15-2.
大雨が何日も続く日があった。
2日前からライの姿から見えなった。
水色目は嫌な予感がして、町中を走り回りやっとライを見つけた。
大雨に打たれながら、ライは頭から血を流してして死んでいた。
近くには血のついた角材が転がっていた。
半分開かれた右手には金貨が握られていた。
貴族からスリをしたか、直接盗んだのかは分からないが、制裁を受けて殺されてしまった。
殺されても金貨は離さなかったようだ。
「何でだよ。」
水色目の問いに答える人はいない。
ライの右手から金貨を取って握る。
「そう簡単に使わないから安心しろ。じゃあな、ライ。」
水色目はライに背を向けた。
これがスラムの日常だった。
水色目は1人になった。
喧嘩が凄く強くなったので、手を出そうなんて考えるスラムの子どもはいなかった。
2年経った頃。
「見つけた!探したんだよ!」
母親、ミリアが笑顔で現れた。
「何の様だよ。」
「そんな冷たい事言わないでよ、一緒に住みたいと思ってね!今までのことは水に流して一緒に住もうよ!」
水色目はまだ子どもだ。
心の奥底では母性を求めていた。
「別にいいけど。」
「じゃあ決まりだね。」
ミリアと水色目は手を繋いで歩き出す。
「アンタ名前は?なんて呼ばれてんの?」
「色々、ピンクとか水色目とか。」
「じゃあピンクがいいね、源氏名にピッタリだ。」
「源氏名って何?」
「仕事名ってとこだね。」
「ふーん。」
水色目ーーピンクはこの時、母親に着いていったことを一生後悔することになる。
馬車に乗って着いた隣国の大きな屋敷。
屋敷の中は香水の匂いとタバコの臭いが混ざり気持ちが悪かった。
「あれー?その子アンタの息子?似てんじゃーん!」
派手な女達が自分を見て笑う。
ピンクは嫌な予感がした。
ミリアはピンクをある一室に連れ来た。
「こっちか?いや、こっちの方がいいね。」
水色の女の子用ドレスを投げてきた。
「これに着替えな。」
理由はわからないが、言われるがまま着替えた。
そしてピンクには口紅が塗られた。
「髪が長かったら子供の頃の私だね。」
ミリアはピンクに背を向けてドアの所に歩いて行った。
「今から客が来る。いい子にしてるんだよ。」
ドアがバタンと閉じた。
「子供に大金払うって客がいてよかったよ!」
ドアの外からミリアのウキウキした声が聞こえた。
ベッドしかない部屋なので、ピンクはベッドに座るしかやることなかった。
しばらくすると、ジャケットとハットの男が入ってきた。
「君がピンクちゃんか、可愛いね~!」
男の手がピンクへ伸び,その後--・・・
ピンクは部屋で1人でいた。
小さな四肢は投げ出され、その目は天井を見ているのに何も見てなかった。
「・・・・・・・。」
自分の身に起きたことが理解できなかった。
「ピンク良かったわよー!お客様喜んでたわよ!次も頑張ってね!」
ミリアは動かないピンクの近くに数枚のお札を置いてった。
ピンクの目が札に向いた。
そしてわかった。
「売られた。」
最も穢らわしい方法で。
「ああああああああああああああ!!!」
叫ぶ。
「ピンクうるさい!」
ミリアが怒鳴り込んできた。




