残火《エンバー》
〇山の裏側・蟻の巣第二出口(夕方)
煙と戦闘の狂騒に紛れ、戦場から静かに離脱しようとする異質な影――。
リタがその存在に気づく。
兵士蟻の数倍はある巨体、孔雀の羽のように長く優美な触覚、そして膨れ上がった腹部。
リタ(M)『間違いない……!女王蟻だ! いつの間に抜け出したの!?』
N『――リタの犯したミスも、また二つ』
N『一つは、女王を発見したことをヤウルへ即座に報告しなかったこと』
リタ(M)『……でも、まだ間に合う!【強弩】の呪文でナイフを射出して……教えてもらったばかりの【鉄根】の呪印で地面に固定する!……この勝負、私たちの勝ちだわ!』
少女の手が、腰の鞘に収められた短刀へと伸びる。
N『――リタの二つ目のミスは、新しく覚えた術式を試さずにはいられなかったこと。彼女の類稀なる才能が、自身へ牙を剥いたのだ』
短刀を抜き放ち、女王蟻の背後を追うリタ。
攻撃呪文の照準を合わせようと踏み出した――その瞬間! 足元の地面が突如として大崩落を起こす!
リタ「きゃあッ!?」
足場を失い、仰向けに倒れるリタ。
皮肉にも自分が、『蟻地獄』に落ちた哀れな獲物になっていることを悟る。
すり鉢状の穴の底から這い上がってきたのは、女王をも凌ぐ、牡牛のごとき巨軀――!
リタ「――城兵蟻ッ!?」
詠唱する猶予はない!懐の呪符を掴もうとした指先も滑った!
目前に迫る、ギロチンのごとき大顎――!
次の瞬間、風が吹き抜けた!
ヤウル(T)『風神剣一式――疾風之太刀!!』
一陣の疾風は、リタを蟻地獄の底から救い出し、同時に城兵蟻の丸太のような脚を二本同時に切り飛ばす!
リタ「――ヤ、ヤウルさん! た、助けてくれたの? どうやって……私、視界の外にいたよね!?」
ヤウル「――秘密だ! そんなことより、すぐに守りの結界を張れ! 全力でだ!!」
ヤウルの必死な表情に、リタも瞬時に気を引き締める。
胸元の束から風の呪符を二枚引きちぎり、二人の周りに分厚い空気の防壁を展開する!
次の瞬間――雪崩のような土砂と魔力の嵐が防壁を激しく叩きつけた!
ヤウル(M)『くそッ! ここ最近、無難な依頼ばかり受けてたせいで勘が鈍った! 俺としたことが、奴らの存在にまったく気づかないなんて……!!』
吹き荒れる土煙の向こう側――。
静かに佇む、貴族令嬢のような、優雅な三つの影。
長衣のような半透明の羽。女王と同じ鳥の羽状の触覚が、怪しく輝く光の粒子を散らす。
ヤウル(M)『――神官蟻!! 三匹もいやがる!!』
神官蟻たちの攻撃呪文に足止めされ、身動きが取れない二人。
その隙に城兵蟻が、残る四本の脚で間合いを詰めてくる。 さらに、城兵蟻が開けた大穴から、兵士蟻たちがワラワラと湧き出した。
リタ「ど、どうしようヤウルさんっ!敵の呪文が 強すぎる……持ち堪えられないよぉっ!」
涙目になる少女の肩に、ヤウルは静かに手を置く。
ヤウル「もう少しだけ踏ん張れ。今、なんとかする!」
ヤウルは神官蟻たちの死角――己の背後で、複雑に指を躍らせる。
ヤウル「――壱番から陸番! 後ろから襲えッ!!」
シュパパパパッ!!
直前まで巣の内部調査に使っていた、紙の蝙蝠たちが一斉に飛翔!
空中で素早く、鋭利な「槍の穂先」へと変形し、二枚一組となって背後から神官蟻たちの触覚を削ぎ落とした!
