36話
何故私が国外追放に!?とりあえず落ち着いて話しましょう。
「どういう事でしょうか?私には覚えが有りません」
「君の今までの功績が有るから国外追放だけで済ますのだ……黙って言う事を聞いてくれ」
何を言っても聞いてもらえそうにない感じだった。
「……分かりました。お預かりしていた剣もお返しします」
「いやそれは……預かっても誰も使えないしそのまま護身用に……」
「この国の宝を私が他国に持っていくのは変です。お返しします」
「分かった」
私はツバキ様の剣を返した。……何でこうなったのだろうか?
「では、私は国外へ旅立つ準備を致します」
「……貴殿ならどの国でも活躍できると信じている」
と言った辺りでツバキ様が現れた。
「私はこういうのは好きでは無いね……サクラは私が預かる。国外に居たらどこでも良いのだろ?」
「それは構いません。ツバキ様に預かっていただけるのなら安心です」
「そうか、それなら荷物を持って私の別宅に向かうぞサクラ」
「はい。ついて行きます」
私達は転移で城の私が使っていた部屋に行き私物を全部魔法で収納し、また別の場所に転移した。
「ツバキ様ここは?」
「私の別宅の一つ。あの国からは出たからもう大丈夫だ」
「大丈夫というのは?」
「命が狙われないと言う事だよ」
「命を狙う?……意味が分からないのですが」
「全部は言わないが、今あの国は魔獣騒動で兵力が減っている。そこに隣国が侵攻しようとして来たんだけど、交渉して侵攻は無くなった。ただそれを止める条件として隣国の姫と王子の婚約を望まれたんだ。
そしてその姫は王子の婚約者が邪魔になった……と、そんな感じだ」
「それってマートル様?」
「そうだな」
「で、私が邪魔に……でも何で国外追放に?」
「国内に居たら姫がサクラに危害を加えると考えたのだろう」
「でも、そんな……マートル様は望まれた相手だったのですか?」
「それは分からないが、君を国外に逃がさないと危険だと感じた……普通に考えると危険だと思ってるのではないか?」
「そんな……私はこれからどうしたら?」
「それは自分で決めてくれ。ここに居る限り衣食住は保障する」
「とりあえず両親に手紙を書きたいのですが……」
「分かった。私が直接渡してくる」
私は両親に、国外追放になったが、ツバキ様の所で生活するから心配ない。というような内容の手紙を書きツバキ様に渡した。
ツバキ様はすぐに転移で持って行ってくれたが、一人になると急に不安になって来た。こういう時は掃除でもしようと家の中を綺麗にしていたらツバキ様が戻って来た。
「お帰りなさいツバキ様。あれ、何か疲れてます?」
「戦争になりそうで困った……」
「戦争!?」
「そう。サクラの両親が怒って、隣国と戦うって」
「そんな……戦争なんてして欲しくないわ」
「……なんかここ綺麗になってる?では無くて両親をここに招待しても良いかな?」
「会いたいです!」
「そう。少しだけ待ってて」
ツバキ様はまた転移で出かけて行った。
数分後に戻って来たのだが、一緒に来た両親を宥めるのに時間がかかった。
「サクラ、こんなことになってしまって……こんな事なら婚約なんてさせなかったら……」
「そうかもしれませんが、そんな先の事は誰にも分からないので仕方ないかと」
「そうだな。しかし国も私達に一言も相談も無く……先程ツバキ様から聞いて驚いたぞ」
「お父様も何も聞いてなかったのですね」
「多分それは隣国側の動きが早かったからだと思う。私も城に侵入した時に少し聞いただけだから詳しくは分からないんだ」
「ツバキ様……城に侵入したのですか?」
「一応あの城も元は私がつくった城で、私専用の隠し部屋も有るんだ。で、偶然城の中に居る時に騒がしかったので話を盗み聞きしただけ」
「盗み聞きですか?……とりあえず、国としても戦争は避けたかったのだと思うから仕方ないのかな?」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




