる可能性が有るので注意して欲しい……申し訳ない」
「それってもしかしたら先ほど倒した3頭の魔獣かな?胸の所に魔石を付けた……」
「それです。被害は有りませんでしたか?」
「無い……けど詳しく教えてくれる?」
「私も詳しくは無いのですが、弱った魔獣に魔石を付けると強力な魔獣が出来るのではないかと研究者は考え……それで実験は成功したのか近くに居た人間は瞬殺されたらしい」
「それは強化した魔獣のそばに人が居たら襲われますよね……」
「ですよね……多分そんなすぐに復活するとは思ってなかったのでしょう」
「それで全部で何頭の改造をしたのですか?」
「聞いた話では3頭です」
「では全部倒したと言う事で良いのでしょうか?」
「だと思いますが……少し警戒のため兵を増やします」
「それは助かります。……それで本日来られた理由は?」
「魔獣を使った実験なのですが……我が国の軍が今少し暴走気味なのです」
「暴走?」
「前回の戦争で貴国に負け魔獣騒ぎでも何も出来ずに終わり……今軍は一部王族から責められているのです」
「それは可哀そうだと思うけど……干渉は出来ませんからね」
「それで軍の出した結論が、魔獣に勝てないなら魔獣を利用してしまえという考えになり今回のことが起こりました」
「スズラン姫は見た感じ反対してるのかな?」
「そうです。そして反対している関係で私を排除しようとする動きが有るのです」
「そう……避難したいと言う事?それとも亡命?」
「出来たら研修という形では難しいでしょうか?」
「研修?うちから学ぶことなんて無いと思うけど?」
「サクラ様の仕事を見学させてもらえるだけでいい経験になりそうです」
「私の仕事を見学するなら機密が多いから亡命して貰わないと無理ですね。代わりにミモザの仕事を手伝ってもらえませんか?」
「サクラ様の仕事を見学できるのなら亡命でも良いですよ……と言うか亡命が良い!」
「まあ亡命となると立場的に大変ですから今回は研修と言う事にしておきましょう」
「残念です……サクラお姉様の秘密を知れるかと思ったのに……」
「お姉様って……スズラン様の方が年上」
「実年齢なんかどうでも良いのよ。……失礼しました今日からお世話になります」
「こちらこそよろしくね」
こうしてスズラン姫が私達と働くことになった。
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
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