冷蔵庫の食材ってなんであんな腐るの早いのでしょう
ベニテンズはエルヴィティティスの眷属である。
エルヴィティティスの根源『増殖』によって増やす。
相手の意識を残さず作り替えてしまう、胞子から感染させるベニテンズ。
相手の意識や能力を残し、体内に菌糸を増殖させ対象を支配する、クロディリウム。
自身を複製し真菌を植え付け、金色と作り替えるブリティング。
もちろんこの根源により作り出されたもの達は、全て等しく、エルヴィティティスという集合体に組み込まれはれて同胞となる。
簡単性能ならベニテンズ、能力や意識を再利用ならクロディリウム、残機作成ならブリティングと使い分けるのだ。
しかも相手の承認ある無しに関わらず、増殖し支配が可能なため、感染した事実さえ気づかずにエルヴィティティスに入れ代わるため、感染時点でほぼ回避方法が無い点も悪意マシマシの根源となっている。
もちろん、接触し、話せている時点でちゃっかり井口君も立派な感染者(保菌者)にされているのは、本人にも内緒なのである。
エルヴィティティスの価値観は、個としての価値観を全員に強制する。
それゆえ同胞イコール俺と同じ価値観っしょがまかり通る。
「貴殿にベニテンズを一体預ける。
此奴には、貴殿の細胞の一部を分け与えてあるので、自身の分身として使うことができるぞ。
単純な腕力と速さならそこらの生き物よりも圧倒可能じゃ。
またベニテンズ視野を共有したり、簡単に指示を出したりできる。
が、大量にいる分操作も高度で難しくなる。
貴殿には一体が妥当じゃろうて。」
そういうとカサカサとベニテンズが1匹前に出て、こちらをじっと見ている。
「さあ、そいつに繋がると意識するのだ。
一瞬、意識が混濁するが、なるべく自意識をしっかり持つと良いぞ。
失敗すれば自意識が溶け出し、ベニテンズになってしまうがな。笑
まぁ、どうなろうと最後は一緒になるのじゃ心配せんでも良いぞ。」
となんとも怖いことをさらっと言う金色ディ○ルドである。
「わかりました。
意識をしっかり持ってやってみます。
繋がる、繋がる、繋がる。。。」
目の前のベニテンズをじっと見つめながら、意識を集中する。
すると、目の前の風景から大量の群集に放り込まれた感覚に陥った。
ガバッ、ゴボボっ...
やばいこの中で自分を保てとかキツすぎ...!!
どうやらこの森に生息する全ベニテンズからの情報を一気に突っ込まれているらしく、脳内の情報処理が追いついていない状況らしい。
なんとか処理しようと、脳内が分かりやすく『整列した群集』というイメージを作り上げたようだ。
大丈夫。
こういうやることに詰まった時は、取得する情報を絞ればいい。
全部なんとかできるはずもない、処理するCPUがコア1個ならば、処理も1つしか無理に決まっている。
頭で考える前に、切れ,切れ、切れれれれれれれれれれ,あれれれ、俺ベニテンズ?
みんな楽しい仲間、いっぱい繁殖,いっぱい増やす。
増える幸せ、胞子をまこ、いっぱい、広がろ、幸せ。
「あー、これはまずいな。
貴殿言った側から取り込まれておるではないか。
手のかかるヤツじゃ、とりあえずこいつ以外のベニテンズとの接続を切っておいてやろう。」
というと、ベニテンズが突然一つだけになった。
「....やばかった。完全に呑まれてた...。
本気で意識を取り込まれるところだった...。
我慢してどうにかなるというレベルじゃない、濁流の滝壺に静止しながら頑張って立ってと言われて出来るもんじゃない。
そして理解できた、この森に対し全てにエルヴィティティスの『目』が存在していることを。