触覚を切断された神官蟻たちが羽根を振るわせ、耳障りな悲鳴のような音を響かせる。
触覚から漏れていた光の粒子が消え失せると同時に、二人を襲っていた土砂の嵐も止まった。
ヤウルとリタは、弾かれたように同時に動き出す!
リタ(T)『——強弩!!』
リタが放った短刀が、城兵蟻の残された脚に深々と突き刺さる!
瞬時に呪印が発動。短剣から伸びた根が、巨虫を釘付けにした。
ヤウルの刃風が、同時に三匹の神官蟻の首を刎ね飛ばし、返す刀で周囲の兵士蟻を一気に葬り去った!
だが――崩れた穴からは、つぎつぎに蟻たちが湧き出していた。
ヤウルは、もがく城兵蟻、新手の兵士蟻、遠ざかっていく女王蟻、そして――リタを見比べる。
ヤウル「――リタ! ここを一人で引き受けられるか!?」
リタ「――やれる! 任せて!!」
ヤウル「よし……任せたッ!」
ヤウルは大地を強く蹴り、遠ざかる女王蟻の後を追う!
〇山道・奥(夕方)
女王蟻に追いついたその時――ヤウルは気づいた。
蟻の王者は……逃げてなどいなかったのだ!
女王蟻はケンタウロスの如く四本足で立ち上がり、前脚の二本を人間の腕のように滑らかに動かし、触覚を激しく震わせていた。
その頭上には――巨大な強酸の球体が形成されている!
ヤウル(M)『広範囲攻撃呪文——!? 自分の臣下ごと俺たちを皆殺しにする気か!!』
女王蟻(T)『――魔鬼雨――!!』
ヤウル(T)『――風神剣二式――破魔風ッ!!』
ヤウルの太刀が一瞬早く、酸の球体を切り裂く!
両断された球体に亀裂が走り、巨大な風船のように弾け散る!
滝のような強酸の激流が、直下にいた女王蟻に降り注ぐ!
強烈な刺激臭と、酸に焼かれる女王蟻の悲鳴が大気を満たす。
ヤウル(T)『――風神剣二式――春風纏』
ヤウルの体を、春風のように優しく密度の高い風の鎧が包み込み、飛散する強酸の飛沫を弾き返す!
ヤウルは間合いを詰め、長剣で女王蟻を貫く!
体の中心に位置する、蟻の頭脳にあたる神経塊を一気に引き裂いた!
真後ろへ跳び退き、静かに残心するヤウル。
その目の前で――大地を大きく揺らし、女王が倒れ伏した。
〇ザイデンバーグ・集会場(夜)
帝国蟻殲滅の報を受け、砦の集会場では住民たちが集まり、勇者たちを称える宴会が催されていた。
テーブルの上には昨夜以上の豪華な馳走と、オラフ自慢の銘酒が所狭しと並んでいる。
賑やかに乾杯を交わしたあと、ヤウルがリタに語りかけた。
ヤウル「――リタ、今日はお手柄だったな」
〇(回想)山の裏側・蟻の巣第二出口(夕方)
ヤウルが女王蟻を追って戦場を離脱した直後――地面の中からさらにもう二匹の神官蟻が這い出してきた。
しかし、蟻たちが触覚から放つフェロモンによって術の詠唱を行っていることを見抜いたリタは、即座に『風の呪符』を起動。風でフェロモンを吹き飛ばし、神官蟻の魔術を封じ込めた!
