新たな目的
本日二部目です。
ムワワワ...
「...!?」
アースドラゴンを倒した途端、俺の中で何かが膨んでいく感覚を感じた。
「...これって、まさか...?」
いつか、聞いた魔力が増える感覚に酷似してる。
遂に、俺にも成長が...?
と、思った矢先。
...ワワー...ッカ
「ん?...」
何か、壁に当たったような感覚。
...これも、いつか聞いた魔力量がその時点で就いている職業の最高容量に達した時に感じる感覚。
つまり...
「...昇格して直ぐ、最大容量になったのか...」
...
いや、前向きに行こう!
要するに俺は今上級職でも長年やってきたベテランと同等の量の魔力を持っている!
...でも、上級職のベテランでもA級の依頼を受けるにはパーティーを組むのが推奨されてるし...
過去最速でS級になるのに、ぶっちゃけパーティーは邪魔だろうしな...
...いやいやでも、要するに更に上の職業になり易いんだ!
上級職以上はその流派の師匠に弟子入りして免許皆伝しないと就けないし、もうその等級の冒険者にならないと昇格出来ない、とかは無い!
...でも、弟子入りしてたらS級に上がれない...
クソ、自己流で新しい流派を作らなくちゃならないのか!?
「はっ!いや、そうだ!剣聖に成れれば良いんだ!」
これは、ローグさんと上級両手剣士に昇格た時に聞いた事だが...
曰く。
『殆どの上級職以上の職は剣士以外でも就きたい流派の師匠に弟子入りして免許皆伝するのが一般的なんだが...ごくごく少数、師匠がいらない上級職がある。剣士の場合、剣聖とかだな。これはだな、魔王が出現した時や特に強力な古竜が暴走した時何かに世界中で剣士が一人だけ就ける職業で...まぁ、端的にいうと潜在能力が爆発的に開花...って言うかもはや潜在能力を後付けするような馬鹿みてぇに強い上級職なんだ。伝説によると魔力は上がるわ、剣のキレが上がるわ、ピンチの時に爆発的な強化を受けるとか...本当に、呆れるほどに強い職業なんだ。今ん所まだ誰も就いてねぇし、ってか勇者も見つかってねぇんだよな...』
『どうやって就くんですか?』
『剣聖の就き方だぁ?馬鹿、お前になんか就ける訳...あるかもな。おすすめは出来ねぇが、まぁ、教えてやるよ。上級剣士以上の職業で、その職業で強くなれるだけなった状態でそれでも尚今の自分には倒せない様な強敵に敢えて向かい、打ち勝つと就けるって伝わってるぜ。勇者のお供をするから、そんなもんだろ。神話によるとオラルディア様が剣聖にふさわしいか見極めるみたいだしな』
と、以上までがあの時に得た剣聖の情報だ。
当時は、上級職に上がった途端だった事もあって、あまり真剣に聞いてはいなかったが...
俺は、その伝説の剣聖に就こうと思う。
剣聖を狙って就こうとするなんて、一般的には狂気の沙汰である。
...だが、俺には二つ根拠がある。
一つ目は、【願う】だ。
これで俺にはギリギリ倒せない様な敵が出て来る可能性も上がるし、その敵をギリギリジャイアントキリング出来る可能性も上がる筈。
二つ目は、俺がオラルディア様に対して弱みを握っているからだ。
彼女は俺を転移させてしまったことを後悔していたし、多分引け目に感じている事だろう。
あの慌てっぷりだったしな。
あと、神殿で喜捨してるし。
(全くその通りです...あと、喜捨は嬉しいですよ)
とにかく、俺は他の剣聖候補たちよりも剣聖に上がる可能性が高い!
なら、この機会だ。
今までは上級剣士に匹敵する魔力量と剣道の腕があったからソロで行けたけど、多分A級をただの上級両手剣士でソロは難しいだろう。
だから、ギリギリ余裕を持てるB級のうちに、A級に上がる前に、俺は剣聖になる!
...どんどん目的が大変な事になってきたな。
日本に戻るために取り敢えず強くなろうとS級になろうとして、今そのS級になる為に剣聖になろうとしている。
だけど...俺には出来る!
いや、出来ますように!!
ー✦冒険者ギルドにて✧ー
バンッ
「...アイツ、帰ってきたな。」
「フフ、口先だけじゃなくて良かったわん。」
ボソッ「...アイツなら、もしかしたら...」
上級冒険者達は一先ず無視。
納品カウンターへ行き...
「...アースドラゴン、狩ってきたんですが...ここに置いて良いんですか?」
「バルべディッシュ近郊の魔物は大型の物も多いので、このカウンターも普通に置くだけでいいですよ。奥行きは結構取ってあるので。」
「そうですか。それじゃ、遠慮なく。」
ドスンッ
アイテムバッグから念じるだけで、簡単に出せた。
「あー、やっぱりルールリアンとヴェルドゥーのギルド長達推薦の冒険者は凄いですね...この若さでアースドラゴンを狩ってくるとは...えー、アースドラゴンの依頼は買い取りも含めて、金貨二枚と錫貨六枚です。有難う御座いました。」
ヒエ~ッ、B級の依頼は金貨で払われるんか...
やっぱり同じ上級の魔物でもC級とは一線を画すな...
ってか、デヴィンさんここにも手紙出してたんだ...あと、師匠も。
「有難う御座います。では...」
と、早く宿を探そうとギルドを出ようとした矢先。
「...ゲント、で合ってたか?ちょっと話がしたい。」
ベテラン風の上級冒険者さんが声を掛けてきた。
誤字、脱字、その他諸々の難点をお教えください。
全て読み、善処します。
読んでくれて有難うございます。




