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異世界転移したのに程々にしか強くねぇ。  作者: 魚ハンバーガー
序章
16/44

続 闘技の検証 & 黒光りするアイツ

黒光りするアイツが出ます。

観覧注意です。

そしてやってきました、街の北西に位置する平野。

このには、この街とその周りの草原だの森だの川だののここら一帯を囲むように立つ山、その北西部側から山越えして来た魔物だそうだ。

ここから北西部には中堅の冒険者がよく集り、生存する魔物もDやC級が主な地域でがあるそうで、そこからあぶれ出てきた魔物だそう。

とは言うも、精々E級の上位だと言う話だ。

ま、必要な狩猟クエスト十個達成の印っが貰えれば、俺としちゃあ文句ねぇんだけどな。


ー✦✧ー


生意気言ってごめんなさいお願い許して誰か助けて


     〔ギギーッッ!!〕

E級【ラージブラックコックローチ】


G が 出 た


「キエェーッ!」

〔ギチーッ!〕


只今絶賛Gと鬼ごっこ中である。

勿論、Gが鬼だ。

鬼も鬼、地獄の底から這い出た悪鬼だ。

頭に「ジャイアント」とある魔物、さっき戦ったジャイアントサーペント等、は元の動物の十倍の大きさになる。

今まで相まみえる機会はなかったが、もっと強い魔物には頭に「タイタン」と付き、元の動物の百倍の大きさだと。

だが、それより下に「ビッグ」と「ラージ」と言う頭がある。

「ビッグ」は二倍、「ラージ」は五倍だ。

だが、この「ビッグ」や「ラージ」は「ジャイアント」と違い魔物のランクを一つ上に上げるには足りないとされているので...ただのビッグラットやジャイアントフロッグはF級だ。

そして虫の魔物は、ベースとして大きさが十倍になる。

一センチの蟻なら十センチ、一センチ五ミリのGなら十五センチ。

よって合計、七十五センチのゴキブリである。

最悪である。

しかも、G特有の足の速さは健在である。

絶悪である。

しかも、ブラックの色が名前に入る。

これは、闇魔法を使えると言うことである。

闇魔法の中には、生命力の減価や目眩ましなどの魔法がある。

で、俺は初っ端から、不意打ちで、目くらましの魔法を喰らった。

魔法が当たる直前にアイツの姿を見たが...要するに、俺は目が見えない状態で、アレの鳴き声を聞きながら、アレが追って来ていることを理解した状態で、逃げ回っているのだ。

ただの地獄である。

しかも闇魔法には腐食攻撃もあるそうで、特にこいつらは狩った獲物をこの魔法で腐らせてから食べるのである。


「イヤー!!」

〔チチチチチチチチチッ〕


うー、こ(・)れ(・)は俺がダン教官との激闘の果に作り上げた完全オリジナル闘技なのに...こんなところで、こんな理由で使うとは...

でも、死にたく無イィ!!


「『超集中』!!」


瞬間、曇に曇っていた俺の思考が、パッと晴れた。

そして、解る。

俺の後方、七メートルの位置に、ヤツがいる。

更に周囲の地形や岩々までも、把握できた。

だが、これらは副次的な効果でしか無い。

...この瞬間はこっちがメインだけど。

これの正しい使い方は―


前に走る勢いをつけたまま、右足を強く地面に踏み込み、もう片足で更に前に蹴り、急回転する。

そして軸足で踏み出す。


〔ギィーッッ?!〕


ヤツはまだこっちに走って来ていたので、一瞬で距離がゼロになる。

解る。

剣が、体の一部のようだ。

読める。

アレの全体像が、暗闇の中、立体的に浮かび上がる。

切る。

無駄がない動きで、剣と振り下ろす。

今まで剣道で習ってきたことや、僅かだがこのの世界で習った対魔技術をすべて思い出す。

そして剣を振り上げてから、コイツに当たるまでの極々僅かな時間で、全て実行する。


〔―ッチ〕


必要最低限の動きで、最大威力で振り下ろされた一撃が、致命傷を与えるために必要な最低限の場所を、切り裂く。


これが、俺のオリジナル闘技『超集中』の真価、高速化された思考と鋭敏になった感覚で最高の一撃を叩き込む事だ。

虫系の魔物に多い痙攣でさえ、脳幹を綺麗に切ったので起こらない。

ッ、どうやら目眩ましの魔法が解けたらしい。

閉じていた瞼を開けると...

...

...俺はもう一回瞼を閉じ、僅かに残っていた超集中の力でGを補足し、Gを剣で刺し、アイテムバッグに放り込んだ。



ー✦冒険者ギルドにて✧ー


「え、ええぇぇぇ!!ほ、本当に一日で全部達成しちゃったんですかー!!」


「はい」


冒険者ギルドで、俺はケーラさんに褒めなのか呆れなのか叱りなのかわからない事を言われていた。


「それはね、ゲントさんは一日ですべてクリアするって言ってたけど...まさか本当に達成しちゃうとはね...とは言うも、危ないから一日に何個も狩猟クエストは...普通なら受けないほうがいいんだけどゲントさんの場合はむしろ弱い魔物ですしね...闘技を五つも覚えて...使いたくなる気持ちは分かりますけど!でもやっぱりゆっくり確実に...する理由も無いしねー...」


「はぁ、まぁ、その、ご苦労をかけます。」


「本当よ!」


まーた褒めか呆れか叱りなのかわからない叱責(?)だ。


「あー、そろそろ行って良いですかね?今日、妙に疲れてて。」


「そりゃ、あんなに狩ればそうも...ん?げ、ゲントさん、魔力切れじゃ...」


「魔力切れ?なに...そr

バタン


「げ、ゲントさん!?ゲントさん!」


ー✦✧ー


...

知らない天井だ。


「あら、起きたわね。はい、麦粥よ。」


「わ、ケーラさん、どうしてここに?」


「どうしてって、ここ...」


は、まさか...

ここ、ケーラさんの家?

ナイスジョブ、ご都合主義―


「冒険者ギルドの医療室よ。倒れたゲントさんを運んで、寝かしていたら、うなされ始めたからもうそろそろ起きるかなーって麦粥作りに行ったのよ。」


クッソ、肝心なときに使えねぇな、ご都合主義ェ!


麦粥は美味しかったです。

誤字、脱字、その他諸々の難点をお教えください。

全て読み、善処します。

読んでくれて有難うございます。


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