呪文を奪われた神官蟻は、兵士蟻よりも脆弱な存在に過ぎない。
リタは間髪入れず、詠唱魔術で激しい『火の渦』を召喚。
城兵蟻、神官蟻、そして群がる兵士蟻たちを一網打尽にしたのだった。
〇(回想終了)ザイデンバーグ・集会場(夜)
ヤウル「――呪印魔術の真骨頂は『詠唱』と『呪符』を組み合わせ、複数の術を同時に使うことにある。あの短時間で、よくそのことに気づいたな」
リタ「へへぇ〜! だって私、天才ですからっ!」
鼻高々なリタを、テオドールは自分のことのように嬉しそうに見つめている。
……対照的にバッツは不機嫌そうに顔を背け、一人で淡々と酒杯を重ねていた。
ザイデンバーグの長・オラフは、豪快に酒瓶をラッパ飲みする。
巨漢の足元には、すでに空になった酒瓶が何本も転がっていた。
オラフ「災いを転じて福となす! あのアリンコどもが周囲のモンスターを喰い尽くしてくれたおかげで、この砦は当分安泰だ。愉快! 愉快!」
背後へ無造作に手を伸ばすオラフ。その先には、大きな盆を捧げ持った部下が控えていた。
オラフ「――さあ、勇者たちへ報酬の支払いをしよう。悪いが、砦には現金が少ない。代わりに名産である『絹』で支払わせてもらうぞ」
オラフが放り投げた小さな束を、ヤウルは片手でひょいと受け取る。
オラフ「特別製の絹糸だ。……お前の細かすぎる注文に合わせるのには骨が折れたが、要求を十分に満たす出来になっているはずだ」
ヤウル「無理を言ってすまなかったな。……これなら、目指していた『工夫』が実現できそうだ」
手の中の絹糸を引っ張り、強度やしなやかさを検分するヤウル。
オラフ「……まだ諦められないのか。お前の『仇』なら、大昔に死んだんだろ?」
ヤウル「分かっている。……が、古い習慣って奴はなかなか止められなくてな」
オラフは少し寂しそうに首を振ると、気を取り直してテオドールたちの方へ向き直った。
そして、新米たちの目の前に、ズシッと重い太い絹の巻物を五本並べ置いた。
テオドール「あ、あの……オラフさん? これ、僕たちが事前に約束していた報酬よりも大分多くありませんか?」
オラフ「……その絹は王都へ持っていけば、一巻につき最低でもクラウス金貨50枚で売れる代物だ」
リタ「……金貨50枚が5本!? ぜ、全部売ったら金貨250枚!? 私たち、最初に受けた依頼の報酬が金貨25枚だったから……」
バッツ「……もとの10倍じゃねえか。一体何のつもりだぁ?」
不審がるバッツに対し、ヤウルが静かに口を挟む。
ヤウル「……何も特別なことじゃないさ。上位種がすべて揃った帝国蟻の巣は、本来なら第4位、巨人級の脅威だ。金貨250枚というのは、討伐の報酬として妥当な額だよ」
テオドール「で、でもっ! 僕たちは今回何もしてなくて……ほとんどヤウルさんの後をついていっただけです!」
ヤウル「それが『訓練』というものだ。それに……オラフだってただで名産品をお前たちに渡すわけじゃない。その絹は、いわゆる『前払い金』なのさ」
テオドール「……前払い金ですか?」
テオドールは戸惑ったように、ヤウルとオラフの顔を見比べる。
ヤウル「……俺はもう年だ。仕事は極力選んでいるつもりだが、冒険者の現場には不測の事態がつきものだ。……ちょうど、今日みたいにな。俺に万が一のことがあった時、わざわざここまで足を運んで村を守ってくれる『腕利きの冒険者』が必要なのだ」
オラフは真剣な眼差しで新米三人を見つめる。
オラフ「街から、この砦まで遠いのは百も承知だ。……この前払い金を受け取るかどうかは、あんたらの自由。受け取った後、二度と戻ってこなかったとしても、俺たちは文句は言わねえよ。……ただ、これだけは覚えておいてくれ。この土地は、この砦は……俺やヤウル、ギルドの仲間たちが文字通り『血と汗』を流して勝ち取り、築き上げた場所だってことをな」
テオドールは額に汗を滲ませ、仲間たちを振り返る。
バッツは不機嫌そうにそっぽを向いていたが――リタは力強く頷いてみせた。
テオドール「……そ、それなら!」
テオドールはゴクリと生唾を飲み込み、テーブルの上の重厚な絹の巻物にしっかりと手を置いた。
テオドール「謹んで……この報酬、受け取らせていただきます!」
オラフ「――ハハッ! よく言った!!」
オラフは破顔し、テオドールの背中をバシッと力任せに叩く!
