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見破る男  作者: パンジ
19/22

病院

横浜市内、大学病院。


田中刑事、

そして吉井刑事と由美は。ほぼ同時に病院へ到着した。


廊下には、緊張した空気が漂っている。


白木刑事が駆け寄ってきた。


「こちらです」


一行は早足で病室へ向かう。


ドアが開く。


部屋の中央。


簡易ベッドへ、小さな子どもが寝かされていた。


由美は誰よりも早く駆け出した。


「春人!!」


そのまま子どもを抱き上げる。


涙が溢れていた。


「春人……!」


だが。


数秒後。


由美の表情が止まる。


吉井が後ろから静かに聞く。


「……お子さんに間違いありませんか?」


由美は子どもの顔を、じっと見つめる。


呼吸が浅くなる。


「……違う」


掠れた声。


「うちの子じゃない……」


「春人じゃない……」


由美は呆然と立ち尽くした。


その瞬間。


バンッ!!


病室のドアが勢いよく開く。


一人の警察官が飛び込んできた。


顔面蒼白。


息も乱れている。


そして。


警察官は由美から強引に子どもを抱き上げた。


「っ……!」


次の瞬間。


男はその場で泣き崩れた。


「よかった……!!」


「莉奈……!!」


「無事でよかった……!!」


病室に嗚咽が響く。


田中と吉井は、一瞬で理解した。


――アキラを連れ去った警察官。


――娘を人質にされていた。


田中は即座に男の肩を掴む。


「どこだ!!」


「アキラをどこへ連れて行った!?」


警察官は震えながら答える。


「……本牧埠頭」


「倉庫です……」


田中と吉井が顔を見合わせる。


田中の目が鋭くなる。


「行くぞ」


吉井も頷く。


「間違いない。タケルと春人はそこにいる。」


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