鎧の製造、依頼 と、もう一つテンプレ
「で?どんな鎧が良い?」
「いやー、そんな事言われても...俺、鎧要らないと思うんですが...」
良くしてもらってる事はわかってるんだが...ぶっちゃけ俺には要らないんじゃないかと思ってしまう。
鉄製の防具を着ても、重いと言うデメリットの方が大きそうだ。
かと言って、革の鎧を着たってD級の魔物相手じゃあ意味が無いだろう。
軽く、丈夫な鎧が有れば良いんだが...そんな都合の良い物なんて...
「お前、ついさっき何を狩って来たんだ?」
「え?えーっと...あぁっ!ジャイアントイエローアルマジロ!」
そうだ、この世界での革鎧は牛の革だけじゃないんだ!
竜の鱗の鎧だって、革鎧なんだ!
なんでこんな初歩的な事を忘れてたんだろうか!
「お?おめぇ、あのアルマジロ狩ってきたのか。あいつ、硬さもまぁ良いし何より結構加工し易いんだよな。おう、ローグ、さっさとギルドからもってこい。」
「まだゲント持ってるはずだぞ。」
「ええ、まだ持ってます。」
「お前、買い取りもせずにここに直行してきたのか!?」
アルマジロの尻尾を掴んでちょっとアイテムボックスから出しながら言ったんだが...
...ここに直行してきたのに俺の意思は全く関与してないんだが。
「そういや達成証明してなかったな。」
「帰ったらすぐしてくださいよ。お願いですからね。」
「さて、そうとなったらさっさと作るか。受け渡しは明日になるんだが、それまで依頼は控えろよ?」
「ははは、絶対休みませんとも」
「おう...あ?なんだ、おめぇ馬鹿じゃなくて狂ってんのか?」
「こいつは狂ってるぞ、ルーク。」
「...狂ってませんよ。それより、始めましょう。」
「おう、じゃあ採寸取るから...おいっ!マイケル!」
...え?
「あいよ、親方...って、おめ、ゲントじゃんか!」
「マイケルじゃねえか!なんだ、お前弟子入り先ってここなのか?」
「ん?なんだ、知り合いか?...そう言えば、ゲントも今日来たんだったな。おい、そういうのは後にしろ!今は仕事中だ!」
なんやかんやあって、採寸が終わった俺は、材料自持ちということでかなり安く...金貨一枚でアルマジロ鎧の制作をお願いした。
ー✦✧ー
そのあと、ローグさんに良い宿を教えてもらって、その『猫のごろ寝亭』に着いた。
...この街に来てから、色々テンプレがあったが...どうやら俺のテンプレはまだ終わってないようだ。
「ゴクリ。よし、行くぞ...!」
がちゃっ
「「「いらっしゃいませニャ~」」」
おぉ......
神よ
有難う―――
ドサッ
「ニャニャッ!お客さんが天に召されかけてるニャン!」
「...本当に私達を見て鼻血出しながら失神する人なんているんだ。」
「フフン、あニャたはまだここに通い初めて短いからニャ。私なんてもう、五人目ニャン。」
――はっ!
「...ここは?」
「...うちの部屋の一つ。」
「うわっ!?」
寝起きで誰かに話しかけられるなんて、久しぶり過ぎる事だったからビビった。
怒鳴られるなら、最近までたまにされてたんだがな。
...なんだよ、彼女なんていたことねぇよ。
どうせ童貞だよ、こんちきしょうが!!
「えーっと...」
「...あ、私はマリー。『猫のごろ寝亭』の一人にゃよ」
「ああ、これはすいません。俺はゲントって言います。」
「あら、礼儀正しい...」
や、やべぇ!
猫耳少女だ!!
本物の!!
しかも、美人!
そして物静か!
何より巨乳!!
美人猫無口巨乳お姉さん、イエス!!!
「ところで、宿賃とかは...」
だが、そんな醜い内心はおくびにも出さず、質問する。
へへん、伊達に十八年間彼女いなかったわけじゃないんだぜ?
女性と話しても表面上穏やかでいられる話術は、中二病に目醒めてから習った!
「...ああ、それは後で受付でやるから。この部屋になるけど、良い?」
「勿論です!」
だが、流石に猫耳少女に対してはテンパってしまった...
いや、そもそも...
「あの、失礼でなければ年齢は...?」
ベッドから出て、一階へ降りながらマリーさんに聞く。
「...良いけど...二十歳よ」
「ああ、そうですか。」
流石に二十歳の人を猫耳“少女”は無いか。
って言うか、年上だし...
「...あ、もう受け付けよ。」
「あ、はい。えーっと、一週間分で朝食と晩飯付きだと、いくらですか?」
「銀貨七枚です」
「え?一日銀貨一枚?ちょっと高いような...」
「...撫で撫でし放題ニャので」
「安い!お願いします!」
ゲントは、ここでアプローチ出来ないししないヘタレ/馬鹿なのです。
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誤字、脱字、その他諸々の難点をお教えください。
全て読み、善処します。
読んでくれて有難うございます。