あまりの衝撃に、少年は思わず前のめりに倒れそうになった。
オラフ「それじゃあ――未来のお得意さんに一つ、忠告をしておこう。その絹は全部売っちまわずに『一束』だけ取っておけ。腕利きの仕立屋に持って行けば……鋼鉄の刃すら通さねえ最高級の上着を誂えてくれる」
オラフは自分の服の裾を捲り上げ、自慢の『銀竜蚕製の上着』を見せつける。
オラフ「俺ぁ今まで、何度こいつに命を救われたか分からねえぜ!」
ヤウル「俺も――あとで王都への帰り道の途中で、複数の依頼を効率よく並行してこなして利益を跳ね上げるコツを教えてやろう」
ヤウルはそう言うと、テオドールの杯にワインを注ぐ。
少年は酒の酔いと興奮が入り混じった赤い目で、尊敬を込めて先輩冒険者を見上げた。
テオドール「……ヤウルさん、何から何までっ! 僕は一体どうやってお礼を言ったらいいのか!」
ヤウル「気にするな。これが俺がセルヴァンから任された仕事だからな。……だが、どうしても借りを返したいって言うなら……一つ頼まれてくれるか?」
テオドール「はいっ! 何でも言ってください!」
ヤウル「じゃあ――代わりに今回の『討伐報告書』を書いてくれ」
テオドール「……えッ?」
思わぬ言葉に、テオドールは困惑して目をパチクリとさせる。
隣で聞いていたリタがげんなりとした顔で、
リタ「……報告書って、あのお役人が出すようなアレ!? 私たち冒険者だよ!?」
ヤウル「現場の状況を文書で整理し、速やかに組織内で情報を共有するんだ。将来のリスクも減るし、王都からの監査にも備えられる。……イファーバーグの冒険者ギルドがどこよりも繁盛してるのは、この『報告・連絡・相談』を徹底しているからだ」
リタ「……うわぁ、すっごく退屈そう。テオ、任せたっ!」
テオドール「ええっ!? でも僕、報告書の書き方なんて分からないよ!」
ヤウル「大丈夫だ! 俺が教えてやる。ついでに、優秀な弁護士と会計士も紹介してやろう。冒険者のキャリアには絶対欠かせない存在だぞ!」
――突然ガタンッ!!と激しい音を立ててバッツが立ち上がった!
バッツ「――いい加減にしやがれッ!!」
怒りと酒で顔を真っ赤に染めたバッツが、ヤウルたちの席へ詰め寄ってくる。
バッツ「さっきから黙って聞いてりゃ、仕事の引き継ぎだの、報告書だの、弁護士だの……! シケたことばかりぬかしやがってっ!」
いきなり手を伸ばし、ヤウルの胸ぐらを掴み上げた!
バッツ「俺が冒険者になったのはな、紙切れを書くためじゃねえ! 竜を殺し、お宝を奪い、伝説の英雄になるためだ!! そのために泥水をすすって、草の根を齧る覚悟でギルドに入ったんだよッ!」
ヤウル「夢は大事だな。だが、地に足をつけるのも同じくらい……」
バッツ「舐めてんじゃねえぞッ!!」
ヤウルが口へ運ぼうとしていたワイングラスを、バッツが力任せに弾き飛ばす!
バッツ「あんたがつまらねえ人生を送ってるからって、俺たちにまで同じものを押し付けるな! あんたがやってんのは冒険じゃねえ――ただの作業だッ!!」
集会場の空気が一瞬で凍りついた。
リタ「――このおバカ。自分が誰に何言ってるのか分かってんの!?」
怒りに目を燃やし立ち上がろうとするリタや、砦の住人たちを、ヤウルは静かに手で制した。
ヤウル「――『挑戦』が欲しいわけか。いいだろう。ちょっと早いが……特別に昇級試験と行こうか。俺の手を振り払えたら、二階級飛ばして巨人級に推薦してやるよ」
ヤウルの腕が稲妻のごとき速度で閃く!
バッツが反応する隙すら与えず、指で肘のツボを締め上げた!
少年の口から声にならない悲鳴が漏れる。
全身の神経に雷が走り抜けたかのような激痛に、顔が蒼白に染まる。
手を振り払うどころか、膝をガクガクと震わせ、浅い息を吐くのが精一杯だ。
テオドール「ヤ、ヤウルさん、やめてください!」
リタ「バッツは酔っ払ってるだけなんです! 許してあげてッ!」
ヤウル、人差し指を口元に立てて「シー」と二人を制する。
ヤウル「——泥水を啜れば病気になる。草の根ばかり齧ってる奴は強くなれん。安定した収入がなきゃ、まともな武器や薬も買えないんだ。そんな冒険者を、一体誰が信用する? 誰が雇う?」
ヤウル、バッツの目を強く見据えて、
ヤウル「もう一度言うぞ。夢を見たいなら、まず地に足をつけろ」
ヤウルが手を放すと、バッツは床へ崩れ落ちる。少年はよろよろと立ち上がり、無言のままその場を立ち去った。
しんと静まり返る集会場でヤウルが呟いた。
ヤウル「……ちょっと、やり過ぎたかな」
〇 砦の広場(深夜)
住民たちが眠りについた深夜、バッツが一人、広場で斧を振るっている。
それを遠くの陰から、見守るヤウル。
ヤウル(M)『——強がってはいるが、お前は不安なんだろう、バッツ……』
斧を振り下ろすバッツの荒い息遣い
ヤウル(M)『——今日、お前は強大な敵に立ち向かい、自分よりはるかに経験も力もある人間の手を借りて、不本意な勝利を得た。そして――その男すら行き詰まり、燻っていることを知った』
ヤウル(M)『——夢への距離を知って絶望したか。現実の厳しさに気づいて、怖くなったか……わかる。よくわかるぞ。俺もそうだった……』
ヤウル「……どれ、ひとつ稽古に付き合ってやるか」
ヤウル、広場へ足を踏み出そうとするが、ふと足を止める。
月明かりの差す広場に、テオドールが現れる。
バッツ「……なんだよ。説教なら聞きたくねえぞ」
テオドール「そんなつもりはないよ。ただ、ヤウルさんから新しい技を教わったから、練習相手を探してただけさ」
バッツ「あの……おっさんからか?」
バッツ、顔を上げてニヤリと笑う。
バッツ「へっ! じゃあ、おっさんとの再戦に備えて、相手になってやるか!」
木剣と斧を交え、模擬戦を始める二人。そこへ、リタが歩み寄ってくる。
テオドール「リタ!?……こんな夜更けにどうしたの?」
リタ「あんたらが喧しくて眠れないのよ。だから、訓練に付き合ってあげることにしたの」
バッツ「お前が訓練だと? ナイフの使い方でも教わりに来たのか?」
リタ「なんで私が、格闘の真似事をしなきゃならないのよ。もちろん、やるのは魔術の練習……でもって、あんたが『的』よ!」
文句を言い合いながらも、賑やかに仲良く切磋琢磨する若者たち
その光景を見つめるヤウルは、まるで眩しい太陽を見たかのように目を細める。
ヤウル(M)『——優秀で、有望な子供たち。……だが、どんな天才であっても、冒険者はあっけなく死ぬ。そんな現実を突きつけたところで、あいつらは気にもしないだろうな』
ヤウル(M)『——あの子たちの胸の奥には、真っ赤で、まっすぐな炎が燃えている。俺は――俺の火はもう、とうに消えてしまった。残っているのは……生暖かい灰だけ』
ヤウル(M)『——それでもまだ⋯⋯俺は冒険者と言えるのだろうか?』
読んでくださって、ありがとうございます!
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作者のモチベがめっちゃ爆上がりします!
よろしくお願い致します。




